今知っておきたい世界の自動車業界のトピックをざっくりお届けする【WORLD CAR NEWS】。今回は、経済性と環境への配慮が求められる中で、傘下に抱えるハイパーカーブランドへの処遇が注目されるフォルクスワーゲンの動向に加え、フォード「マスタング マッハE」の値下げのニュース、そして、2021年のインディカーのスケジュールのプレビューもお届けします。

フォルクスワーゲン、傘下の3ブランドの将来について再検討中

volkswagen revs up id4 electric car production
Jens Schlueter//Getty Images
ドイツ・ザクセン州のツヴィッカウにある工場では、フォルクスワーゲン初となる電気SUV「I.D4」の生産が続いています。

 電気自動車の量産化や、内部機関の排出ガスの大幅削減など、これまで以上に経済性と環境への配慮が求められているフォルクスワーゲン。そのような中にあって、傘下に抱えているハイパーカーブランドのランボルギーニやブガッティ、オートバイのドゥカティの今後をどう考えていくべきか――。その将来について検討が続けられています。

 数週間前には、クロアチアの自動車メーカー、リマック・アウトモビリがブガッティを買収する可能性があると報じられました。フォルクスワーゲンの幹部は、スーパーカーブランドのために新たなEVプラットフォームを開発する価値があるかどうかについて判断をする必要があり、現在、販売面を含めた多くのオプションが検討課題として挙げられています。

 ブガッティ、ランボルギーニ、そしてドゥカティ。果たして彼らの未来はどうなるのでしょうか? 全ては2020年11月に決定される見込みとなっています。

フォード、「マスタング マッハE」の値下げに踏み切る

car manufacturers show off their latest models at los angeles auto show
David McNew//Getty Images
2019年のLAモーターショーで披露された「マスタング マッハE」。

 フォードの「マスタング」シリーズの新型EVである、「マスタング マッハE」。わずか10分間の充電で、約100kmの走行を可能とするバッテリーを備えたことで大きな話題となりました。アメリカへ市場への登場は2020年後半を予定しており、顧客の手にはまだ届いていません。ですが驚くべきことに、すでに値下げが進んでいます。

 自動車情報を扱うウェブメディア「オートモーティブニュース(AutomotiveNews)」によると、トップレベルの「ファーストエディション」とエントリーレベルのモデル「セレクト」は1000ドル(約10万5000円)、「カリフォルニア・ルート1」は2000ドル(約21万円)、「プレミアム」は3000ドル(約31万5000円)ほど値下げされる見込みとのことです。

 すでに注文をした顧客は、最終的に納車されたときに価格が下がることになります。「われわれは、大幅な価格変動も見られるこの市場で競争力を維持するために、『マスタング マッハE』の価格を調整しています」と、フォードは声明を発表しています。

2021年インディカー・スケジュールの主な変更点

nascar cup series south point 400
Brian Lawdermilk//Getty Images

 インディカー(IndyCar)のベテラン記者ロビン・ミラー氏が、インディカーの2021年シーズンのスケジュールの見通しを分析しました。それによると来シーズンは、いくつかの重要な変更が行われる模様です。最も注目すべきは、シリーズのテキサスへの訪問は5月の最初の週末に開催されるダブルヘッダーとなる予定です。

 また、オーバル(楕円)コースである、リッチモンド・インターナショナル・レースウェイ(バージニア州)と、アイオワ・スピードウェイ(アイオワ州)でのレースの開催は見送られることに…。オーバルコースで競われるのは、テキサス、ゲートウェイ、そして(もちろん)インディ500の3つとなる予定です。

 また、かねてからの財政難のため、2019年から開催されていたサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(テキサス州)での開催が見送られることになりました。

Source / Road & Track
Translation / Esquire JP
※この翻訳は抄訳です。