2018年の初めにブガッティは、将来的に実用化ため初の3Dプリンターから製造するブレーキキャリパーを開発したことを明らかにしました。そしてブガッティは、そのキャリパーを量産するにあたって、いくつかの重要なテストを行いました。


 これは究極の最高スピードを追い求めているブガッティにとって驚くべきことでもありません。ブレーキキャリパーとはブレーキ装置の一種であるディスクブレーキに付属するものであり、ブレーキパッドをブレーキローターに押さえつける役割を担っているパーツです。押さえつけることによって摩擦が発生し、車を停めることができるというもの。スピートを追い求めた次のステップとして、そこからのブレーキシステムは安全面で最重要課題となるところですので…。

 1998年にブガッティ・アウトモビリSpAから商標権を買い上げ、ブガッティ・オトモビルを設立したフォルクスワーゲンAG。現在、そのフォルクスワーゲングループのYouTube公式チャンネルでは、ブガッティのエンジニアリングチームがその6.4ポンド(約3キログラム)のチタン製キャリパーを非常に高い負荷でベンチテストしている動画を確認することができます。そこでは上の画像のように、回転子が明るいオレンジ色に光を放つと、すぐに美しい火花を発しています。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
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 全過程を通して、そのキャリパーは期待どおりの仕事をこなし、そしてローターを問題なく繰り返し停止させているのが確認できるでしょう。 重量のあるクルマを時速300キロメートル以上の速度から停止させるために設計されているものですから、それは当たり前のことであり、私たちは驚く必要もないでしょう。

 参考までに既存のキャリパーは、レーザーを使って溶かされた2213層のチタンパウダーを45時間かけてつくられていました。たとえば「シロン」に搭載されているユニットと、この3Dプリンターから製造したブレーキキャリパーを使用したユニットを比較すると、後者のほうが約5ポンド(約2.3キログラム)軽量となるようです。

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Bugatti

 
 ご覧ください。見た目がクールなうえ、実際これは信じられないほどの耐久性を持っていることを実証しました。

 それでは私たちは、この3Dプリンターから製造したブレーキキャリパーを搭載したクルマがブガッティからいつ発表されるか…楽しみに待つことにしましょう。

これはpollの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。



From Road and Track
Translation / Kaz Ogawa
※この翻訳は抄訳です。


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