[目次]

▼ 家庭用プロジェクターとは?

▼ 家庭用プロジェクターの選び方

▼ 家庭用プロジェクターのおすすめ10選

▼ まとめ


自宅で過ごす時間が増えたこともあり、ホームプロジェクターの人気が高まっています。最近では、一人暮らしのワンルームでも使いやすい小型の製品や、壁やスクリーンとの距離が近くても100インチ超の大画面で投影できるものも登場しています。

そこでこのページでは、家庭用プロジェクターの選び方とともに、エプソン、エイサー、LG、BenQなどの人気メーカーから、おすすめの製品を紹介します。

家庭用プロジェクターとは?

 
AleksandarNakic//Getty Images

家庭で映画などを楽しむためのプロジェクター

家庭用プロジェクターとは、自宅のリビングルームなどに設置して、映画などを大画面で楽しむためのプロジェクターが「家庭用プロジェクター」です。

映画を美しい映像で観られるよう、フルHDや4Kなどの高画質に対応した製品が主流で、Blu-rayなどのプレイヤーを内蔵したり、NetflixやAmazonプライムビデオなどの動画配信サービスに接続できたりする製品もあります。

ビジネス用やモバイルプロジェクターとは?

家庭用プロジェクターと似た存在に、ビジネス用のプロジェクターがあります。これは、会議などでのスライド投影に最適化されたプロジェクターです。映画を観るには画質が物足りませんが、明るい会議室でもクッキリとスライドが見られるようになっています。

また、モバイルプロジェクターは、持ち運んで使えるコンパクトなプロジェクターです。サイズ的な制約から光量が小さく、部屋を暗くする必要がありますが、旅先でも楽しみたいときにも便利で、性能の向上から家庭用プロジェクターの代わりに利用する人も増えています。

家庭用プロジェクターの選び方

家庭用プロジェクターを選ぶ際に確認したい7つのチェックポイントを紹介します。

投影方式

ホームプロジェクターをセットする様子
Thai Yuan Lim / EyeEm//Getty Images

家庭用プロジェクターの場合、映像を投影する仕組みが3種類あります。投影法式によって、価格と映像の美しさが変わります。コスパの良い製品を選ぶのにも必要な要素なのでチェックしましょう。

DLP方式は、映画やゲームを楽しみたい方におすすめ

コントラストが高く、黒の表現が得意な投影方式です。映画鑑賞に向いています。残像が少なく映像のキレが良いので、ゲームをプレイしたい人にもおすすめです。

極端に安い価格のプロジェクターになると、色ズレを起こし、虹状の模様(レインボーノイズ)が見えることがあります。口コミを確認しましょう。

3LCD液晶方式は、明るい部屋でも見やすい

明るい光源で三原色を分離して透過させ、鮮やかな色再現ができる投影方式です。明るい部屋でも見やすいので、テレビの代わりにプロジェクターを使いたい人にも適しています。

反面、暗い部分の表現は苦手で「漆黒」の表現ができません。また、4Kなどの高画質にも対応できません。

LCOS方式は、画質は最高だが価格が高い

高画質な製品に採用されている投影方式で、画素の粒感が目立たず、滑らかな映像が楽しめます。4K対応のプロジェクターは、ほとんどがこの方式です。高価な製品がほとんどで、本体も大きいため、本格的なホームシアターを作りたい人などに向いています。

解像度

家庭用プロジェクターを見る恋人たち
evgenyatamanenko//Getty Images

投影できる映像の解像度も確認しましょう。DVDやBlu-ray、動画配信サービスなど、観たいソースの解像度と同じか、それ以上で投影できるプロジェクターを選ぶとよいでしょう。

【Amazon Primeビデオ、Netflixが対応している解像度の一例】

  • SD=480p(720 × 480)=[DVDの解像度]
  • HD=720p(1280 × 720)
  • フルHD=1080p(1920 × 1080)[=Blu-rayの解像度]
  • 4K=2160p(3840 × 2160) [=Ultra HD Blu-rayの解像度]

明るさ

プロジェクターを見るカップル
AleksandarNakic//Getty Images

プロジェクターを使う環境に合わせて明るさを選びます。日中の明るい部屋で観たり、テレビの代わりとしても使うなら3000ルーメン以上の製品を選びましょう。

暗くした部屋で映画を観るために使う場合は、300~2000ルーメンの製品で十分きれいに鑑賞できます。

コントラスト比

ホームプロジェクターの選び方を徹底解説
evgenyatamanenko//Getty Images

コントラスト比は、映像の奥行き感や、黒の締まりに影響します。これが十分でないと、平坦で味気のない映像になります。

おすすめは、コントラスト比が「10000:1」以上のプロジェクターとなります。明暗差の大きい映像もきれいに投影できます。

投影距離

野外でプロジェクターを見る若者たち
Nisian Hughes//Getty Images

プロジェクターとスクリーンの距離のことを「投影距離」と言います。プロジェクター本体を置く場所とスクリーンの距離を測って確認するとよいでしょう。

2メートル程度離すことで、60インチ程度の大きさに投影されるプロジェクターが一般的です。最近は、より近距離から使える「短焦点タイプ」も登場しています。自宅の環境に合わせて選びましょう。

傾き補正機能

 
mixetto//Getty Images

プロジェクターをスクリーンの正面に置けない場合は、映像はひし形に映ります。それを真正面から投影したように補正してくれるのが「傾き補正機能」です。

左右方向と上下方向の調整機能があり、手動と自動の製品があります。製品によって、上下のみ自動になっているものもあります。自動のほうが使いやすいので、予算が問題なければ自動をおすすめします。

外部機器との接続方法

ほとんどのプロジェクターには再生機器が内蔵されていません。そのため、外部機器をつないで使います。

Blu-rayプレイヤーやPCをつなぐ場合、HDMIやUSB端子が必要です。ほとんどの製品に装備されていますが、念のため確認しましょう。

Wi-FiやBluetoothに対応していれば、スマホやタブレットの映像を転送することもできます。また、動画配信サービスへの接続機能が内蔵されている製品なら、単体で使えます。

家庭用プロジェクターのおすすめ10選

EPSON(エプソン) EB-W06

EPSON EB-W06

EB-W06
¥60,545
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コストパフォーマンスに優れたプロジェクターとして、最初におすすめしたい製品です。エプソンでは20機種を超えるプロジェクターを販売していますが、家庭用の中間グレードに位置づけられているのが、この「EB-W06」です。

同価格帯の他社製品はDLP方式がほとんどですが、こちらはエプソンが得意とする3LCD方式を採用しています。明るさやコントラストにも余裕があり、日中の明るい部屋でも色鮮やかな映像を楽しめます。Blu-rayの解像度には及ばないWXGAサイズですが、トータルで見たときの性能はかなりハイレベルです。

  • 解像度:WXGA(1280 × 800)
  • 明るさ:3300ルーメン
  • コントラスト比:16000:1
  • 投影方式:3LCD液晶方式
  • 投影距離目安:80インチ/約2.3m、100インチ/約2.81m
  • 傾き補正・台形補正:あり
  • 接続:HDMI、USB、Wi-Fiユニット別売り
  • その他:2Wスピーカー2台内蔵

Anker Nebula Vega Portable

NEBULA Nebula Vega Portable

Nebula Vega Portable

バッテリーを内蔵した「モバイルプロジェクター」と呼ばれるジャンルの製品ですが、モバイル用としては比較的大きく、家庭用プロジェクターとして据え置きで使うのにも向いています。

シンプルなデザイン本体には、迫力あるサウンドを楽しめる「Dolby Digital Plus」対応のステレオスピーカーを搭載。暗くした部屋で映画を観るには十分な性能です。高精細なフルHDに対応し、専用アプリをインストールすることでNetflixなどの動画配信サービスを外部機器なしで楽しめます。

  • 解像度:フルHD(1920 × 1080)
  • 明るさ:500ANSIルーメン
  • コントラスト比:―
  • 投影方式:DLP
  • 投影距離目安:30インチ/約0.8 m 、120インチ/約3.18m
  • 傾き補正・台形補正:あり(自動)
  • 接続:HDMI、USB、Wi-Fi、Bluetooth
  • その他:4wスピーカー2基搭載 、バッテリー内蔵

Anker Nebula Cosmos

Anker Nebula Cosmos

Nebula Cosmos

この「Nebula Cosmos」は、最新の「HDR10(ハイダイナミックレンジ規格)」を採用し、Dolby Digital Plusを採用した360°に広がる立体的なサウンドに対応しています。これ1台で手軽にホームシアターをつくれると人気です。

  • 解像度:フルHD(1920 × 1080)
  • 明るさ:900ANSIルーメン
  • コントラスト比:1000:1
  • 投影方式:DLP
  • 投影距離目安:80インチ/約2.13 m 、100インチ/約2.66m
  • 傾き補正・台形補正:あり
  • 接続:HDMI x 2、USB x 2、Wi-Fi、Bluetooth
  • その他:10Wスピーカー内蔵

Anker Nebula Cosmos Max

Anker Nebula Cosmos Max

Nebula Cosmos Max

2020年に登場し、瞬く間に人気となったAnker「Nebula Cosmos」シリーズ。4Kに対応した最上位版が、この「Nebula Cosmos Max」です。

最大150インチの大画面を、4Kの圧倒的な解像度と、1500ANSIルーメンの明るい映像で楽しめます。暗い部屋はもちろん、明るい部屋でも使用可能です。本体には「Dolby Digital Plus」に対応した4つの10wスピーカーを内蔵し、映画館さながらの立体サウンドを堪能できます。

AndroidTVを内蔵しているため、外部機器なしでAmazonプライムビデオやNetflixを楽しめます。自宅で映画をとことん楽しみたい人におすすめしたい製品です。

  • 解像度:4K(3840 × 2160)
  • 明るさ:1500ANSIルーメン
  • コントラスト比:―
  • 投影方式:DLP
  • 投影距離目安:90インチ/約2.13 m 、150インチ/約3.98m
  • 傾き補正・台形補正:あり(自動)
  • 接続:HDMI x 2、USB x 2、光デジタル出力、Wi-Fi、Bluetooth
  • その他:10wスピーカー4基搭載 、AnrdroidTV内蔵

XGIMI TECHONOLOGY Elfin

XGIMI Elfin

Elfin

中国で人気のプロジェクターメーカー「XGIMI TECHNOLOGY」の製品です。モバイルプロジェクターが人気の同社らしいのは、本体の小ささ。縦横が約19cm、厚みが約4.8cmしかありません。重さも1kgを切るため、セッティングが苦になりません。

新しいバージョンのAndoroidTVを搭載し、Chromecastを内蔵しています。Wi-Fiでインターネットに繋げば、NetflixやAmazonプライムビデオなどの動画配信サービスにすぐアクセスでき、さまざまな映画や映像コンテンツをこれ1台で楽しむことができます。

  • 解像度:フルHD(1920 × 1080)
  • 明るさ:800ANSIルーメン
  • コントラスト比:―
  • 投影方式:DLP
  • 投影距離目安:80インチ/約1.7m、100インチ/約1.82m
  • 傾き補正・台形補正:あり
  • 接続:HDMI、USB
  • その他:3Wスピーカーx2 内蔵、Chromecast内蔵

BenQ(ベンキュー) DLPプロジェクター TH671ST

BenQ DLPプロジェクター TH671ST

DLPプロジェクター TH671ST

BenQはプロジェクターのラインナップも豊富です。このプロジェクターは、上級モデル譲りの基本性能を受け継いだ実力派モデルです。

BenQはかねてより、色の再現性や色の正確さにこだわってきたメーカー。このモデルはセンサーで光の状態を把握して、自動で色合いを調整してくれる機能を搭載しています。

  • 解像度:フルHD(1920 × 1080)
  • 明るさ:3000ルーメン
  • コントラスト比:10000:1
  • 投影方式:DLP
  • 投影距離目安:100インチ/約1.52m
  • 傾き補正・台形補正:あり
  • 接続:HDMI × 2
  • その他:5Wスピーカー内蔵

BenQ(ベンキュー) DLPプロジェクターTH585 FHD

BenQ DLPプロジェクターTH585 FHD

DLPプロジェクターTH585 FHD

テレビゲーム性能に注力したモデルが、コチラの「TH585 FHD」です。応答速度が早く遅延が少ないため、コントローラーの操作と映像がほとんどズレません。PCモニターなどの分野で、eスポーツに力を入れているBenQならではの製品と言えるでしょう。

ゲームモードに切り替えると自動でコントラストを調整してくれて、よりゲームに適した映像設定になります。さらに外部スピーカーなしでも、迫力あるサウンドが楽しめる高出力10Wスピーカーを搭載しているのも魅力です。

  • 解像度:フルHD(1920 × 1080)
  • 明るさ:3500ルーメン
  • コントラスト比:10000:1
  • 投影方式:DLP
  • 投影距離目安:80インチ/約2.92m、100インチ/約3.32m
  • 傾き補正・台形補正:あり
  • 接続:HDMI
  • その他:10Wスピーカー内蔵

BenQ DLP ホームシネマプロジェクターHT3550

BenQ DLP ホームシネマプロジェクターHT3550

DLP ホームシネマプロジェクターHT3550

「Ultra HD Blu-rayやNetflixの4K画質を視聴できるなら、プロジェクターでもそのまま投影したい」という望みをかなえてくれる製品です。4K対応のプロジェクターは20万円を超えるものが多いですが、これなら10万円台半ばで購入可能。しかも、プロジェクターの経験豊富なBenQ製です。

ハリウッド映画のカラーを正確に表現できる「CinematicColor」テクノロジーと、HDR-PROを採用。映画館に匹敵するカラー技術とダイナミックなコントラストで、最上級のホームシアター環境を実現しています。

  • 解像度:4K(3840×2160)
  • 明るさ:2000ルーメン
  • コントラスト比:30,000:1
  • 投影方式:DLP
  • 投影距離目安:80インチ/約2m、100インチ/約2.87m
  • 傾き補正・台形補正:あり
  • 接続:HDMI x 2、USB x 2
  • その他:5Wスピーカー内蔵

Anker Nebula (ネビュラ) Capsule 3 Laser

Anker Nebula Capsule 3 Laser

Capsule 3 Laser

持ち運びやすいサイズながら、レーザー光源を使うことで、明るくくっきりと映像を投影できるプロジェクターです。HDR10にも対応し、映像本来の色表現が可能になっています。

Android TVを搭載し、縦横両方向に対応した自動台形補正や、オートフォーカスなど機能も充実しています。本体は500ml缶程度の大きさですが、フル充電で最長2.5時間の再生が可能なので、電源が取れない場所での使用も可能です。光量も暗い場所なら十分なので、映画鑑賞などに特におすすめです。

  • 解像度:フルHD(1920 × 1080)
  • 明るさ:300ANSIルーメン
  • コントラスト比:ー
  • 投影方式:DLP
  • 投影距離目安:80インチ/約2.1 m
  • 傾き補正・台形補正:あり
  • 接続:HDMI x 1、USB Type-C x 1、Wi-Fi、Bluetooth
  • その他:8Wスピーカー内蔵

XGIMI MoGo Pro

XGIMI MoGo Pro

 MoGo Pro
Now 11% Off
¥66,600

XGIMIは中国で有名なプロジェクターブランドで、近年人気を集めています。主力製品といえる「MoGo Pro」は、フルHDに対応した高画質モデルで、映像の美しさに定評があります。バッテリーを内蔵し、最大4時間の再生が可能なため、使う場所を選びません。

この製品もAndroid TVを内蔵しており、さまざまな動画サブスクを利用できます。スピーカーは高級オーディオブランド「Harman Kardon」のもので、サイズを感じさせない迫力あるサウンドを実現しています。本体のデザインもスタイリッシュで、インテリアになじみやすいのもよいところといえそうです。

  • 解像度:フルHD(1920 × 1080)
  • 明るさ:300ルーメン
  • コントラスト比:ー
  • 投影方式:DLP
  • 投影距離目安:80インチ/約2.13 m、100インチ/約2.66 m
  • 傾き補正・台形補正:あり
  • 接続:HDMI x 1、USB x 1、Bluetooth
  • その他:3Wスピーカー × 2 内蔵

まとめ

「自宅にいながら大画面で映画を観るためのもの」というイメージが強いホームプロジェクターですが、実はそれだけではありません。昼間の明るい部屋でスポーツ中継を観たり、大画面でテレビゲームをプレイできるプロジェクターも販売されています。

そういったさまざまな用途のあるモデルを選べば、「せっかくプロジェクターを買ったのに、あまり使わない…」ということもなくなるかもしれません。