ディズニーが製作した「スター・ウォーズ」シリーズ作品は、ジョージ・ルーカスの構想していたのとは大きく異なっていたようです。

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 やはり「スター・ウォーズ」には、 ジョージ・ルーカスが必要不可欠である!

 ジョージ・ルーカスは、1977年にオリジナルの『スター・ウォーズ』を世に送り出して映画の世界を変え、同時に「ビジョンをもった天才」という自身に対する評価を確立しました。しかしその後、同シリーズ5作品を手がけた後での彼の評価は、肯定と否定とが入り交じる微妙なものへと変化してしまいました。 

 そうしたことから、同シリーズの現在の3部作の製作にルーカスが関与しないというニュースを聞いたときにも、一部の人たちはさほどがっかりもしなかったようです。しかしながら今でも、ルーカスが「スター・ウォーズ」の新作製作でアドバイスをしてくれたらいいと願っている人間は少なくありません。 

 そのひとりに、初期の3部作で主人公ルーク・スカイウォーカー役を演じた俳優のマーク・ハミルがいます。 

 同シリーズの最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』にも出演するハミル(66歳)は、ウェブメディア「Metro」に対して…

「(ルーカスフィルムから『スター・ウォーズ』シリーズの権利を買い取ったディズニーが)ルーカスの指導や助言に『もっと耳を傾けてきていればよかった!』というのが私の思いだ。ルーカスの頭のなかでは、第7作から第9作までの粗筋ができていた。そして、ディズニーが実際に作った作品は、ルーカスの構想していたのとは大きく異なるものだ…」とコメントをしています。 
  

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写真:シリーズ最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』に出演している、旧3部作の主人公ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミル。(C)2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. 

 そんなハミルも、ディズニーが同シリーズに関して新しい方向性を打ち出し、大成功を収めてきたことは評価しています。

「私は古風で頭の固い奴にはなりたくない。オリジナル3部作(エピソード4、5、6)やその次に作られた3部作(エピソード1、2、3)はいずれも、ジョージ・ルーカスの作品だった。それに対して現在の「スター・ウォーズ」は、次の世代の人たちが作っている。そして私の知る限り、新しい作品は、以前にも増して人気が高い」と、ハミルは話しました。(次ページへつづく)

 
アカデミー賞獲得を狙うディズニーが、
大々的なキャンペーンを行っていた!

 ハミルの主張に異議を唱えるのは、そう簡単にはいきません。ファンなら、なおさらご理解いただけるでしょう。

 実際、2015年に公開された『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は20億6800万ドル(約2322億円)の興行収入をあげており、また、昨年公開された『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』の興行収入も10億5600万ドル(約1186億円)となっています。 

 最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』についても、これらの作品と同程度の商業的成功が見込まれていますが、さらにこの作品では、アカデミー賞獲得を狙うディズニーが大々的なキャンペーンに乗り出そうとしています。 

 ディズニーは既に自社サイト内の「For Your Consideration」のページに、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を加えています(註分:同ページにはアカデミー賞を決めるアカデミー会員に向けたディズニーによる自薦作品の紹介があり、具体的には『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のほかに『美女と野獣』、『カーズ/クロスロード』『リメンバー・ミー』『ルー』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: リミックス』『マイティ・ソー バトルロイヤル』が挙げられています)。 

 ディズニーは「作品賞」「監督賞」「脚色賞」など主要部門の賞すべてに、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を自薦していますから…。 
  

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
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 今週末に、アメリカ・ロサンゼルスで『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のプレミアが行われる予定ですが、同作品を監督したライアン・ジョンソンはこの夕べを(昨年暮れに亡くなった)キャリー・フィッシャーに捧げるとしています。フィッシャーとはレイア・オーガナ役で、『最後のジェダイ』にも登場しています。 

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は本日より、全世界で公開中!



編集者:山野井 俊