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空気中の塵(ちり)やほこりをフィルターで除去するだけでなく、花粉やPM2.5(大気中に浮遊している直径2.5マイクロメートル〈1マイクロメートル=1ミリの1000分の1〉以下の非常に小さな粒子のこと。PMとは、「Particulate Matter(粒子状物質)」の頭も文字)にも効果発揮が期待できる空気清浄機に注目。そしてこのページでは、空気清浄機の選び方を解説し、シャープやダイキン、アイリスオーヤマなどの人気メーカーの中からおすすめの空気清浄機を紹介します。
空気清浄機の選び方
対応する部屋の大きさをチェック
まず確認したいのが、対応できる部屋の広さです。日本電機工業会が定める適用畳数が公表されていることが多いので、それを目安に選ぶのがシンプルです。対応畳数とは、30分間の稼働で空気をきれいにできる空間の面積を表しています。
フィルターの性能を確認
空気清浄機を選ぶ際に大切な点は、搭載しているフィルターの性能です。その働きは大きく分けて2つあります。1つはほこりやタバコの煙、花粉、PM2.5などを除去する集塵能力。もう1つが、ペット臭などに対する脱臭能力です。
集塵力重視ならHEPAフィルター搭載品を
集塵能力を重視するなら、HEPA(ヘパ)フィルターを使用した空気清浄機がおすすめです。JIS規格では、「定格風量で0.3マイクロメートルの粒子に対して99.97%以上の捕集率を持ち、初期圧力損失が245Pa(パスカル:1 Paは1平方メートルの面の上に、約100gの物体がおかれているくらいの力がかかっていることを示す)以下のもの」と定められており、空気清浄機の能力を測る基準となります。
脱臭力重視なら脱臭機能の有無を確認
脱臭機能のない空気清浄機もあるため、機能の有無をチェックしましょう。脱臭は活性炭フィルターに頼っています。脱臭機能のない製品はこれを備えていません。
センサーの有無をチェック
空気清浄機の主なセンサーは大きく分けて、「ニオイセンサー」と「ほこりセンサー」の2つです。ニオイやほこりを検知したときは、パワーを上げて素早く空気を清浄します。
センサーがない場合は指定した風量で動き続けます。センサー付きのほうが便利で効率的に思えますが、センサーがなくても空気の清浄はできるため考え方次第と言えます。
フィルターの寿命・価格をチェック
多くの製品が、2年~10年間程度が寿命となるHEPAフィルターを使っています。基本的に集塵・脱臭・プレフィルターの3種類ですが、稀にプレフィルターがない空気清浄機もあります。これらが一体になっている場合と、別々になっているものがあります。それぞれの価格と寿命をチェックして、ランニングコストを確認しておくのがおすすめです。
メンテナンスのしやすさも確認しよう
空気清浄機が正しい性能を発揮するためには、定期的な清掃が欠かせません。そのため、メンテナンスの方法を購入前にチェックしておきましょう。
掃除機でフィルターのゴミを吸う製品や、自動でお掃除をしてくれる製品もあります。また、メンテナンス不要でフィルター交換だけすればよいものもあるので、手間をかけたくない人にはおすすめです。
空気清浄機のおすすめ8選
アイリスオーヤマらしい、コストパフォーマンスに優れた空気清浄機です。リーズナブルながらセンサー付きで、効率良く空気を清浄してくれます。フィルター類も安いので、ランニングコストも抑えられるはずです。
- 対応畳数の目安:17畳まで
- HEPAフィルター使用
- 脱臭フィルター:あり
- センサー:ほこりセンサー
- フィルターの交換目安:2年
プラズマクラスター発生機を搭載した空気清浄機です。フィルターの耐用年数は10年間。プレフィルターは外側から掃除機で吸うだけで掃除できるなど、メンテナンスの手間が少ないことが魅力です。
HEPAフィルターとダッシュフィルターの二重構造になっていて、ペット臭やトイレ臭にも対応します。花粉やPM2.5もキャッチでき、空気の悩みに幅広く対応できます。
- 対応畳数の目安:14畳まで
- HEPAフィルター使用
- 脱臭フィルター:あり
- センサー:ほこりセンサー、ニオイセンサー
- フィルターの交換目安:10年
人気のダイキン製空気清浄機の中で、唯一の加湿機能のないモデルです。機能がシンプルな分、コンパクトで置く場所を選びません。
脱臭フィルターにプラズマ放電することで付着した汚れを分解するため、フィルターは10年間交換不要。ランニングコストが抑えられます。日本で飛散する16種類の花粉を無力化するため、花粉症の人にもおすすめです。
- 対応畳数の目安:25畳まで
- HEPAフィルター使用
- 脱臭フィルター:あり
- センサー:ほこりセンサー、ニオイセンサー
- フィルター交換の目安:10年
構造がシンプルな分、リーズナブルです。HEPAフィルターを使用しているので、最低限日常で使用するための機能としては十分でしょう。各種センサー類はありませんが、一定の風量で常時運転するには不足はないはずです。
- 対応畳数の目安:12畳まで
- HEPAフィルター使用
- 脱臭フィルター:あり
- センサー:なし
- フィルターの交換目安:1.5年
「Levoit(レボイト)」はカリフォルニアに本拠を置く中国系家電メーカーで、アメリカの通販を中心に人気上昇中です。「Core 300」というこの空気清浄機は、ドイツのプロダクトデザイン賞「レッドドット」を受賞したスタイリッシュさが魅力の製品です。
- 対応畳数の目安:20畳まで
- HEPAフィルター使用
- 脱臭フィルター:あり
- センサー:なし
- フィルターの交換目安:2年
COWAY(コーウェイ)の空気清浄機は、インテリアの一部として演出役にもなるモダンなデザインで人気です。この「AIRMEGA 150」はワンタッチで交換できるフィルターや、サッと水洗いしてすぐにセットできるプレフィルターなど、使い勝手を考えたつくりになっています。
- 対応畳数の目安:20畳まで
- HEPAフィルター使用
- 脱臭フィルター:あり
- センサー:ほこりセンサー
- フィルター交換の目安:1年
空気清浄機専業メーカーである、フィンランドのブルーエア。この「Blue 3210」は、カラフルなプレフィルターがデザインの絶妙なアクセントとなった空気清浄機です。高性能フィルターを使用し、単純ながら効率のよい構造で信頼できる製品です。
- 対応畳数の目安:15畳まで
- HEPAフィルター使用
- 脱臭フィルター:あり
- センサー:ほこりセンサー
- フィルター交換の目安:1年
ブルーエアを代表する製品が、こちらの「Classic」シリーズです。シンプルなつくりで、フィルターを6カ月に一度交換する以外のメンテナンスは原則不要。お手入れの手間が最小限で済みます。
HEPAをベースに独自の改良を加えた「HEPA silentテクノロジー」により、世界トップクラスの空気清浄能力を発揮。リモコンはありませんが、専用アプリからコントロールできます。
- 対応畳数の目安:33畳まで
- HEPAフィルター使用
- 脱臭フィルター選択可能(標準は脱臭機能なしのフィルターが付属)
- センサー:ほこりセンサー、ニオイセンサー
- フィルター交換の目安:6カ月
まとめ
加湿機能のない空気清浄機は、機能のシンプルさによるメンテナンスの手間のなさが魅力です。このページで紹介した製品はどれも性能的に優れた製品。どれを選んでも失敗はないはず。自分に合ったものを選んで、ぜひ自室で使ってみてはいかがでしょうか。