新型コロナウイルスの影響で、多くの皆さんもそうであるように、私の仕事や仕事の仕方も変わっています。これまではクルマが発売される時期や車種に合わせて、さまざまな場所で開催されていた試乗会。ですが今回は、「密」を避けるため、自分たちで試乗コースを決めるというプログラムに参加してきました。

スバル「レヴォーグ STI スポーツEX」に試乗!

 今回の試乗で選んだクルマは、スバルの新型「レヴォーグ STIスポーツEX」。

スバル「レヴォーグ」に乗って、冬の長野県・戸隠に雪山ドライブ!【yy carlife】
Yumi Yoshida
SUBARUのモータースポーツ活動を統括するSTI(SUBARU TECNICA INTERNATIONAL INC.)とともに開発を行い、その知見や技術力を惜しみなく注いだ、「レヴォーグ」の最上級グレードです。

 新型「レヴォーグ」は、2020-2021の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」のイヤーカーとして栄冠に輝いたモデル。試乗する機会も多かったので、他のスバルのクルマという選択肢も考えましたが、雪道ドライブはこの時期限定。今回はあえて、新型レヴォーグでの雪道ドライブにチャレンジ。

 試乗は2日間。行き先はあれこれ考えた挙句、短大時代の同級生が住んでいる長野県の戸隠(とがくし)へ。実はここに行く3日前にも長野県・白馬村へ別の試乗で行きましたが、道路は除雪されている上に雪がなく、長野から白馬まではオール舗装路…。

 そのときの試乗はスキー場を貸し切って行われましたが、気温が高く雪が解けているので雪の状態はシャーベット状で最悪。その試乗会でも試乗コースをクルマが登れず、スタックするというアクシデントにも見舞われました。少し整地したら走行できましたが、一時は「試乗できないかも」と思ったほど。

 その状態を知っていたので、3日後の「レヴォーグ」での戸隠ドライブも雪は期待できないかも…と思いつつ、東京・恵比寿にあるスバル本社のショールームを出発して長野県・戸隠神社を目指します。

いざ、戸隠神社へ!

スバル「レヴォーグ」に乗って、冬の長野県・戸隠に雪山ドライブ!【yy carlife】
戸隠神社
今回の目的地、戸隠神社です。

 まずは都内・首都高の渋滞で新型「レヴォーグ STIスポーツEX」に搭載された安全運転支援システム「アイサイトX」の、時速50キロ以下の渋滞時に条件がそろえば手放し運転が可能な「渋滞時ハンズオフ」機能に挑戦。このときの運転は、撮影をお願いしているお友だちのM女史。しかし、なぜか機能が作動せず断念…。その後の高速道路でも、搭載されているはずの車線変更アシストが作動しません。

 諦めて私の運転に代わると、「レヴォーグ」が私の目を認識し始めました。どうやら機能が作動しなかった原因は、そのときハンドルを握っていたM女史が着けていた黒のマスク。黒のマスクだと顔認証ができないようです。原因が分かって、ホッと胸をなでおろしました。

 そして今回の目的地・戸隠は、短大時代の同級生が住んでいるので以前から行きたいと思いつつ、なかなか行けなかった場所。しかし、行けるときには行けるようです。これが戸隠マジック。戸隠がパワースポットと呼ばれる所以(ゆえん)かもしれません。 それを人は、「呼ばれた」と言うそうです。

 それにしても雪道ドライブを期待したのに、戸隠まで公道に雪はゼロ。片道約250キロ。所要時間は約4時間。しかし、運転支援システム「アイサイトX」のお陰で特に疲労はありません。

 首都高から関越道~上信越自動車道~関越自動車道上越線の信濃町インターチェンジで降りて一般道へ。そのあたりでは妙高山や黒姫山が見えるので、ちょっとわくわく。

 しかし…一般道に降りてからも公道には雪がありません。

 今回、私が行きたい場所は2カ所ありました。今年から始まった戸隠の冬のイベント「長野デザインウィーク in 戸隠」のひとつとして行われている「かまくら」。そして、最強のパワースポットと言われる戸隠神社

 「かまくら」イベントは期間中、毎晩行われていて、その中でお汁粉などもいただけるとか。ですが事前予約が必要で、私がこのイベントに気づいたときはすでに予約受付終了後。さらに私が行った日は、「かまくら」イベントはメンテンスのためお休みの日。でもせっかく来たので、行ってみることにしました。すると、可愛らしい「かまくら」が8つ…。

 そして今回のお宿は、宿坊の「鷹明亭(おうめいてい) 辻旅館」。雰囲気のある和風の建物で、平安時代からあるそうです。戸隠には、70以上の宿坊があるのだとか。ご主人は戸隠神社の神職で、建物内には御神前もあります。お料理はご主人が自らつくるお蕎麦三昧の蕎麦懐石。ご主人や女将さんの気遣いとおもてなしで、身も心もリラックス。翌日、今回の旅の大本命である戸隠神社へ向かいます。

奥社参道の並木道が絶景でした

 戸隠は遠い昔、日本神話によると天照大御神(あまてらすおおみかみ)が隠れていた「天の岩戸」が飛んできて戸隠山をつくり、その麓にできたのが戸隠神社と伝えられています。

 奥社、中社、宝光社、九頭龍社、火之御子社の五社からなり、創建から2000年以上。中でも「奥社」の御祭神は無双の力で岩戸を開いた「天手力雄命(あまのたぢからおのみこと)」で、開運、心願成就にご利益があるそう。 山中深くにあり冬季は雪の量が多く、参拝者は完全に閉ざされパワーが閉じ込められるため、特に強力なパワースポットとされています。

スバル「レヴォーグ」で、長野県・戸隠に雪山ドライブ!
Yumi Yoshida
随神門まで来ました!

 神社の許可を取ったものの、クルマで行けたのは奥社の手前にある大鳥居まで。その先、随神門までは徒歩で約20分。そこから先は雪崩の危険があるため進入禁止となっていました。随神門の先の奥社参道杉並木は長野県の史跡で天然記念物。女優の吉永小百合さんが、JR東日本のCMで訪れた場所として有名な地でもあります。確かにこの杉並木では、空気が違うというか「気」が違うことがわかります。私の場合は、鼻がスーッと通るようになったような…。

 しかし残念なことに、このときは小雨が降っていて、雪の状態はベストな状態ではありません。それでもここまで行けたことに感謝です。

 ランチはもちろんお蕎麦と行きたいところですが、あまりお腹が空いていないので先に友人おすすめの「らんぷ」という喫茶店で少しひとやすみ。友人いわく、「戸隠らしいお店」というだけあって、ログハウス風の店内には暖炉があり、落ち着いた雰囲気。観光客というより地元の方が訪れるお店のようです。

スバル「レヴォーグ」で、長野県・戸隠に雪山ドライブ!
Yumi Yoshida
蕎麦屋「そばの実」へ。

 そして、蕎麦屋の「そばの実」へ。その頃には雨からみぞれ、さらに雪へと変わり、気温もぐんぐん下がっていきます。途中、屋根からの雪が雪崩のようにごう音と共に落ちてくることに驚きます。そして食事が終わるころ、「レヴォーグ」の屋根の上には5㎝ぐらいの雪が積もっています。わずか1時間程度だったのに…。

 そこで思いついたのが。再度、奥社参道の並木に行くことに。さっき行ったときよりずっと美しいに違いありません。

 …というわけで、2回目の並木道訪問です!

 これが大正解でした。もちろん最初に訪れたときも素敵でしたが、2度目の来訪は期待以上の美しさ。しかも、新雪だと歩きやすいので、最初のときよりずっと速く移動できます。樹齢400年以上の幻想的な写真も撮影できました。

スバル「レヴォーグ」に乗って、冬の長野県・戸隠に雪山ドライブ!【yy carlife】
Yumi Yoshida
天に向かってまっすぐに伸びる杉の木と、辺り一面の銀の世界。神々しさに包まれた神秘的な時間でした。

 戸隠神社は冬の間、奥社と九頭龍社が閉鎖されるため、すべての神社に参拝した後、中社で五社分の御朱印をいただきました。中社では「おみくじ」も購入しましたが、神職に年齢を告げると祝詞で戸隠の大神様に告げておみくじを引くという、これも独特な方法です。

 そして、せっかくなのでライトアップされた「かまくら」を観てから、帰路に就くことに。「かまくら」も午後に降った雪で美しく雪化粧し、ライトアップされた姿はとても幻想的です。

 ちなみに今年から始まった「長野デザインウィークin 戸隠」は、2021年2月20日~3月7日にかけて開催。かまくらイベントの他に、スノーキャットツアーやスノーシューツアー、広瀬香美さんの生ライブも行われました。残念ながら今年、2021年の会は終了してしまいましたが、戸隠神社は今年7年に一度の「式年大祭」が4月25日~5月25日に行われます。行きたいな…行こうかな…。

 今度は、戸隠神社の奥社と九頭龍社にも行きたいな…。

「レヴォーグSTI スポーツEX」に乗ってみた感想

スバル「レヴォーグ」に乗って、冬の長野県・戸隠に雪山ドライブ!【yy carlife】
SUBARU

 今回の戸隠への旅で試乗したのが、スバル「レヴォーグ」のSTIスポーツの上級グレード「EX」の名を冠した「レヴォーグSTI スポーツEX」でした。 エンジンは新開発の1.8リッタース水平対向ターボエンジン。最高出力177PS、最大トルク300N.m 。STIスポーツには電子制御のバンパーや5つのドライブモードセレクトに「スポーツ+」モードが用意されています。また「EX」には話題の「アイサイトX」が標準装備されるなど、新型レヴォーグの魅力が濃厚に詰まっています!

 「アイサイトX」では準天頂衛星「みちびき」やGPS+3D高精度地図データの組み合わせでクルマの位置を正確に把握し、自動専用道路や高速道路などでステアリングにあるスイッチを押せば、運転のアシストをしてくれます。凄いのは高速道路の料金所を変速して通過したり、カーブ手前で減速してくれるので自然に運転をゆだねられます。さらに渋滞時のハンズオフアシストや車線変更をサポートする「アクティブレーンチェンジアシスト」、ドライバーの異常時に車を止めてくれる機能も。

 今回の運転で気づいたのは、「アイサイトX」作動時にシステムの介入が強くて、車がふらつくこと。もしかしたらスタッドレスタイヤのせいもあるかもしれませんが、高速道路でまっすぐ走らないのが少し気になります。ちなみにタイヤはヨコハマタイヤの「アイスガード」。タイヤサイズは225/45/R18。18インチのホイールを装着。

 1泊2日の1日目は天気に恵まれ、普通に公道をドライブ。2日目は思いがけずなかなかの雪が降り、舗装路、アイスバーン、シャーベット状、新雪とすべての冬ドライブを体験。大雪だったらむしろ「STIスポーツ」のフロントアンダースポイラーを破損する可能性もありましたが、新雪で柔らかいのとギリギリのところでセーフ。スバルといえばAWDにも定評がありますが、期待を裏切らない安定感。荷物もたっぷり載るし、疲労も少なく2日間のドライブを堪能しました☆

▼吉田由美のYouTubeでも公開しています

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
スバル『新型レヴォーグ』で大人女子旅❤️ 最強パワースポット戸隠編 前編 #吉田由美ちゃんねる #yumiyoshida SUBARU LEVORG STIスポーツ
スバル『新型レヴォーグ』で大人女子旅❤️ 最強パワースポット戸隠編 前編 #吉田由美ちゃんねる #yumiyoshida SUBARU LEVORG STIスポーツ thumnail
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TATSU YUASA

カーライフ・エッセイスト
吉田由美

2月23日、岩手県生まれ。短大在学中に「ミス渋谷」、「ミス・チェッカーモータース」、「準ミス・エチュード」など、10個以上のミスコンタイトルを受賞。卒業後、本格的にモデル活動をはじめる。1998年より、モデル業とともに日産ドライビングパークで、セーフティ・ドライビング(安全運転講習)のインストラクターに。3年間務めた後、現在は「カーライフ・エッセイスト」として、著書、雑誌、ブログなどの執筆活動を行っている。