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▼ “挑むこと”が日常にあるから進み続けられる

▼ 挑戦のない人生は成長のない人生

▼ アイデアだけでは価値がない

▼ 依存はしないけど、頼りにしている

▼ 週末もアクティブに動き続ける


建築家と料理家の夫婦である谷尻 誠さんと谷尻直子さん。プライベートでは9歳の子どもを育てる良き伴侶であり、家を一歩出ればそれぞれの分野で第一線を走り続ける、妥協なきプロフェッショナルです。

夫の谷尻 誠さんは、共同創業者と「SUPPOSE DESIGN OFFICE」を設立し、住宅からブティックや公共施設までコンセプチュアルでとびきりモダンながら温かみある建築を数々手がけています。日本の新しい世代を代表する建築家というだけでなく、近年、不動産会社やネイチャーディベロップメント事業など多分野で開業、事業と設計をブリッジさせて活動しています。数多くのメディアにも登場し、常に時代の数歩先を行くような独創的なアイデアや独特な語り口によるメッセージは、常に新たな気づきを与えるとともに多くの人の共感を呼んでいます。

谷尻誠さん&谷尻直子さん。レンジローバースポーツと
Hiroshi Aoki
大都市・東京でクリエイティブの世界に身を置く一方、休日は自然を感じる環境の中でアクティブに過ごし、心身のバランスを整える時間を大切にする谷尻夫妻。衣食住にこだわりを持ち、「ちゃんと暮らすこと」の何たるかを知るパートナー同士でもあります。ショートジレ3万5200円、オーバーラップパンツ2万9700円/ともにLOHEN https://www.lohen-official.com/ (谷尻直子さん)

妻の谷尻直子さんは21歳でスタイリストのアシスタントとしてファッション業界へ入った後、24歳でスタイリストとして独立。ファッションデザイナーと共同でブランドを立ち上げるなど、精力的な活動を続けてきました。さまざまな人との出会いや、ヨガがきっかけで実践したベジタリアンの食生活などの影響から食への関心を深めていき、食に関する仕事を広げていきます。その後、結婚・出産を経て、週に一度だけ開店する完全予約制のレストラン「HITOTEMA」を主宰。身体に優しい“現代版おふくろ料理”を提唱しています。

それぞれのフィールドでビジネスリーダーとしてすでに知られた存在のお二人ですが、現状に立ち止まることなく、今も高みをめざし続けています。今回はそんな二人が触発される「レンジローバースポーツ」に乗り、日々の仕事や挑戦から家族についてまで語りました。

RANGE ROVER SPORT 公式サイト

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“挑むこと”が日常にあるから、進み続けられる

Esquire:建築家として、そして料理家として、アクティブに活動をされています。日々新しい姿を追い求めているようにお見受けするのですが、最終的にそれぞれが目指しているゴールはどこでしょうか?

谷尻誠さん、谷尻直子さん、レンジローバースポーツと
Hiroshi Aoki
レンジローバースポーツ、谷尻夫妻
Hiroshi Aoki

誠さん:僕はきっと、「究極のゴールを探している」のだと思います。何か目標を達成したらおのずと次の目標ができて、それをずっと追いかけていたいのが、自分の心理という気がします。プロジェクトはいつもたくさんあって、ゴールはまだ見えない――。だからこそ、いまも走り続けているような気がします。

直子さん:私自身はこう、「両手が届く範囲のことを一生懸命やる」というのを人生のテーマにしているので、大それたことを望みません。でも、自分が息絶えた時、自分の周りの人がおかんのような気持ちというか、「直子さんにかけてもらった優しさを今度は自分が誰かに伝えよう」ってなってくれたらいいなと思います。

挑戦のない人生は成長のない人生。挑戦しないこと自体がすでに失敗

Esquire:常々挑戦を続けることで、何を得られたと感じますか?

谷尻誠さん
Hiroshi Aoki
たにじり まこと◎建築家、起業家。1974年 広島生まれ。2000年、建築設計事務所SUPPOSE DESIGN OFFICE設立。2014年より吉田愛と共同主宰。広島・東京の2箇所を拠点とし、インテリアから住宅、複合施設まで国内外合わせ多数のプロジェクトを手がける傍ら、穴吹デザイン専門学校特任講師、広島女学院大学客員教授、大阪芸術大学准教授なども務める。近年「絶景不動産」「tecture」「toha」「DAICHI」「yado」をはじめとする多分野で開業、事業と設計をブリッジさせて活動。2023年、広島本社の移転を機に商業施設「猫屋町ビルヂング」の運営もスタートするなど事業の幅を広げている。

誠さん:まさに今、ウチの子に伝えていることなんですけど、挑戦のない人生は成長のない人生なんです。なぜなら、ストレスのない成長はありませんから。ぼくとしては、挑戦しないこと自体が、もうすでに失敗している状態なんです。今、北海道の旭川に新しい拠点をつくろうとしていて、建築はもちろんキャンプやスノーボード、農業など、いろいろなことをやろうと考えていますが、動き出すのが待ち遠しくて仕方ないですね。

直子さん:挑戦というと、なんだかとても大きなことのようですけど、変に力むのではなく一歩ずつ前進することで人生を明るく、そして新たな出会いを運んでくれるのだと思うんです。今は新たに薬膳の和食に注目していて、お店でよりパーソナルライズされた食を提供しようと考えています。召し上がってくださった方に健康になってもらいたいのと同時に、私自身の学びを深めてくれるツールなんですよ。そこに本当に刺激と楽しさがあります。

手掛けた作品:not a hotel nasu
Kenta Hasegawa
手掛けた作品:NOT A HOTEL NASU
手掛けた作品:千駄ヶ谷駅前公衆トイレ
Kenta Hasegawa
手掛けた作品:千駄ヶ谷駅前公衆トイレ
daichi isumi
Kenta Hasegawa
手掛けた作品:DAICHI ISUMI
手掛けた作品:猫屋町ビルヂング
Kenta Hasegawa
手掛けた作品:猫屋町ビルヂング
谷尻誠さん
Hiroshi Aoki
軽い冗談を飛ばしつつ、相手に考える余地を残しながら導くようにアドバイス。SUPPOSE DESIGN OFFICEの事務所全体に流れる和やかな雰囲気から、チームとしての心地よい関係性を築いていることが伝わってきます。

アイデアだけでは価値がない
思いついただけでは何もない

Esquire:常に挑み続けるからこそ、お二人の成果や作品は世の注目を浴びます。とはいえ、挑戦には困難や障壁がつきもの。常に新しい挑戦を仕掛けられる原動力は、どこから来るのでしょう?

直子さん:何が原動力なのか? なぜ止まらないのか? と、自問自答することがあります。夫は止まることを知らないんじゃないかっていうくらい、すぐ次のことへ動き続けていて、いつも未来志向であることにも刺激を受けています。私もまた、同じ所にいるのが居心地悪いんですよ。自分の満足がそこにあるのか疑いながら、一生学び続けていきたいと心底思っています。

誠さん:僕は、アイデアだけでは価値がない、思いついただけでは何もないと思っていて、新しい価値をつくる意識がとても強いんだと思います。確かに挑戦にはいろいろな障害がありますが、ある意味でそれは“サイン”なんですよね。障害があるということで、それはまだ価値化されていないわけで、誰も仕事として成し遂げていないことだと分かります。その壁を越えて、新しい価値を建築家として社会に提案したい、その思いを強く持っています。

谷尻直子さん@hitotema
Eri Takahashi
たにじり なおこ◎スタイリストとして活動し、ブランドも立ち上げるなどファッション業界で活躍した後に料理家へ転身。“現代の日本の母の料理”をコンセプトとした、週に一度だけオープンする完全予約制のレストラン「HITOTEMA」を2014年から主宰。タックヨークブラウス2万5300円/LOHEN https://www.lohen-official.com/
谷尻直子さんの手掛けた作品
Kazuhiro Fukumoto
谷尻直子さんの作品。母親の家庭料理に“ひとてま”をかけることで、見た目も味わいも非日常かつドラマチックに。
谷尻直子さん@hitotema
Eri Takahashi
渋谷区の閑静な住宅街にある「HITOTEMA」。“ひとてま”というその名前には、「ひとてましかかけずに美味しいものを」という思いが込められています。取材で訪れたこの日は、営業に向けたメニューの研究が進められていました。

依存はしないけど頼りにしていて、同じ方向を向いて走っている

谷尻誠さん、谷尻直子さん、レンジローバースポーツと
Hiroshi Aoki
夢中で挑戦を続けることで、「生きること」「働くこと」「楽しむこと」の境目がいい意味で曖昧になっていく感覚。谷尻夫妻はそれを楽しみ、家族で分かち合っています。
谷尻誠さん、谷尻直子さん
Hiroshi Aoki

Esquire:忙しい日々の中で、お二人は夫であり父であり、妻であり母であるわけです。勝手な見方かもしれませんが、伝統的な「夫婦」という関係性に加えて、お互いが確固たる「個」として存在し、「バディ」とか「ユニット」といった距離感が、とても眩(まぶ)しく見えました。間断なく公私の入れ替わる二人は、互いの働く姿に、どのような刺激や影響を受けているのでしょう?

直子さん:仕事のあれこれでストレスを感じると、それに引っ張られてしまうこともありますが、本来の自分に立ち戻らせてくれる関係と言いますか。自分も彼にとってそうありたいですね。依存はしないけど頼りにしていて、同じ方向を向いて走っている。でも、ときに手をつなぐような。「未来に向かって一緒の方向を見ていること」が理想だと思っています。

誠さん:自分の軸がブレていると、仕事で迷いが生じたり、芯のないアウトプットになりがちです。そんな時、本来の軸である部分に立ち戻れるよう、お互いに作用し合っている実感があります。彼女について言うと、妻はメンター的なところがありますね。自分の判断基準のひとつに、妻の意見があるんですよね。

週末もアクティブに動き続けるから夫婦で整う

夫妻はともに、毎日のように車を走らせます。週末になれば必ずと言っていいほど自然のあるところへ足を運ぶそうで、夏は海でサーフィン、春と秋はキャンプ、冬はスノーボード、さらに釣りやゴルフ…。まさしく止まることを知らず、動き続けています。

レンジローバースポーツ、谷尻夫妻
Hiroshi Aoki
レンジローバースポーツ、谷尻夫妻
Hiroshi Aoki

直子さん:家族が増えてからというもの、暮らしの中で車の存在が一層大きくなりました。平日の利便性もありますが、週末に自然の中で趣味の時間を過ごせるのは、車があって実現できることですから。

誠さん:自然のある場所の、目の前まで連れて行ってくれるのが車ですね。ぼくらはアウトドアが大好きで、キャリアにテントを積んでオーバーランドスタイルのキャンプをしたりもしますけど、それ専用の武骨過ぎる車は好みではありません。その点、『レンジローバースポーツ』は都会的でスタイリッシュ。余計な装飾もないし、ブランド名のロゴも控えめ。とても雰囲気がありますね。

谷尻誠さん、谷尻直子さん
Hiroshi Aoki
妥協することなく、力強く前へ進み続ける谷尻夫妻。しっかりと根を張った太い幹が豊かな枝葉を伸ばすように、プライベートが充実してこそ仕事のクオリティが保てること。それが二人に共通した感覚のようです。

直子さん:個人的にレンジローバーというブランドからイメージしていたより、優しい感じがしました。もっとタフネス寄りだと思っていたので、予想以上にジェントルというかソフトタッチ。そこが英国車らしさなのか、内装に触れた感じから、操作感までそうですね。でも、いざ走り出すとスポーティで、見切りもステアリングの取り回しもいいので、実際のサイズよりもコンパクトに感じます」

誠さん:自然の中に出掛けるにもスタイリッシュなもので出掛けたいのですが、まさにその感覚に、すごく近い車じゃないかと感じます。仕事なら自分が運転しないスタイルもアリかもしれませんが、ウチは家族みんながアクティブ派ですし、夫婦ともに運転好き。自らハンドルを握って移動する時間も楽しいんですよね。

直子さん:休みの時は二人で前列シートに並んで座って、話したかったことをキャッチボールする感覚もいいですね。車内でとるコミュニケーションだからこその、かけがえなさや思い出もたくさんあります。私も運転好きですけど、長距離は夫が運転して、助手席の私はコンピレーションでDJ役に回ることが多いんですよ。

レンジローバースポーツ
Hiroshi Aoki
「レンジローバー」ならではの、洗練とスポーツ性能を融合させた「レンジローバースポーツ」。そのドライバビリティは、都会とワインディングロードをシームレスにつなぎます。
レンジローバー スポーツ オートバイオグラフィー P400
  • 全長 × 全幅 × 全高:4960 × 2005 × 1820mm
  • エンジン:3.0リッター 直6 ターボチャージャー
  • 最高出力:400PS 
  • 最大トルク:550Nm 
  • 価格 :1574万円~
range rover sport sign

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レザーの甘い香りと落ち着いたトーンで車内は外界と心地よく隔てられ、高い静粛性のおかげもあって、二人の会話はいつまでも続いていきます。落ち着いた威厳は将来の楽しみとして、今はよりアグレッシブに前を向いた日常を送りたい――。日々をドラマチックに過ごす谷尻夫妻は、「前進し続けるリーダー像を体現する存在」と言えるでしょう。

そんな彼らと共鳴した「レンジローバースポーツ」は、その本質を守りつつも、細部に変化を積み重ね、時には大胆不敵な挑戦も厭いません。力強くも美しい全体のフォルムや、重厚感と洗練を併せ持ったインテリアデザインの進化、パワートレインの充実など、その挑戦の全てが必ずしも万人の目に止まりやすいものとは限りません。それでもなお、過去に甘んじることなく、果敢に現状を超えようとする感性は、谷尻夫妻のような挑戦を続ける時代の肖像に寄り添い、時に挑発し、さらなる高みへと導いていきます。

●問い合わせ先
ランドローバーコール
TEL 0120-18-5568
RANGE ROVER SPORT 公式サイト


Model / Makoto Tanijiri, Naoko Tanijiri
Photo / Eri Takahashi, Hiroshi Aoki
Styling / Asami Wesugi (dexi)
Hair & Make-up / CHIHIRO (TRON)
Text / Kazuhiro Nanyo
Video Direct / Yuzuru Nakatani
Video Produce / Tomonobu Yamamoto (Hearst Digital Japan)
Edit / Ryutaro Hayashi (Esquire)