バレエとは違った
刺激を得られるバイク
普段ではなかなか知り合う機会の少ない、バレエダンサーという職業の西島さん。強じんな肉体と、優れたリズム感覚という資質はまさにバイカー向けではありますが、やはり意外な組み合わせという印象です。
「僕のまわりでは、さほど意外でもなく、バイクに乗るダンサーというのは少なくありませんよ」
バイクは危険な乗り物だと、敬遠されるのかと思いましたが。
「たしかに度を越したスピードや、無茶な運転は危険を招くと思いますが、節度を持って運転すればこれほど痛快なものはありません。エンジンやタイヤからの反応は、バレエとはまったく違う神経を使うので、とても心地のいい刺激になるんです」
たしかに、スズキご自慢のパラツインエンジンは「スムーズに回り、パワフル」だと好評です。
「初めてフルスロットルにしたときには、上半身がのけぞってもうダメかと思いました(笑)。それほどとがったエンジンを予想していなかったので、スピード好きとしてはうれしい驚きでした」
では、ツーリングもわりと速いペースですか。
「このGSX-8Sに乗るまでは、同じスズキのハヤブサ(1339cc)だったので、正直なところかなりのハイペースでした(笑)。でも、このバイクは大人っぽいというか、ゆったりとしたペースも楽しいんです。自分が走りたいペースに、エンジンがグズグズすることなく付き合ってくれるのです」
車体のパッケージも前傾姿勢を強いられることなく、楽なポジションで乗れそうです。
「そこも気に入っているポイントで、ハヤブサのときとは違った景色を意識できるというか、余裕を持って走れるのがいいですね。細かなところですが、エンジンがコンパクトなので、シートもスリムで乗りやすいんですよ」
GSX-8Sの軽量でいて、パワフルなエンジンは、バレエダンサーにも気に入られているようです。
前向きな力とともに
走るバイクの心地よさ
西島さんにとって、この富津市明治百年記念展望塔はなにか特別な場所ですか。
「バイクに乗り始めたころから通っていて、都心からアクアラインを使って来るとちょうどいい時間と距離なんです。それに海辺を走れるだけでなく、海を高いところから見晴らせるのがいい」
バイクの爽快さと相まって、いいリフレッシュになりそうです。
「気分がアガるのはもちろんですが、バイクと壮大な景色というコンビネーションは、未来とか将来への希望を生み出してくれるような気がします。前進する力とでもいうのでしょうか。帰り道、そんな気分で走らせるGSX-8Sの爽快さといったらありません。今となってはかけがえのない存在、といったら大げさでしょうか(笑)」
今回のおすすめバイク
SUZUKI GSX-8S
新開発のパラツインエンジン(並列2気筒)を搭載し、コンテンポラリーなスタイルに仕立てられたミドルクラスのネイキッドマシン。270°クランクが生む独特な息吹や、高強度、高剛性で安心感が残るシャシーなど、ビギナーはもとよりベテランバイカーも納得の一台。ツアラー並みの快適性も持ち合わせているので、ロングツーリングも得意科目です。
価格:106万7000円
●問い合わせ先/
スズキ
公式サイト
「あえてスピードを上げなくとも
ずっと爽快な気分でいられます」
Photograph / Jun Ishibashi
Text / Hiroshi Ishibashi
Edit / Kazuyuki Okumura
※メンズクラブ2023年10月号掲載