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前腕の筋肉を効果的に鍛えるリバースカールのやり方は?

このエクササイズを正しく行うには、バイセップスカールのグリップを単に反転させるだけでは不十分です。ここでは、その正しいやり方と知っておくべきことを解説します。

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preview for Build Big Forearms With Reverse Curls | Men’s Health Muscle

上半身のトレーニングの中でも、前腕の筋肉強化は多くの男性が軽視しがちです。さらにその中でも、リバースカールのような前腕を重点的に鍛えるトレーニングを、日常のワークアウトに取り入れている人はかなり稀です。

バイセップスカールのような典型的な腕のトレーニングを行っているなら、そこではグリップをしっかりと握る必要があるので、前腕もある程度は鍛られるでしょう。ですが、機能的な強さとバランスの取れた体型の両方を望むのであれば、前腕にフォーカスしたトレーニングをないがしろにすることはもってのほか、最良の戦略とは言えません。

逆に、ちょっとした前腕のトレーニングを取り入れるだけでも、大きな効果を得ることもできるのです。それも、上腕二頭筋や上腕三頭筋を鍛えるときのような激しい強度ではないトレーニングで…。メンズヘルスフィットネスディレクター、エベネザー・サミュエル氏(C.S.C.S.)によれば、「ここで注目すべき種目が、リバースカールです」とのこと。

それでは、そのリバースカールについて解説してきましょう。

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リバースカールのやり方

バーベルを持つ男性
Constantinis//Getty Images
  1. まず足を肩幅に開いて立ち、ウエイトを握ります。握り方はプロネイティッドグリップ(手のひらを下に向けた状態。オーバーハンドグリップ)で。このとき、大臀筋、腹筋、肩甲骨を引き締めて全身にテンションをかけます。
  2. 肘だけを動かしてウエイトを持ち上げます。腕が前に出ないよう注意し、腕を体幹に固定したままに。
  3. 動作の最高点で少し停止します。その後、ウエイトをコントロールしながら、前腕にテンションを保ったまま、ゆっくりと開始位置へと戻します。

サミュエルが提案するリバースカールをトレーニングに追加する際には、以下のポイントを念頭においてください。

リバースカールのポイント

ダンベル
Mike Harrington//Getty Images
構えて絞る

リバースカールを行う際には、姿勢を引き締めて維持してください。そのためには足をしっかりと地面に固定し、大臀筋、腹筋、そして肩甲骨の順に力を入れることに集中します。これにより、動作全体を通じて安定した姿勢を保つことができます。

手首をひっくり返さない

リバースカールを行う際には、手首のポジショニングが重要です。手首を上に伸ばして動作を始めるのではなく、手首にテンションをかけてまっすぐな姿勢を保ちながら、肘関節だけを動かします。

カールアップするだけ

リバースカールは、他のカールのバリエーションと同様に行います。つまり、肘関節だけを使ってウエイトを持ち上げることに集中します。ウエイトを持ち上げ最高点で一旦停止し、その後コントロールしながらゆっくりとした動きでスタートポジションへと戻すという流れです。

ウエイトを振り回さない

リバースカールも、バイセップスカールを行う際と同じルールが適用されます。前腕が疲れてくるとウエイトを振りたくなるかもしれませんが、そのような動きは控えてください。身体をしっかりと引き締めた状態でカールし、一時停止してから下ろすことに集中して各セットを行ってください。

肘を後ろに保つ

リバースカール全体の動きは、肘関節に基づいています。ただし、肘を前に出さないように気をつけることは忘れずに。

ワークアウトにリバースカールを取り入れるメリット

fitness story on developing a strong grip john morgan, fitness coordinator and personal trainer at the downtown ymca demonstrates some grip workout exercises on tuesday, may 3, 2011 this is a reverse grip curl cyrus mccrimmon, the denver post
Cyrus McCrimmon//Getty Images

リバース カールは従来のバイセップスカールに似ていますが、異なるのは、持ち上げようとしている器具を持つ手の位置です。リバースカールでは、プロネイティッドグリップ(オーバーハンドグリップ)で行います。リバースカールの主なメリットは、以下の2つです。

【1】グリップ力の向上

リバースカールは通常のバイセップスカールよりも、グリップ力を鍛える効果が期待できます。鉄棒で言う「順手」でバーを握る方法の「プロネイティッドグリップ」でウエイトを握り続けるためには、しっかりとしたグリップ力が求められます。

このポジショニングは少し不快に感じるかもしれませんが、デッドリフトや懸垂などグリップに頼る他のトレーニングで持久力を向上させれば、より多くのセットをこなすことができるようになるでしょう。

「標準的なバイセップスカールやハンマーカールを行うときは、ある程度グリップを緩めても問題なく、バーをギュッと握りしめる必要もありません」と、サミュエルは述べています。これはなぜなら、グリップは鉄棒でいう逆手で持つことになるので、手のひらがストッパー役も果たしてくれるからです。

「ですが、バーを順手で持つリバースカールを行うときは、バーベルやダンベルなど何を使っていても、グリップを緩めればバーは単純に手からすり落ち、地面に落下してしまうでしょう。そのため、リバースカールをする際は常に、グリップを強く握り続ける必要があるというわけです。なので、握力も鍛えられるというわけです」

【2】リバースカールは腕橈骨筋を鍛える

通常のカールトレーニングのほとんどは、上腕二頭筋に負荷がかかります。ですが、リバースカールでは腕の前側の筋肉である腕橈骨筋(わんとうこつきん)が重点的に鍛えられます。通常とは逆のグリップ=プロネイティッドグリップで行うことで、上腕二頭筋への負荷は軽減され、より前腕の腕橈骨筋に集中できるのです。

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リバースカールを行うべき人

ジムにいる男性
Enes Evren//Getty Images

筋力トレーニングを行う多くの人は、ポパイのようにパワフルな前腕も手に入れたいと願うことでしょう。デッドリフトで何十枚ものプレートを付けて持ち上げたり、他の激しいトレーニングを行っていたりする場合は、前腕にもかなりの負荷がかかっているため、追加のトレーニングは必要ないかもしれません。

しかし、そのようなトレーニングを行っていない人にとっては、リバースカールをトレーニングに取り入れることは理にかなっています。もし前腕の前部の筋肉をしっかりと鍛えたいのであれば、リバースカールはおすすめです。

リバースカールで鍛えられる筋肉は?

男性の腕
PM Images//Getty Images

リバースカールによって鍛えられる主な筋肉は、以下の通りです。

  1. 上腕二頭筋
  2. 上腕筋
  3. 腕橈骨筋

確かに「リバースカールでは、上腕二頭筋の使用度はそれほど高くありません」と言いましたが、この大きな筋肉である上腕二頭筋もトレーニングの対象の一部ではあります。この筋肉も、肘の屈曲に関与する筋肉ですので…。

上腕二頭筋のもう一つの主要な役割と言えば、腕の回外(外側に回す運動)。ですが、リバースカールのプロネイティッドグリップなら前腕を回転させる必要はないため、上腕撓側筋により多くファーカスできるというわけです。

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リバースカールを行うために必要な道具は以下のとおりです

curved barbell bar
Zheka-Boss//Getty Images
  1. ダンベル
  2. バーベル
  3. EZカールバー

これらの道具のいずれもトレーニングに有効ですが、そのうちの2つには欠点があります。バーベルを使用すると制限が多すぎると感じるかもしれませんし、ダンベルを使用すると手のひらを無意識に回転させてしまう可能性があります。

一方、EZカールバーを使用すると、より快適な角度を見つけて、エクササイズ全体で手のひらを地面に向けたままにすることができるでしょう。

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リバースカールをワークアウトに取り入れる方法

バーベルを手にする男性
South_agency//Getty Images

リバースカールでは、非常に重いウエイトや器具を使う必要はありません。始める際には、通常のバイセップスカールで使う重さの半分程度のウエイトを使用することをおすすめします。そして8〜12回1セットを、3セット行うのが効果的でしょう。

ただし、リバースカールをアームデイのメインのトレーニングとして扱わないでください。軽い重量を使用するため、ワークアウトの最後のほうに行うとよいでしょう。

主要なエクササイズを中心にトレーニングをし、リバースカールはこれらのエクササイズの補完として行ってください。

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Translation / Yumi Suzuki
Edit / Satomi Tanioka
※この翻訳は抄訳です

From: Men's Health US

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