日本時間2021年7月30日(金)に『House of Gucci』の予告編が公開されると、Twitterで大きな話題となりました。

 アダム・ドライバーはお風呂へと飛び込んだり、ジャレッド・レトは鼻血を出していたり…。そんな記憶の残るシーンの連続の中、特に注目を集めていたのはレディー・ガガです。ガガは手をたたいた瞬間に両手を広げながら、ミラノとモスクワを行き来したような訛りのあるこってりした英語で「BRAVO(ブラボー)」とつぶやくシーンは、新たなリアクション動画として誕生しました。タバコの加え方が、これまた粋なんです(とは言え、タバコはパッケージにある警告表示どおり、深刻に受け止めましょう)。

 グラマー、カーリーヘア、シザードア(またはジャックナイフドア)のスポーツカー、イタリアの街並み、独特なスーツ、スタジオ54、アルプス、スノースーツ、たばこなどなど…次々とホットなワードが出てくる話題の新作映画『House of Gucci』の公開が待ちきれないという方も少なくないでしょう。

house of gucci villa balbiano
The Heritage Collection

 しかし、実際の事件をもとにしたこの作品で描かれる狂気の世界の背景には、相反するカタチで、優雅で洗練されたイタリアのコモ湖周辺にたたずむ華やかな邸宅があります。撮影で使用されたのは、16世紀の枢機卿(すうききょう=カトリック教会における教皇の最高顧問)トロメオ・ガリオの主な住居であった宮殿であるヴィラ・バルビアーノ(Villa Balbiano)です。この邸宅は19世紀に紡績工場となり、最近ではフランスのインテリアデザイナージャック・ガルシアによって近代化されました。

 予告編では、アル・パチーノ演じる家長のアルド・グッチが、素敵なパティオで家族の昼食をとっているシーンでこの16世紀の宮殿を観ることができます。

 「すべてが順調に進みました」と、ヴィラ・バルビアーノのオーナーであるIrina Dzhanashiyaさんはウェブメディア「AD」に語っています。さらに、「実際には別荘とグッチ家の間には、何の関係はありません。監督が、コモ湖で最高のこの別荘を映画に使いたかっただけです」ということ。

 現在のヴィラ・バルビアーノは、ジャック・ガルシアがデザインした6つのスイートルーム、英国ガーデン・デザイナーズ協会が認めた手入れの行き届いた芝生、17世紀のフレスコ画、巨大なプール、そして信頼性の高いWi-Fi設備が整っています。

 そして何よりも素晴らしいのは、実際にそこに泊まることができるのです。

the heritage collection
THE HERITAGE COLLECTION
the heritage collection
THE HERITAGE COLLECTION

 新型コロナウイルス感染症が流行る前の時代、ヴィラ・バルビアーノではその大理石のホールで結婚式を挙げることもできました。現在は少しずつオープンしてきているものの、完璧に元通りになるにはもう少し時間がかかりそうです。しかし、いつかこの素敵な場所で結婚式を挙げたいと思っている方に、簡単な情報を説明しておくと…大きなイベントには550人が参加可能です。また12人までのゲストであれば、プライベートシェフのサービスを受けることができます。ミラノの中心部からは、クルマで約40分という近さ。完璧な休暇または新婚旅行を過ごせるでしょう。

 しかしながら、大きな家で過ごす休暇には大きな値段がつきものです。myprivatevillas.comによれば、ヴィラ・バルビアーノでの1週間の滞在費は約14万7,000ユーロ(約1900万円)にも上ると書かれています。ご覧のように、「GUCCI(グッチ)」に包まれるには、何かとお金がかかるものです。

Source / ESQUIRE UK
※この翻訳は抄訳です。