ミサイル発射を続ける(あるいはそうする努力を続けている)北朝鮮が、核で近隣諸国を脅かしている。それに対して、トランプ政権はこれまで続けてきた「戦略的な我慢」も限界に達したと宣言しています。

 米国の首脳と北朝鮮のメディアが、ぶっきらぼうな外交的やり取りを続け、軍事的態度を明確にしつつある最中にあって、見過ごされがちなのがテクノロジーに関する議論です。

 その点をはっきりさせるため、私たちはジョン・シリングと話をしました。シリングはロケット推進技術を専門とする航空宇宙エンジニアで、北朝鮮の動きを監視・報告するウェブサイト「38 North」の重要な寄稿者でもあります。ミサイル関連技術に通じた民間人としては1、2を争う人物といえるでしょう。

北朝鮮の核開発をどれくらい恐れるべきか?

Q:北朝鮮によるICBM(大陸間弾道ミサイル)の配備は、各国の地政学的な考えをどのように変えるでしょうか?

 手短にいうと、次のような答えになります。北朝鮮は核弾頭を搭載したICBMを欲しがっている。その理由は、米国による北朝鮮への攻撃を抑止するための手段として、あるいは米国がリビアのカダフィ政権に対して力ずくで迫ったような政権委譲の要求が出てくるのを防ぐための手段として、です。

 対北朝鮮を想定した戦争に関するプランのうち、信用に値するもののほとんどは、攻撃するにせよ防御するにせよ、米国、韓国、日本の同盟を前提にしています。日本は戦闘員や兵器を戦場に送り込むことはないかもしれませんが、日本にある港湾施設や空軍基地=軍事目的の飛行場は、ロジスティクス(兵站)に関する後方支援の点でとても重要です。

 韓国や日本はすでに、北朝鮮による核攻撃の脅威に直接さらされています。それに対して、いまのところ米国は安全圏におり、北朝鮮がもし先手を打ってきても大規模な報復攻撃に出ることが可能です。しかも、反撃に伴うリスクもほとんどなければ、攻撃を受けたときの代償も最小限です。

 しかし、北朝鮮はICBMや短距離ミサイルを使い分けながら、日・米・韓に対してそれぞれ異なる抑止策を打ち出すことができます。さらに、それらを通じて日・米・韓の間に、北朝鮮に対する軍事的コミットメントについての猜疑心を植え付けることも可能になります。

 つまり、たとえば「東京への攻撃に対する報復として北朝鮮を攻撃するとなった場合、サンフランシスコが北朝鮮のICBMで攻撃されるリスクも出てくるが、米国にはそれだけのリスクをとる覚悟が本当にあるのか」という疑問が3国間で生じるのです。

 北朝鮮は、同盟国の間で生じた猜疑心に外交などを組み合わせ、同盟国の中から脱落者を出すこともできるようになります。自国にとって最優先事項ではないかもしれない戦いで自国の都市を危険にさらすくらいなら、たとえ北朝鮮政権を転覆させる戦いであっても遂行する価値はない、だからそんな戦いはやめよう、と米国が考えるようになる−−というのが北朝鮮のICBM開発・保有に関する狙いと言えます。

“北朝鮮はいつでもICBMをテスト発射できる状態にある”

Q:世界で孤立した北朝鮮のような国が、どうやって核爆弾やICBMのような先進技術を手にしたのでしょうか。金正恩(キム・ジョンウン)政権は技術開発に必要とされる資金をどこから得ているのでしょうか。

 北朝鮮が過去にイランやパキスタンと核開発やミサイル技術の開発で協力していたことはわかっています。こうした協力は今でもある程度続いているかもしれません。また、エリツィン政権時代にはロシアの技術者や軍人が北朝鮮に力を貸していました−−これはロシア政府による正式な支援ではなく、同政権時代の政治・社会的混乱で食べるのに困ったエンジニアや軍人が勝手にやった副業ともいえるもので、それによってロシアの開発した軍事技術も北朝鮮に流れたのです。こうした行為はプーチン大統領が就任して以降になくなりました。

 それから、闇市場を使った軍事情報の取引もありました。たとえば、リバースエンジニアリング(機器やソフトを分解・分析して動作原理や設計を調査すること)を目的として、エジプトやシリアが処分した中古ミサイルを北朝鮮が入手したり、中国のミサイル輸送車輌が北朝鮮に流れたりといったことで、あるいはウクライナあたりからも何らかの技術が流れている可能性もあります。

 しかし、私たちは北朝鮮による自助努力も認めないわけにはいきません。こうした軍事技術の多くは(近年ではそのほとんどが)、北朝鮮が自前で開発したものなのです。北朝鮮は小国で、工業力などもさほど高くはありませんが、GDPの約25%にあたる額を防衛費に回しており、しかもその大半がミサイル開発に使われています。

 北朝鮮は現在、民間経済を圧迫するほど多くのリソースを兵器開発に回していますが、工業的資源や技術全般のレベルは、1960年代のフランスの防衛産業にほぼ匹敵するのです。フランスが1960年代にさまざまな核兵器を開発していたのは、よく知られている通りです。

Q:北朝鮮が実効力のある核弾頭を積んだICBMを配備できるまでに、あとどれくらいかかるのでしょうか。また、その点を本当に知っている人はいますか?

 おそらく北朝鮮はいつでもICBMをテスト発射できる状態にあります。ただし、初期のテストが完全な成功に終わる可能性は、ほぼ考えられません。成功に必要なテストの回数や他の技術開発プログラム(たとえば、潜水艦搭載式のミサイル開発など)とのリソースの取り合いも考慮に入れると、北朝鮮のICBMが実用レベルに達するのは2020年以降になる可能性が高いのです。

 私が話をした人の大半も同じように予想しており、私自身も同意見です。もう少し具体的な予想をするなら、最初のテスト(ただし失敗に終わる)が2018年に行われ、実用レベルになるのが2021年後半です。ただし、ある程度の正確さで具体的なスケジュール感を予想する方法はありません。もっとも、それは北朝鮮にとっても同じことです。

“2016年にマイルストーンになる出来事がいくつかあった”

Q:北朝鮮のミサイル技術開発にとって、2016年は画期的な年だったのでしょうか?

 2016年に私たちが目にしたもののうち、どれだけの技術が本当の意味で新しいものだったのか、それとも以前から開発が続いてきた技術の最初の一般へのお披露目だったのか、それはよくわかっていません。

 ただ、2016年にマイルストーンになる出来事がいくつかあったことははっきりしています。そのひとつは、北朝鮮が核ミサイルの発射テストを2度にわたって成功させたことです。これによってそれまでの疑念、つまり「北朝鮮は信頼に足る核弾頭(ただし熱核爆弾ではない)を作れるのだろうか」という疑いが払拭されました。また、固定燃料を利用する準中距離弾道ミサイル(MRBM)の「北極星1号」と「同2号」を開発したことで、スカッドミサイルなどの局地戦用ミサイルよりもずっと強力で信頼できる兵器を手にしたのです。

 さらに、二度目の人工衛星打ち上げに成功したことで、2012年にあった一度目の打ち上げ成功がまぐれではなかったこと、そして大型で強力な多段式ロケットやミサイルを必要に応じて製造できることが証明されました。

 北朝鮮が地上でのテストに関する情報を開示することが増えています。そうした情報は彼らの目からみてより古い技術に関するものかもしれませんが、そうした情報公開によって北朝鮮によるICBM開発の取り組みに対する信用が高まったのも事実です。

 同じように、北朝鮮が何年も前から核戦争に備えた訓練ともいえる演習を続けてきており、その現実味は年を追うごとに増してきていることも私たちは知っています。しかし、彼らが先制攻撃のデモンストレーションを初めて公然と実施したのは2016年のことでした。

 ただし、北朝鮮にとって2016年は文句の付け所がまったくなかった1年とは言えません。たとえばマスダン・ミサイルは、過去10年近くにわたって北朝鮮の戦略的抑止策の重要な部分を担ってきた可能性がありますが、マスダンの最初の実験が2016年に実施された際には、8発打ち上げたうち1発しか発射に成功せず、まだほとんど使いものにならないことがはっきりしてしまいました。

Q:北朝鮮が、3段式ロケットではなく、KN-14のような2段式ロケットを利用することについては、どんな点が重要なのでしょうか?KN-14は軍事パレードや金正恩政権の宣伝写真でよく目にします。

 2段式ロケットの有利な点は信頼性です。北朝鮮が開発したロケットは、単段式の液体燃料を使う枯れた設計のものでも、戦時状態での発射の成功率が80〜90%しかありません。段階を分けて発射する仕組みは信頼性に大きく影響します。

 この仕組みは多段式ロケットの場合よりは単純ですが、しかし地上で現実味のある実験をすることはより難しくなります。

 単段式ミサイルの場合、成功確率80〜90%という信頼性は許容範囲内で、もし発射がうまくいかなくても別のミサイルを発射すればいいのです。それに比べると、3段式ロケットを利用して打ち上げるミサイルでは、段階分離の仕組みが2度も必要なため、北朝鮮の技術力ではミサイル発射の成功確率が約40%まで下がってしまいます。

 ところが、段階分離が1度しかない2段式ロケットを使うミサイルの場合は成功確率が60%以上に高まるのです。

 その一方で、2段式ミサイルはより軽量で構造設計の点でも進んでいますが、射程距離の点では3段式に劣ります。私たちの推測では、3段式のKN-08の場合、飛距離は約1万2000キロメートル(核弾頭搭載時)で米国東海岸一帯が十分射程圏内に入ります。

 それに対して2段式のKN-14は射程距離が約1万キロメートルで米国の西海岸かせいぜいロッキー山脈あたりまでしか届きません。

 北朝鮮が首都ワシントンへの攻撃を視野に入れて、信頼性の点で劣るKN-08の開発を今後も続けるかどうかははっきりしていません。ただし、少なくとも彼らのプロパガンダの中ではKN-08が重要な役割を担っているように見えます。

“北朝鮮が過去に宇宙開発プログラムを利用して、長距離ミサイル技術に関する専門知識を蓄えたことはほぼ間違いない”

Q:北朝鮮が人工衛星打ち上げ用に開発したロケット技術が軍事目的に転用されているという懸念の声も多く聞かれますが、そうした懸念は正しいものでしょうか?

 第一世代のICBMに必要とされる技術は、再突入体(または弾頭部分、RV)を除いて、宇宙ロケット発射技術とよく似ています。大型の液体燃料を使ったロケットエンジンや、軽量な構造(のロケット本体)、段階分離のメカニズム、それに信頼できるある程度精確な誘導の仕組みなどが必要な点は両者に共通です。

 しかし、具体的な技術の実装となると、人工衛星発射用ロケットとミサイル発射用ロケットとではかなり大きな違いがあります。北朝鮮が過去に宇宙開発プログラムを利用して、長距離ミサイル技術に関する専門知識を蓄えたことはほぼ間違いありません。

 しかし、現在では彼らの宇宙開発プログラムとミサイル開発プログラムは、別々の方向に進んでいるようにみえます。

 たとえば銀河3号という三段式ロケットは当初、ICBM発射用に開発されたプロトタイプと誤認されていたものですが、これにはミサイル発射に適さない設計上の特徴がいくつかあります。なかでも、3段目のロケットの推進力が弱い点や燃焼時間が長い点は小型の人工衛星打ち上げには有利ですが、人工衛星よりも重い核弾頭を通常のICBMの軌道で打ち上げようとすると非常に効率が悪いのです。

 また、銀河3号はすでにICBM打ち上げには適さないほど大きいため、車輌を使っての移動や効果的な隠蔽にも適していません。戦争が勃発した場合に、真っ先に狙い撃ちされてしまうようなロケットでは役に立たないのですから、機動性や隠蔽性は北朝鮮にとって不可欠と言えます。

Q:北朝鮮は移動式ミサイル発射システムの開発にとても力を入れています。このシステムの利点は何でしょうか?

 固定式のサイロは、どんなに防御を固めたものでも時代遅れになってきています。これは、精度の高いミサイル誘導技術が開発され、通常兵器を積んだミサイルを直接サイロのドアめがけて発射するといったことが可能になったためです。

 こうした時代遅れのサイロも、米国やロシアのような国にとってはまだ一部に使い途が残されています。これらの国は、敵国から何千キロも離れた場所に戦略兵器を保管しておく必要があるからです。

 しかし、北朝鮮のミサイル用サイロでは開戦当初に受ける攻撃を持ちこたえられないでしょう。

 北朝鮮がこれまでに開発したり、テストしたり、お披露目したりした戦略ミサイルは、いずれも移動用車輌で配備することを前提に設計されています。重さが40トンもある液体燃料を積んだミサイルを移動用車輌で動かすのは、まだ誰もやったことがないのです。

 北朝鮮がもしそれを重要だと考えなかったら、彼らはそれをやろうとしなかったでしょう。そして、北朝鮮が長期的には自国で保有するミサイルを、ICBMを含めて、すべて高い機動性をもつ固体燃料を使ったシステムにしたいと考えるようになると私は予想しています。なお、中国はすでにそうしたミサイルを手にしています。

“北朝鮮が保有するミサイルの数は、核弾頭の数を上回っている可能性がある”

Q:米・韓の軍中枢部関係者は、北朝鮮が軍事パレードで披露した新しいミサイルについてどの程度懸念するべきですか?

 北朝鮮が軍事パレードで、まだ開発途上のミサイルを披露したのは間違いありません。また、今後も使い物にならないミサイルを披露した可能性もあります。

 旧ソ連でも同じようなことをやっていましたが、彼らがパレードに使ったのは開発途中で計画がストップしたミサイルのモックアップやプロトタイプでした。北朝鮮がパレードで披露するものには十分注意を払う必要があります。

Q:北朝鮮が公開したロケットエンジンのテストを撮影した映像からは、どんなことが読み取れますか?

 テスト発射されたロケットのエンジンから出た排気の柱の大きさからは、どの程度の推進力があるかがだいたいわかります。また、煙の色や濁り方、煙の様子からは、どんな燃料をつかうロケットであるかがわかるのです。

 噴煙を十分に注意して観測すると、バーニアスラスタ(姿勢制御用のパーツ)を持つロケットなのか、操舵用のジェット翼を持つロケットなのかがわかります。また、燃料ポンプの駆動用に独立したガス・ジェネレーターを使っているか、それとも組み込み型の段階式燃焼サイクルのものを使っているのか、といったこともわかります。

 さらには、エンジン内のスラストチャンバーやノズルの数などもわかります。

 2016年4月に打ち上げられたテスト用ロケットの排気からは、エンジンにメインのノズルがふたつとバーニアスラスタが4つあることが読み取れました。この構成は、私たちがそれまでに目にしていたICBMのベースや過去のICBMモデルのそれと一致するものです。もっとも重要な点は、濁りのない透き通ったオレンジの色の炎が吹き出していたことで、これはロケット燃料にかなりの量の炭素が含まれていることを示しています。

 また、ケロシンのような長鎖炭化水素が入っていないこともわかります(ケロシンを燃やすとほとんどの場合、濁った炎と大量の煙が発生する)。そうしたことから、この燃料は、非対称ジメチルヒドラジンと呼ばれる化合物である可能性が最も高い考えられます。

 これらの特徴はすべて、緊密に組み合わされた2基の「Isayev 4D10」エンジン(旧ソ連で開発された弾道ミサイルR-27に搭載されていた)のそれと一致します。

 このエンジンの設計は北朝鮮がもともとマスダン・ミサイルの発射用に入手したもので、北朝鮮はそれに手を加え、もっと進んだ、効率のよいものに仕上げています。それほど進んだ効率のよいものを北朝鮮がICBM開発の第一段階で実現できるとは、私たちは予想していませんでした。

Q:ミサイルに搭載できるほど小型で、実用に耐える強さをもった核弾頭を設計するのは、どれくらい難しいことなのでしょうか?

 ミサイルの先端部分に核弾頭を積むとなると、搭載される弾頭部分がミサイル発射時の加速や衝撃、振動に耐えられることを証明しなければいけません。

 この検証作業は通常、地上で遠心分離器や振動テーブルといった装置を使って行います(核弾頭の実地試験が行われることは滅多になくなってきています)。

 北朝鮮によるミサイル誘導システムの開発成功が示しているのは、彼らにはこの分野のテストを実施するための十分な能力がある、ということでしょう。

 弾頭とロケットは別々に開発することも可能です。そして、同じ弾頭を複数の種類のミサイルで使い回すこともあります。たとえば米国ではそんな弾頭の使い回しをよくやってきました。

 そして、開発するミサイルの種類ごとに別々の弾頭を用意してテストすることができない北朝鮮のような国にとっても、このやりかたはきわめて重要でしょう。

 核弾頭がミサイルで運べるほど軽量で、その先端部分に収まるほど小型である必要があるのは明らかです。北朝鮮が開発してきた核弾頭搭載可能なミサイルのほどんどは、荷物を積む部分の直径が約65センチメートルで、第一世代の核弾頭搭載には適当な大きさであり、また、彼らがすべてのミサイルに共通の核弾頭搭載スペースを持たせているとの仮説とも一致しています。

 北朝鮮が保有するミサイルの数は、核弾頭の数を上回っている可能性があります。つまり、彼らはミサイルに核弾頭だけでなく、高度な破壊力をもつ爆弾や化学(神経ガス)爆弾なども搭載することを考えていると私たちは予想しています。

“北朝鮮がカーンの顧客であったことを、私たちは知っている”

Q:北朝鮮の核開発プログラムにはどんな課題が残っていますか?

 直径が65センチメートルで重量が500〜600キログラムの、ロケットの先端部分に収まるような小型の核弾頭、しかもメガトン級ではなく10〜20キロトン級のシンプルな原子爆弾を開発するだけで十分ということであれば、残念ながらそれほど多くの技術的な課題は残っていません。

 70年前には機密事項とされていたことの多くが、その後外部に流出したり、あるいは一般に公開されたりしていますから。

 また、核の拡散をチェックする人にとっては、アブドゥル・カディール・カーン(パキスタンの「核開発の父」)が1990年代、性能の確かな中国製の核弾頭の設計図を自らが開発したウラン増殖技術とともに売り歩いていたという報告が後を絶ちません。北朝鮮がカーンの顧客であったことを、私たちは知っています。

 そうはいっても、核開発には多大な量の細かいエンジニアリング作業が必要です。だから勘違いしないでください。核兵器をつくるには、潤沢な資金を与えられた専門家のチームが長い時間をかけて開発にあたる必要があるのですから。

 さらに、開発作業では各段階ごとに中間テストを実施する必要もあります。ただ、中間テストは秘密裏に行うことも可能で、そのため最初に実施される核爆弾の爆破実験が「小型化された」核兵器の性能を証明するテストになります。

 これは1961年当時のフランスの核開発プログラムとほぼ同じ状況といえます。また、詳しい記録が残っているスウェーデンや南アフリカによる核開発プログラム(両国とも途中で断念)の場合も、北朝鮮の場合もおそらく同じことが言えるでしょう。

 北朝鮮が初めて実施した核実験は、予想を大きく下回る結果に終わりました。彼らは数年がかりで問題点を修正し、遅くとも2013年にはミサイルへの搭載に適した性能証明済みの核弾頭を手にしていたことはほぼ間違いないでしょう。

翻訳:坂和敏