英国王室のサイトでハリー王子とメーガン妃、そしてアンドルー王子が「降格」された話題に続き、「アンドルーの娘たちも降格される可能性がないわけではない」とイギリスのタブロイド紙「エクスプレス(The Express)」のオンライン版は報じています。

つまり、チャールズ国王が目指すとされている「王室のスリム化(sliimed down monarchy)」によって、アンドルー王子の娘であるベアトリス王女とユジェニー王女も「プリンセス(王女)」も降格され称号を失う可能性があることがほのめかされているというわけです。それに対し 王室史の専門家であり、作家のマーリーン・ケーニグ氏は同サイトに対しこう説明しています。

「王室に変化が訪れることは確実でしょう。その変化には、ベアトリスとユジェニーの降格も含まれるかもしれません。と言うのも、1917年12月に公表した勅許状(Letters Patent)によって男系のひ孫たちは王族の一員から外され、王子(Prince)や王女(Princess)、殿下(HRH)の称号を与えないことが定められたという例もあるからです」

この勅許状は、ジョージ5世よって発行されました。そこでは「王子・王女の身分と殿下の敬称は国王の子ども、国王の息子の子、(イギリスにおいて、王位の法定推定相続人たる王子に与えられる称号)プリンス・オブ・ウェールズの長男の長男に与えられるもの」としていました。そのためジョージ5世の男系の孫であるグロスター公爵リチャード王子とケント公爵エドワード王子(二人ともエリザベス2世の従弟)の子どもたちは、王族から除外されたという事実もあります。

その一方で、「ジョージ5世の勅許状をそのまま現代に落とし込むことは問題がある」とケーニグ氏は指摘しています。それは…このジョージ5世の勅許状は王族の継承を男系に制限し、王権の継承を長男の長男に制限する目的があったためだそうです。

「チャールズ国王はおそらく、王室をさらに制限することでしょう。ですが、継承権におけるジェンダー平等は何よりも優先せねばならないことですので―大抵の人が忘れていることですが…」とケーニグは語っています。