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運動やスポーツ、筋力トレーニングの際にサプリメントを摂取しているという人の声をを多く耳にするようになりました。実際、プロテインやBCAA、HMBなど、筋トレの効果を一段と高め、筋肉を大きくすることをサポートすること目指すサプリも数多く販売されています。
さらにその筋肉が分解されることの抑制や、バーベルなどを持ち上げる際の瞬間的なパフォーマンス発揮などのサポートを目指すサプリ、そして、脂肪燃焼の活性化を狙ったファットバーナー系や、男性ホルモンに対しての効果的な影響へと導く製品なども販売されています。それらを自分の身体に合わせて上手に組み合わせることで、より大きなトレーニング効果も期待できるでしょう。
ここでは、筋トレをサポートするサプリを幅広く解説するとともに、Amazonなどの通販サイトでも評判のよい製品の中から、価値ある高品質なアイテムをピックアップして紹介していきます。
筋肉に欠かせないタンパク質を「プロテイン」で摂取
筋トレで筋肉を大きくしたいのであれば、タンパク質を十分に摂取することが欠かせないことは言うまでもないでしょう。タンパク質は食事で摂取するのが理想と言えますが、筋肉を大きくしたい場合は食事から摂取できるタンパク質だけでは不足したり、カロリーや塩分、脂質などを過剰に摂取してしまう事態も大いに想定されます。
そんなときに役立つのが、プロテインサプリメントです。牛乳を原料としたホエイプロテインは、9種類のアミノ酸のバランスが特に良好で(「アミノ酸スコアが高い」とも表現されます)、筋肉の生成に寄与します。
プロテイン選びのポイントは?
プロテインにはいくつかの原料がありますが、基本的にはアミノ酸スコアが最も高いホエイプロテインが筋肥大には効果的と考えられています。乳糖不耐症(牛乳に含まれる乳糖をグルコースとガラクトースに分解する乳糖分解酵素の活性が低下することで、乳糖を消化吸収できず、下痢や体重増加不良をきたす疾患のこと)などでホエイプロテインが身体に合わない人は、植物性のソイプロテインなどを選ぶ選択肢もあります。
選ぶ際のポイントはいくつかありますが、タンパク質の含有率は必ず確認しましょう。製品によって70~90%程度とバラつきがありますが、含有率が高い方が飲む量が少なく済み、効率も良いでしょう。
また長く続けるためには、好みの味かどうかも重要です。こちらは口コミでチェックするのもよいでしょう。
ゴールドジム(GOLD'S GYM) CFMホエイプロテイン ダブルチョコレート風味 900g
タンパク質含有量約83%の高品質なホエイプロテインで、脂肪分をほとんど含まない製法でつくられています。国内製造の高品質なホエイプロテインの中では比較的リーズナブルで、チョコレートの風味もおいしいと評判です。
Go Good ホエイプロテイン チョコレート 1kg
ニュージーランド発の「GO GOOD」は、安全な原材料にこだわっているプロテインメーカーです。このホエイプロテインも、牧草のみを食べて育った牛(グラスフェッド)の牛乳でつくられています。
チョコレート味は単なるフレーバーではなく、オーガニックの生カカオを使用。カカオは抗酸化物質を多く含み、健康にも寄与します。長く飲み続けるものだからこそ、原材料にもこだわりたいという人におすすめのプロテインです。
GRON (グロン) ソイプロテイン グリーンモンスター 1Kg
乳糖不耐症などでホエイプロテインが合わない人におすすめしたいのが、このソイプロテインです。ホエイプロテインが普及する以前はボディビルダーもソイプロテインを飲んでおり、確かな効果が期待できるでしょう。
GRONの「グリーンモンスター」は、国内製造のソイプロテインに日本産のよもぎや熊笹を加えてつくられています。さらに味を調えるのに人工甘味料を用いず、米麹甘酒を使用。多少高くても高品質なものをと考えている人におすすめです。
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必須アミノ酸を「BCAA」や「EAA」で素早く補充
BCAAとEAAは、どちらもアミノ酸のサプリメントです。20種類ある必須アミノ酸(たんぱく質を構成する有機化合物のこと)の中で、人が体内で生成できないアミノ酸が9種類あります。BCAAにはそのうち筋トレに特に必要な3種類が含まれ、EAAには9種類全てが含まれています。
必須アミノ酸を摂取することは、筋トレだけでなく健康のためにも大切と言えます。ですが、食事で全てを賄(まかな)うのは大変な上、同時に摂取カロリーも気になります。そのため、BCAAやEAAのサプリメントによる摂取が役立つでしょう。しかも、BCAAやEAAは吸収が早いため、すぐに効果が現れます。そのため、BCAAは運動の前後やランニング中、EAAはトレーニング中に摂取することが推奨されています。
BCAAとEAA、どちらを選べばよいのか?
BCAAには「バリン」、「ロイシン」、「イソロイシン」の3つの必須アミノ酸が含まれています。EAAは、この3つを含む9種類の必須アミノ酸が含まれます。つまり基本的に、併用する必要はないと言えるのです。
では、なぜBCAAが人気なのか?と言うと、EAAよりリーズナブルだからという点が大きいと考えられます。BCAAは身体づくりに特に重要とされるアミノ酸のみを配合することで価格を抑えています。筋トレのことをメインに考えるなら、「リーズナブルなBCAAで無理なく続ける」という選択肢も十分理にかなっているでしょう。
ON BCAA 5000 パウダー 345g
プロテイン界のシェアナンバーワンを誇るON(Optimum Nutrition)。全て自社で開発・生産を行っており、しかも販売数が非常に多いことから、コストパフォーマンスも優れています。
このBCAAは無添加で味つけがなされていないため、人によっては時にややクセを感じるかもしれません。基本中の基本といっていい、シンプルなBCAAです。
HALEO ハイパードライブEAA
ロイシンを特に多く配合したEAAです。ロイシンは筋肉を強化する効果が期待できるとされ、多くの製品がバリンやイソロイシンの2倍のロイシンを含んでいます。が、この製品はバリンやイソロイシンの4倍のロイシンを含んでいます。
さらに、アミノ酸の吸収を高める効果が期待できるアストラジンやマグネシウム、カリウム、ビタミンなど強力な抗酸化物質を含むビートルート(ビーツの根)抽出物も配合しています。その上でリラックス効果があるとされるトリプトファンを敢えて含まず、アスリートやトレーニーに特化した配合になっています。
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筋肉の合成を促し分解の抑制に働きかける「HMB」
HMBの効果は大きく分けて2つあります。1つは筋肉の合成を促進すること。もう1つが筋肉の分解を抑える働きかけをすることです。筋トレで筋繊維が壊れ、それが回復しながら大きく成長することを促すと同時に、筋肉が落ちにくくなるように働きかけてくれるでしょう。
そのため、筋肉の合成に必要な栄養素であるタンパク質の摂取は別に必要となります。パウダータイプのHMBであれば、プロテインと一緒にシェイカーで混ぜて飲むと手間が省けます。
HMB選びのポイントは?
HMBには2種類あります。主流は「HMBカルシウム(HMB-Ca)」で、摂取から1~2時間ほどで血中濃度がピークに達すると言われています。HMBに関するほとんどの研究は、HMBカルシウムで行われたものになります。
もう一つが「HMB遊離酸(HMB-FA)」です。摂取してからわずか30分ほどで、血中濃度がピークに達するという結果が報告されている、速効性が特徴と言っていいでしょう。高価で製品数もそう多くありませんが、より大きな効果が見込めるとされています。
DNS HMB パウダー
HMBだけでは筋肉を合成できず、そこにはタンパク質が必要となります。そのため、DNSではプロテインとの併用を推奨しており、このパウダータイプはプロテインに混ぜるのに最適です。
アスリートにとって大切なアンチ・ドーピング認証を受けており、厳しい品質管理がされた日本国内の認証工場で製造。競合製品と比べるとやや高価ではありますが、内容を考えれば十分リーズナブルと言えるでしょう。
HALEO ラプター HMB-FA
製品の絶対数が少ないHMB-FAですが、この「ラプター」は貴重な国内メーカーが国内で製造しているHMB-FAです。
HMBのパイオニア的存在である米国「TSI社」のHMBと、スイス大手原料メーカーロンザ社のクレアチンなど、高品質な原料を使うことで消化にストレスがかからないよう配慮されています。原料を明示しているのも安心感につながります。
HMBについて詳しく見る
高強度トレーニングで摂取したい「クレアチン」
短距離走での全力ダッシュやウエイトリフティング、砲丸投げなど、ごく短い時間に高い強度がかかる運動時にエネルギー源となってくれるのが、この「クレアチン」です。
クレアチンは体内でつくられるアミノ酸の一種。通常は不足しません。ですが、爆発的に力やスピードを求められるシーンでは必要量が増えるため不足することがあり、不足した分をクレアチンで補うのが効率的と考えられています。
クレアチンは毎日少しずつ取る方法が基本ですが、大会などに合わせて短期間に集中して摂取し、体内の濃度を最大化する「ローディング」という飲み方も行うのが特徴となっています。
クレアチン選びのポイントは?
クレアチンサプリメントは4種類ありますが、国際スポーツ栄養学会が推奨する「モノハイドレート」を選ぶとよいでしょう。製品数が多く、入手性にも優れています。
また、ドイツ・アルツケム社の「クレアピュア®」を原料に使っているクレアチンを選ぶことを強く推奨します。なぜなら、クレアピュア®は純度が高く、ドーピング素材を含まれていません。有名製品はほとんどがクレアピュア®を使用していますが、念のためチェックしましょう。
ON クレアチンパウダー 600g
シンプルかつ高品質なサプリメントとして、米国で人気のON(Optimum Nutrition)。大半のサプリメントを自社で開発・製造していますが、クレアチンはクレアピュア®を100%使用しています。
輸入品ながら国内メーカー品と価格が変わらず、Amazonで正規品が手に入ります。パウダータイプのクレアチンを探していて迷ったら、この製品がコストパフォーマンスもよくおすすめです。
HALEO クレアボル
クレアチンの持つパフォーマンスの向上に加え、体づくりにも着目し、アルギニンやグルタミン、グリシンなどのアミノ酸などを配合するとともに、疲労物質の分解を促進するクエン酸も配合した製品です。
品質にもこだわり、国内の工場で製造。さらにアスリートでも使えるよう、禁止薬物検査も受けています。既にクレアチンを使用していて、さらに効果を実感しやすい製品を探している人にもおすすめです。
クレアチンについて詳しく見る
他にもある筋トレにおすすめのサプリ
ここまで、代表的なサプリメントを製品ジャンルに分けて紹介してきましたが、他にもさまざまなサプリメントが販売されています。ここでは、人気のサプリメントを3点紹介します。
江崎グリコ パワープロダクション エキストラバーナー
高負荷の筋トレを行う場合、早く筋肉を大きくするために一旦カロリーをたくさん摂って身体を大きくし、その後に脂肪を落とようエクササイズに励む方法があります。そんな減量期のサポート役になるのが、「ファットバーナー」と呼ばれる脂肪の燃焼を促すサプリです。
この製品では、ガルシニアに含まれるHCA(ハイドロキシクエン酸)やアルギニン、カフェインなどを配合することで、トレーニング時の脂肪の燃焼を促すことを目指しています。脂肪を落としたい人はもちろん、運動でしっかり汗を流したい人にもおすすめと言えるでしょう。
HALEO ハイパーリロード 1.5kg オレンジレモン味
ホエイプロテインと必須アミノ酸(EAA)、デキストリンなどを含み、トレーニング後の回復を強力にサポートすることを目的につくられたサプリメントです。
回復に有効なサプリを多数含むため、タンパク質含有量は30%程度と低めに設定されています。トレーニング後のスペシャルケアとして、ハードなトレーニング後に使用されることの多い製品です。
Six Star エリートシリーズ テストステロンブースター
テストステロンブースターの名前のとおり、男性ホルモンの分泌をサポートするサプリメントです。テストステロンの安定は、筋トレによる筋力増強効果を高める働きが期待できるとされており、精神の安定や決断力の向上にも効果があると考えられています。ただし、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)では、大会におけるテストステロンの使用を禁止しています。国内外の大会への参加を考えている人は使用しないようにしてください。
まとめ
筋トレは自身との闘いと言えるかもしれません。ですが、ただ闇雲に行うのではなく、効果的な方法で行うことで目標に到達しやすくなるはずです。近年の筋トレブームで、ネットやSNSにより効率のよい筋トレの方法が共有され、広く知られるようになりました。そしてプロテインは一般的にも定番化し、BCAAなどのサプリメントの知名度も高まりました。
筋トレの先にあるものは基本、健康です。サプリメントは長く飲み続けるものでもあるため、身体に負担の少ないものを選ぶことがとても重要になります。ここで紹介したサプリメントの中には高価なものもありますが、品質にこだわった製品ばかりですので、気になったものがあればぜひ購入してトレーニングのサポート役として取り入れてみてください。