［目次］
▼ 「エボリューション9 コレクション」から
新たな手巻きムーブメント搭載のモデルが登場
▼ 「スポーツコレクション」では特許取得の新技法で
夏の穂高連峰の朝焼けを文字盤で美しく表現
▼ 世界唯一の複雑機構を搭載する「Kodo」が
前作と対を成す独創的なデザインで登場
「エボリューション9 コレクション」から、新たな手巻きムーブメント搭載のモデルが登場
18Kピンクゴールドケースの世界80本の限定モデルとケース素材に、ブリリアントハードチタンを採用したレギュラーモデルで展開される本作。特筆すべきは、新しい手巻きムーブメントを搭載していること。今回の新作に搭載される「キャリバー9SA4」は、2020年に発表された革新的な自動巻きムーブメント「キャリバー9SA5」をベースに、究極の手巻きムーブメントを目指して生み出されたものです。
安定した精度につながる毎秒10振動という高い振動数と、最大約80時間ものパワーリザーブを実現しており、「キャリバー9SA5」から受け継いでいる点として、
・動力ぜんまいからの動力を極めて効率よく調速機構に伝える「デュアルインパルス脱進機(※1)」
・安定した精度を長期にわたって持続するのに適した「グランドセイコーフリースプラング(※2)」
・テンプの振り角が変化しても、精度に変化が及びにくい「巻き上げひげ」
・2つの動力ぜんまいを備えた「ツインバレル」
などが挙げられます。
(※1)がんぎ車から直接テンプに力を伝える「直接衝撃」と従来の「間接衝撃」を組み合わせることで、動力ぜんまいの力をより高い効率でテンプに伝達できる独自機構。
(※2)精度の調整には緩急針のない「フリースプラング」方式を採用。テンワの側面にある4つのちらねじを回し、テンワの慣性モーメントを調節することによって、その進み・遅れの調整を行う。緩急針のないこの構造によって、ひげぜんまいの耐久性が向上し、より高い精度を長期間、安定的に維持することが可能に。
そして、巻き上げ時の心地よい感触や音を実現するとともに、手巻き機構の部品の動きを観賞することができる手巻きムーブメントとするために、「キャリバー9SA5」をベースとしながらも、この「キャリバー9SA4」では構成部品の約40％を新たに設計しています。
また、巻き上げ時の心地よい感触と音を実現するため、「こはぜ」と「こはぜばね」の形状を大きく見直したこともポイントです。巻き上げ時に動力ぜんまいが逆回転するのを防ぐ部品である「こはぜ」の形は、盛岡市の鳥であり、メカニカルウォッチがつくられる「グランドセイコースタジオ 雫石」の敷地内でもその姿が見られる「セキレイ」に着想を得ています。
リューズを巻き上げる際に、香箱に取り付けられた角穴車と「こはぜ」がかみ合い機能する動きは、まるでセキレイが啄(ついば)んでいるかのようです。
最大約80時間ものパワーリザーブを誇る「キャリバー9SA4」では、ぜんまいが最大に巻き上がるまでに要する相応の手間を減らすため、リューズを回転させた際の角穴車の回転量を「キャリバー9SA5」から向上させています。
そのため「キャリバー9SA5」と比較して、「キャリバー9SA4」は約15％少ない巻き上げ回数で同じ巻き上げ効果を得ることができるとのこと。さらに、自動巻機構を取り除いた空間にパワーリザーブ表示機構を搭載。ムーブメントの受け部にパワーリザーブ表示を配置します。
本作は裏ぶたをシースルーバック仕様としています。特徴的な「こはぜ」の動きとともに、製造地の岩手県に位置する美しい雫石川の流れを表現したムーブメントのストライプ模様を楽しめます。・
Evolution 9 Collection
手巻メカニカルハイビート36000
80 Hours モデル
スペック
- 品番：SLGW003
- 駆動式：手巻き
- ケース素材：ブリリアントハードチタン
- ケースサイズ：38.6mm径 × 9.95mm厚
- 風防：ボックス型サファイアガラス(内面無反射コーティング)
- 防水性能：日常生活用防水(3気圧防水)
- パワーリザーブ：最大約80時間
価格：145万2000円(2024年8月9日発売予定)
詳しくはこちら
※本モデルはグランドセイコーブティックおよびグランドセイコーサロンでの取り扱いとなります。
Evolution 9 Collection
手巻メカニカルハイビート36000
80 Hours 限定モデル
スペック
- 品番：SLGW002
- 駆動式：手巻き
- ケース素材：18Kピンクゴールド
- ケースサイズ：38.6mm径 × 9.95mm厚
- 風防：ボックス型サファイアガラス(内面無反射コーティング)
- 防水性能：日常生活用防水(3気圧防水)
- パワーリザーブ：最大約80時間
- 限定数：世界限定80本(うち国内50本)
価格：605万円(2024年8月9日発売予定)
詳しくはこちら
※本モデルは、グランドセイコーブティックおよびグランドセイコーサロンでの取り扱いとなります。
このコレクションならではのデザイン文法である「エボリューション9スタイル」にのっとり、インデックスやベゼル、ラグの幅をすっきりと細くするなどデザインを一新。洗練された手巻きドレスウォッチにふさわしい繊細で優美なモデルに仕上げています。さらにケース厚を9.95mmと薄くし、さらなる快適な装着性のため、重心を低くしています。
また、レギュラーモデルのケースにはグランドセイコーの独自素材「ブリリアントハードチタン」を採用。こちらは通常のチタンより白くて美しいことに加え、熟練の研磨師がゆがみのない平面を生み出すための下地処理技術「ザラツ研磨」を駆使することで、グランドセイコーのドレスウォッチにふさわしい上質な輝きを放ちます。ちなみにブリリアントハードチタンは、通常のチタンと同様の軽さながら標準的なステンレススチールよりも約2倍硬く、そして傷がつきにくい特性を備えます。
「グランドセイコースタジオ 雫石」と同じ岩手県にある平庭高原には、約400ヘクタールという広大な面積に荘厳な白樺林が自生しています。新モデルの文字盤では、その明るい場所に向かってすらりと伸びる白樺の凹凸が不規則に連なる樹皮の美しさを、精緻な型打ち模様で表現しています。
「スポーツコレクション」では特許取得の新技法で夏の穂高連峰の朝焼けを文字盤で美しく表現
スプリングドライブムーブメント「キャリバー9R」の誕生20周年を迎えた記念すべき2024年に、製造地の信州にある穂高連峰の鮮やかな夏の朝焼けをダイヤルに宿した、スプリングドライブ クロノグラフGMTムーブメント搭載の限定モデルも発表されました。
この新モデルの特徴はなにより、 刻々と変化する夏の穂高連峰の朝焼けを表現した美しい文字盤でしょう。夜が明けきらない夏の早朝。太陽の赤い光が穂高連峰の山頂を照らし、やがてその光は山肌をなでるように広がって、山全体を薄紅(うすくれない)色に染め上げます。そうして徐々に、東雲(しののめ)色へと変化します。この、日の出の前後30分ほどしか見ることのできない美しい情景を見事に表現しています。
色彩が変化するこの文字盤は、特許を取得した新しい技法「光学多層コーティング」によって実現しています。「光学多層コーティング」は従来の塗装による着色とは異なり、PVD(※3)によって幾重にも重ねた薄膜の効果で繊細な型打ち模様を際立たせながら、光の当たる角度で色彩を変化させる技法です。
(※3)Physical Vapor Depositionの略称。高温状態の真空装置で金属をイオン化して蒸着させる乾式めっきの一種。
Sport Collection
キャリバー9R 20周年記念限定モデル
スペック
- 品番：SBGC275
- 駆動式：スプリングドライブ自動巻き(手巻き付き)
- ケース素材：ブライトチタン
- ケースサイズ：44.5mm径 × 16.8mm厚
- 風防：デュアルカーブサファイアガラスス(内面無反射コーティング)
- 防水性能：日常生活用強化防水(20気圧防水)
- パワーリザーブ：最大約72時間
- 限定数：世界限定700本(うち国内500本)
価格：183万7000円(2024年7月6日発売予定)
詳しくはこちらから
※本モデルは、グランドセイコーブティック、グランドセイコーサロンおよびマスターショップでの取り扱いとなります。
グランドセイコーは1960年の誕生以来、百獣の王と称される「獅子」をブランドのシンボルに用いてきました。そこには最高峰の腕時計を目指す意志が込められており、このシリーズではその意志をデザインで表現しています。
ダイヤルは力強いライオンのたてがみをデザインソースとした型打ち模様で、力強いケースの造形は金属の塊のエッジを切り落としたような大胆な形状に。獅子の前足から着想を得ており、ケースの重心を下げることで前足に腕をつかまれたかのような装着性のよさを生みます。さらに、ザラツ研磨によるゆがみのない鏡面とヘアラインの仕上げ分けにより、その屈強なシルエットが際立ちます。
ケースとブレスレットに採用される「ブライトチタン」は、ステンレススチールより重量が約30％軽く、そして傷がつきにくい先進素材。また、純チタンよりも白い素材であるため、「ザラツ研磨」を駆使して磨き上げることによって美しく輝くことも特徴です。
本作に搭載される「キャリバー9R96」は、標準仕様の「キャリバー9R86」をさらに高精度にしたムーブメントです。「キャリバー9R86」が平均月差±15秒(日差±1秒相当)であるのに対し、「キャリバー9R96」は平均月差±10秒(日差±0.5秒相当)の精度を実現。
特別精度の証しとして、回転錘に18Kイエローゴールド製の「獅子の紋章」があしらわれ、シースルー仕様の裏ぶたからそれを見ることができます。
世界唯一の複雑機構を搭載する「Kodo」が前作と対を成す独創的なデザインで登場
2022年、グランドセイコーはブランド初の機械式複雑時計を生み出しました。その腕時計は独創的な機構が生み出す音色と表情から、心臓の鼓動を意味する「Kodo」と名づけられ、グランドセイコーの新たな領域を切り開くとともに、その年のジュネーブ時計グランプリにおいて卓越した精度を備えた時計に贈られる「クロノメトリー」賞を受賞。時計史に新たな1ページを刻みました。
本作に搭載される「キャリバー9ST1」は、2つの複雑機構「コンスタントフォース」(※4)と「トゥールビヨン」(※5)を世界で初めて同軸に一体化して組み合わせています。そのことで、100を越える部品からなる2つの機構が効率的に機能して、新次元の安定した高精度を生み出すのです。
(※4)動力ぜんまいの巻き上げ量(ぜんまいのトルクの大小)にかかわらず、機械式時計の精度を司る「テンプ」に、一定したエネルギーを届ける機構。
(※5)「テンプ」と周辺の部品を一定の速度で回転させることで、さまざまな姿勢で異なる重力によって生じる精度誤差を取り消す機構。
ムーブメントを「宵闇(よいやみ)」のようなつややかな黒一色で仕上げた前作の「Kodo」(右)に対して、本作(左)は夜明け前の闇に淡い光が差す「薄明(はくめい)」のような、静やかなシルバー色に仕上げています。
積層された340を超えるパーツを同じ色彩に仕上げ、光が透過するための十分な空間をつくることで、パーツの細部に至るまで光のグラデーションが生まれます。まさに、時とともに変わり行く夜明け前の空のような美しい情景を表現しているのです。
なお、プラチナ950とブリリアントハードチタンの異素材を組み合わせた外装にも空間を設けており、内装から外装に至るまで光が透過することで生まれる視覚効果を一貫させています。
さらに、前作で随所に使われていたルビーに替えて、ムーブメントの仕上げと共鳴するかのようなブルーサファイアが使用されています。
またストラップには前作に続き、「なめし」と漆塗りの技法を融合させた日本古来の「姫路 黒桟革(くろざんがわ)」を採用。天然素材でなめされた革に白漆を塗り重ねることで、独特の風合いを帯びた色に仕上がっています。この素材は経年変化によって、色合いが徐々に白さを増していく過程も楽しめます。
本作に搭載される「キャリバー9ST1」では、テンプが毎秒8振動しながら内側のトゥールビヨンキャリッジが滑らかに回転し、外側のコンスタントフォースキャリッジはその回転に追従して1秒に1回の間隔で回転するので、まるでコンスタントフォースがトゥールビヨンを追いかけているかのような動きが現れます。
また、テンプから生まれる1秒間に8回の刻音と、コンスタントフォースが刻む1秒間に1回のリズムにより、音楽でいう16ビートを奏でます。高精度を追求するなかでたどり着いた複雑機構が独創的な動きと音も併せ持つ、世界に類を見ない腕時計なのです。
Masterpiece Collection
Kodo コンスタントフォース・トゥールビヨン
スペック
- 品番：SLGT005
- 駆動式：手巻き
- ケース素材：プラチナ950、ブリリアントハードチタン
- ケースサイズ：43.8mm径 × 12.9mm厚
- 風防：ボックスサファイアガラス(内面無反射コーティング)
- 防水性能：日常生活用強化防水(10気圧)
- パワーリザーブ：約72時間(コンスタントフォース機構の作動時間は約50時間)
- 限定数：世界限定20本
価格：4950万円(2024年12月6日発売予定)
詳しくはこちら
※本モデルは、グランドセイコーブティックでの取り扱いとなります。
新モデルは、創業の地である銀座の工房「アトリエ銀座」に所属する最高の機械式時計職人と設計者、デザイナーたちにより誕生しました。このアトリエでは創業者・服部金太郎氏の「良品は必ず需要者の愛顧を得る」という強い信念を引き継ぎ、比類ない時計づくりを目指しています。
本モデルのムーブメントには、「アトリエ銀座」で生み出されたことの証しとして、そのロゴマークが「GS」マークと対になる位置に刻印されています。
●問い合わせ先
セイコーウオッチお客様相談室(グランドセイコー)
TEL 0120-302-617
グランドセイコー公式サイト
