驚くほどの勢いで新型コロナウイルスがまん延していたニューヨーク州でしたが、2020年8月下旬に過去最高の検査数を記録し、ニューヨーク市では死者数ゼロの日があるなど、アメリカの他の地域と比べ落ち着きの兆しが。ようやく日の目が見えてきました。

 2020年9月30日には「屋内に入れるのは最大収容人数の25%まで」という制限付きで、屋内での食事も解禁されることになりました。しかしながら、まだ油断は許されません。ですが、家の中でNetflixを観続け、人気の少ない時間帯に散歩に出かけるような生活が終わりに近づき、ドレスアップしてブランチに出かけるという希望がようやく見えてきたとも言えるでしょう。

 とは言え、全ての人がスタイルを完全に忘れてしまったというわけではありません。コロナ禍で、ファッションに機能性や快適さが求められるようにはなりましたが、常に人とは違うデザインが求められていました。

 それを象徴するのが、このホヤホヤのカップルです。Netflixオリジナル映画『キスからはじまる物語』やHBOドラマ「ユーフォリア/ EUPHORIA」などで人気を呼んだジェイコブ・エロルディとスーパーモデルのシンディ・クロフォードの娘で、いまやトップモデルとなっているカイア・ガーバーです。このビックカップルの誕生に、これからしばらくはSNSでさまざまな意見が飛び交うことでしょう。

 ですが、彼らがレッドカーペットでドレスアップするところは、しばらくの間は見られないかもしれません。なので、ここでセレブのリアルなファッションを見ていきましょう。

 カイア・ガーバーは、「SET Active(セット アクティブ)」のスポーツブラとレギンスという身軽なスタイル。すぐにヨガなどの運動ができるだけでなく、ちょっとした外出や、家でリラックスするだけの日にも着られるので、ヨガウエアは彼女も重宝しているようです。

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ナイキのショーツをはいたジェイコブ・エロルディ(jacob elordi)
Getty Images

 次にエロルディのスタイルを見てみましょう。まず、ベースボールキャップに注目です。ニューヨーク・ヤンキースのロゴが入ったキャップが、コロナ禍に大活躍したという方は少なくないはず。美容院に行けず、伸びきった髪を隠すことができるアイテムの1つです。

 次に、ナイキのショーツをご覧ください。 ゆったりとしたスポーツウエアにTシャツをインして白い靴下をはけば、80年代のジョギングをしているお父さんスタイルになりかねません。しかしエロルディは、パタゴニアのバギーショーツと同様にTikTokで話題になった股下5インチの程よい短さのショーツを選んで、快適で涼しげにはきこなしています。

 上に合わせているのは、「ハーレーダビッドソン」のTシャツです。(「ロボットウォーズ」のイラストにも見えますが…)そして、パタゴニアのクロスボーイバッグを組み合わせています。これらのアイテムをそれぞれ見ると、過去のファッショントレンドが再び流行の兆しを見せているようにも感じられます。特に「ハーレーダビッドソン」のTシャツは、このリバイバルに密かに適合しています。

 ニューヨークの街が再び機能するようになれば、2020年メンズウエアの立ち位置やトレンドが明らかになっていくでしょう。現時点で明らかになっていることは、「これまでにないほど快適なファッションが並ぶようになる」ということです。

Source / ESQUIRE UK