米国ペンシルベニア州、メリーランド州、バージニア州、およびウェストバージニア州の観光スポットともいえる「ジャイアント・スーパーマーケット」は、猫の手も借りたいほど大忙しです。そこで、スーパー側が導入したのが、猫の手ではなく、お茶目な目を持つロボットの手でした。
このロボットの名前は「Marty(マーティー)」。2019年夏までには、172カ所のスーパーマーケットへ導入されていくと言います。
「マーティー」、そして、それらを導入したスーパーを所有しているのは、オランダを拠点とする米アホールド デレーズ。もちろん、「ジャイアント・スーパーマーケット」の親会社であり、この「マーティ」を導入する店舗が徐々に拡大され、すぐに500店舗は超える見込みだと言います。
「ロボットは、スーパーマーケットの中で人間に取って代わるものではありません」と、アホールド デレーズは主張しています。
米ウォルマートのロボット管理人もつくっている会社ブレインにより開発されたこの「マーティー」は、注意すべき問題が起きたときには、人間へ警告を促します。
「マーティー」はスーパーの中を、基本的に移動しています。そして、床にこぼれた食べ物・飲み物などにより、つまずく危険が発生したときなどに対して顧客に警告し、店の公示システムを通して従業員に知らせることができるのです。
「ジャイアント・スーパーマーケット」の社長であるニコラス・バートラム氏は、「マーティー」のプレスリリースで次のように述べています。
「研究室ではなく、売場という現場にロボット工学とAI技術を導入するということは、実に新鮮で面白い体験でした。私たち社員は素晴らしいパートナーとともに、このイノベーションを成功させるため、日々懸命に取り組んでいます」と。
また、広報担当のアシュリー・フラワー氏は、次のように述べています。
「マーティーは、同僚の仕事を取ってしまうようなものではありません。代わりに、私たちとともに多くの時間を過ごし、顧客の興味を惹きつけながらサポートしてくれるのです」とのこと。
「マーティー」のできる仕事の範囲は限られているように見えます。ですが、食料品店や倉庫の通路で使用されているロボットの中では、これまで以上に優秀な活躍を見せているようです。
例えばアマゾンは、何年もの間、棚から様々なアイテムをつかむことのできるピッカーロボットの開発に取り組み、他社と競合していました。イノベーションの進化により、便利になるのは良いですが、”人の仕事をとらず、ロボットにしかできない仕事をしてもらう”ということこそ、人間とロボットにとって理想のカタチではないでしょうか。
日本のスーパーにもこの「マーティー」が導入され、「なんだあれ!?」というような…喜びと驚きが共存するトキメキを提供してくれる場となる日も、そう遠い未来ではないかもしれません。スーパーに買い物へ行く時間が待ち遠しくなるでしょう。
Source:Washington Post
from POPULAR MECHANICS
Translation / Mirei Uchihori
※この翻訳は抄訳です。