4年に1度開催されるこのスポーツの祭典で一番素晴らしいことは、今まで全然興味もなかった競技に熱狂できることであり、メダルを獲得した選手たちの愛国心あふれる喜びの表情を観たときに共感する感無量の思いではないでしょうか。しかし、それだけではありません…。

 五輪の醍醐味は、ユニフォームにもあります。

 特に2006年のトロントで見せたような、圧倒的な勝利を収めたアメリカ選手団のナイキのユニフォームは見逃せません…。

 しかし2020年は、そのユニフォーム自体がひと味違うようです。これまで、五輪のユニフォームは機能性を第一に考えたものでした(4年に1度の大会に全人生をかけて挑むのですから当然ですが…)が、2020年に開催される東京五輪に向けてナイキは、競技場の外でも着たくなるようなキットをつくったのです。

 先日、多くの観客が集ったニューヨークのショーで、スタイリッシュな公式キットが発表され、多くの称賛を集めました。スポーツウエアのトレンドが続いているとは言え、この高評価はそれ以上のものです。

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 ナイキの「メダルスタンドコレクション」は、過去の時代を彷彿とされるレトロ感が金メダル級です。フォントは大きく、パンチが効いています。カラーも同様で、鮮やかな赤とダイヤモンドホワイトの単色は活気があり、オーバーサイズのスニーカーにも同色が見られます。幾何学模様のプリントにタイダイを合わせたものもあります。

 そして、忘れてはならないのがサイズ感。ゆったりとした大きめのシルエットであり、代表ユニフォームにもパリミラノで闊歩するトレンドと足並みがそろったと言っていいでしょう。もちろんですが、機能性も欠いていませんし…。

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NIKE

 また、スケートボード用ユニフォームは別の次元となっています。それは、国を超えたプロジェクトとなっています。スケートボードは今回初めて五輪に採用された競技。そこでナイキは、オランダ人アーティストのパイエット・パーラとコラボしたキットを発表。それはもう、文句のつけようがないのです。

 各デザインは風景からインスピレーションを受けていて、緑や黄色や紫などの曲線で選手の国を表したデザイン。フランスチームは、左の胸元には雄鶏があしらわれたオープンカラーの白い作業着風のオーバーシャツで、ストリートコースに挑みます。アメリカチームは独創的な色合いをまとって、星条旗を背負います。素材には100%再生ポリエステルが使用され、今は欠かせないサステナビリティに関しても忘れていません。

 「エスクァイア」US版のスタイルエディターであるマレー・クラークは、これらの公式キットを目の当たりにして、「これまで、あまりスポーツをしてこなかったことを後悔した」とさえ言っれいます。

 「一度も興味を持ったことのないバスケットボールのシャツでさえ、『もう少し背が高くてファウルのルールさえ覚えていれば、自分ももしかして着られたかも…』と密かに考えてしまいます。個人的には、特に中国のユニフォームが気に入っています…私が110メートルハードルで銅メダルを持ち帰る可能性は、とうの昔に消え去りました。しかしながら生まれ変わったら、五輪で成功して保険のCMに登場するという夢想は、かっこいいスポーツウエアを着ながらしたいと思います」と、マレーは話します。

 しかしながらマレー、何事もやらないよりかは始めたほうがいいのでは? そして、何事も始めるのに遅すぎるなんてことはないのですから…。 

これはpollの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

 これらのアイテムは、2020年夏ごろにナイキ公式ウェブストアなどで発売されるとのこと。しかしながら日本での展開はまだ公式発表がないため、随時確認していきましょう。

ナイキ公式サイト

Source / ESQUIRE US
Translation / Yuka Ogasawara
※この翻訳は抄訳です。