今知っておきたい世界の自動車業界のトピックを、ざっくりお届けする【WORLD CAR NEWS】。今回は、マクラーレンのフォーミュラE参戦への動きや、トヨタが公開を予定しているハイパーカーについてのニュースなどをお届けします。

マクラーレン、フォーミュラEに参戦か? 「Gen3」導入のシーズンからのエントリーオプション契約を締結

【world car news】bmw、2020年の米国高級車市場でトップセールスを記録
Handout//Getty Images

 マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウン氏のリーダーシップのもと、マクラーレンはインディカーシリーズへの参戦や、2022年に導入を目指してフランスのACO(フランス西部自動車クラブ)とアメリカのIMSA(国際モータースポーツ協会)が発表した新しいカテゴリー「LMDh」への参入を検討するなど、参戦するレースの多様化を図っています。そして今回は、フォーミュラEに関しての参戦も示しました。

 マクラーレン・レーシングとABB FIAフォーミュラE世界選手権は、現地時間2021年1月11日、マクラーレンが2022/2023年シーズンのフォーミュラE世界選手権に参戦できるオプション契約を結んだことを発表しています。

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 これまでマクラーレンは、バッテリーサプライヤーとしてフォーミュラEに関わっており、そのためフォーミュラEへの参戦にまでには至っていませんでした。ですが、その契約が終了することに加え、新型シャシーである第3世代の「Gen3」への関心の高さもあり、「Gen3」導入初年度となる2022/2023年シーズンからワークスチームとして参戦することになるかもしれません。

 とは言え、今回の合意は参戦を決定したものではなく、あくまでも参戦枠を確保したものとなります。ザク・ブラウンCEOは、「フォーミュラEという存在が、将来の競争プラットフォームとしてマクラーレンにとって適しているのかどうかを判断するための必要な時間が得られた」と語っています。

BMW、2020年の米国市場でトップセールスの高級車ブランドに

【world car news】bmw、2020年の米国高級車市場でトップセールスを記録
Sjoerd van der Wal//Getty Images
2020年1月にベルギー・ブリュッセルで開催されたヨーロピアンモーターショーに出展されたBMW「X3」。

 自動車販売台数が全体的に減少するなど、暗いニュースが占めた2020年の米国市場ですが、少なくともBMWについては明るい話題があったと言えそうです。先日発表された2020年の米国高級自動車市場において、27万8732台を販売したBMWがトップセールスを記録したことが明らかになりました。

 同社のブログが指摘するように、BMWは27万5041台を販売したレクサスや、27万4916台を販売したメルセデス・ベンツをわずかの差で上回りました。アウディは18万6520台、アキュラは13万6982台を販売し、両社ともに高級車販売部門のベスト5に入りました。

 3シリーズは4万1000台以上を販売し好調を維持していますが、BMWの中でトップセールスとなったのは、大方の予想通り「X3」と「X5」のクロスオーバーでした。

トヨタ、ル・マンの新型ハイパーカーを1月15日に公開へ

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

 2021年FIA世界耐久選手権(WEC)の開幕が間近に迫り、スポーツカーレースの新たな時代が幕を開けようとしています。今シーズンからル・マン・ハイパーカー・クラスが導入され、LMP1チャンピオンのトヨタは2021年1月15日に新型のハイパーカーをデビューさせる予定となっています。

 カーメディアの「Carscoops」によると、このハイパーカーは現行の「TS050 ハイブリッド」がベースとなる見込みであり、完成時の名称は未定ながら、「GRスーパースポーツ」と呼ばれる市販車をつくる計画も温めています。

▼「TS050 ハイブリッド」の紹介動画

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
2019 WEC Prologue Monday - New TS050 HYBRID
2019 WEC Prologue Monday - New TS050 HYBRID thumnail
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 「GRスーパースポーツ」について、TOYOTA GAZOO RACINGのホームページによると、次のように記されています。

 TS050 HYBRIDの魅力を可能な限りダイレクトに、そして扱いやすくしたスーパースポーツカーを世に出したいという想いから開発がスタートした「GRスーパースポーツコンセプト」。市販車両をレベルアップしてスポーツカーをつくるのではなく、現役のレーシングカーから、スポーツカーをつくるというトヨタの新しいチャレンジだ。

 ル・マン・ハイパーカーのレギュレーションでは、エナジーリカバリーハイブリッドアシストのオプション付きで、最大出力は680馬力、最大重量は2400ポンド(約1089g)と規定されています。

 自動車メーカーではない企業が運営する独立系レーシングチームでは、ドイツのバイコレス、そしてスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスが新シーズンに向けて独自のハイパーカーのエントリーを計画。また、プジョーは、2022年シーズンに向けてマシンを投入する予定となっています。

 そして2023年には、「IMSA(国際モータースポーツ協会)」と「ACOフランス西部自動車クラブ」が進めている「ル・マン・デイトナh(LMDh)」と名づけられた、WEC世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権における最高峰カテゴリーの統合プラットフォームの実現が見込まれています。そこには、ポルシェ、アウディ、アキュラ、マクラーレン、マツダのエントリーが確認されています。

Source / Road & Track
Translation / Esquire JP
※この翻訳は抄訳です