ペドロ・パスカルは、『マンダロリアン』の小さな緑色の宇宙人や『LAST OF US』の軽口を叩くティーンエイジャーなど、自分の子どもを守る経験豊かなハンター役を演じることで、テレビでキャリアを築いてきました。ですが家族というものは、彼が演じるキャラクターにとって重要なだけでなく、パスカル自身にとっても重要なものです。『エスクァイア』の最新版表紙となった彼のストーリーでは、彼が主演する2つのテレビ作品に触れつつ、家族と兄弟姉妹に抱く深い愛情について語っています。 

パスカル一家は、彼がわずか9カ月のときに、チリから脱出してアメリカに到着しました。彼には姉のハビエラ、弟のニコラス、そして彼よりも17歳年下の妹のルクスがいます。ルクスとニコラスは赤ちゃんの頃にチリに戻りましたが、パスカルは撮影の合間にでも頻繁に会いに行くよう努めています。ルクスは母親に似ており、「彼女はすぐに(僕らの)家庭を支配したんだ」とも語っています。

パスカルのインタビューは、トランスコミュニティにとって特に陰鬱(いんうつ)な週に行われました。ルクスもコミュニティの一員です。フロリダ州上院は、ジェンダーアファーミングケア性自認に悩む子どもたちを肯定する医療を含めた福祉))を未成年者に提供することを実質的に禁止する提案を承認し、12の他の州に加わったのです。一方、政府の教育省はタイトルIX(アメリカ合衆国の公的高等教育機関における男女の機会均等を定めた連邦法の修正法。 教育改正法第9編)に代えて、スポーツの資格ルールを変更する提案を発表し、競技力のある高校や大学がトランスジェンダーの参加を制限できるようにすることを提案しました。

「僕は彼女に代わって、何かを言うことはしたくない。でも、彼女は今もこれまでも常に、僕が知る限りで最も実力を備えた人間のひとりであり、また強い個性の持ち主のひとりでもある。彼女が僕を必要とする以上に、僕のほうが彼女を必要としているんだよ」と、パスカルは述べています。

『The Last of Us』のシーズンフィナーレが何かしらの示唆を与えているとすれば、私たちは全面的に彼の言葉を信じるしかなさそうです。


From: Esquire US