ハリー王子と王室のメンバーの緊張関係は、どうやら王子の祖父のフィリップ殿下にまで及んでいる模様です。ハリー王子が公務から引退し、米国に移り住んだ理由が殿下にはただ理解できない…ということが伝えられています。

 フィリップ殿下の伝記『Prince Philip Revealed(原題)』を出版したばかりの作家イングリッド・シュワードは、『ヴァニティ・フェア』誌に対して次のように明らかにしています。

「フィリップ殿下には、孫のハリー王子がこれまでに取った行動の理由が、ただ理解できないのです。王子の振る舞いは、殿下にとってはまったく相容れないもの。2人の関係が悪化したのも、不思議なことではありません。100歳近い殿下がその人生のうち68年間を、イギリス王室を支えることに捧げてきたのだということを忘れてはなりません。王子の行動は、大変なショックでした」
フィリップ殿下 エリザベス女王 ロイヤルファミリー
Topical Press Agency//Getty Images
ハネムーン先での殿下と女王、1947年
「ご高齢ですから、エリザベス女王は殿下に心配をかけたくなかったのでしょう。2020年1月に王室の私邸サンドリンガム・ハウスで行われたサミットにフィリップ殿下が出席しなかったことが、多くを物語っています。殿下はその日、この邸宅にはいたのですが、出席するメンバーが到着する前にその場を離れました。「話し合いに参加する気がなかった」ということがうかがわれます」

 またイングリッドによれば、「殿下がその場を離れるという行動をとったことは、“自身のアドバイスが聞き入れられなかったこと”に対する気持ちを表していたのでは…」と言います。

「フィリップ殿下は干渉をしたがりません。ですから、自分の考えを少しだけ伝え、一歩下がって様子をご覧になります。殿下の話を聴くかどうかは、ハリー王子とメーガン妃次第…ということになります。そして結果として、2人は殿下の意見を聞きませんでした。殿下は常にエリザベス女王を守ってこられたので、女王の気分を害する者は殿下の気分も害します。殿下が何より重要とするのは、一にも二にも、そして三にも、君主制の維持なのですから…」
「息子チャールズ皇太子の妻だった故ダイアナ元妃に対しては、『王室の一員であることは人気コンテストに参加することではない、家族全員が王室のために協力しているのだ』と、厳しい言い方をしたこともありました」
ダイアナ妃 フィリップ殿下
Eric BOUVET//Getty Images
ダイアナ妃とフィリップ殿下、1987年

 なおフィリップ殿下は当初、メーガン妃を王室の一員として温かく迎え入れていたとみられています。それは、「部外者の立場でいることが、どのようなものなのか?」を理解していたからだとされています。

 しかし、ハリー王子とメーガン妃の行動は後味の悪さを残し、結果として、「ハリー王子と殿下の関係も悪化することになった」とも伝えられています。

 とは言え、孫と祖父の関係が完全に断ち切られてしまうことはないはず…。ハリー王子と殿下が、一日も早く和解することを願いたいところです。

From marie claire

From: ELLE JP