アメリカ合衆国で19世紀前半に社会的に一躍有名となった鉄道王一族、大富豪ヴァンダービルト家の相続人であり、ファッションデザイナー・芸術家・女優など多岐にわたり活躍したグロリア・ヴァンダービルト。そんなNY社交界の華であった彼女の息子が、CNNの人気キャスターアンダーソン・クーパーです。2019年にグロリアはその生涯に幕を閉じますが、そのときクーパーは、誰もがうらやむほど莫大な相続など当てにしていなかったようです。

クーパーはアメリカの週刊誌『People』に対し、次のように話しています。

「父は、『ヴァンダービルトの財産は、君に引き継がれることはない』とはっきり言っていました。今にして思えば、彼がそう言ってくれて本当によかったと感じています。母の過去がどうであれ、経済的な観点から見れば、私個人とは何の関係もないことがはっきりしたからです。

そのおかげで早くから仕事をして、『自分は何に情熱を注ぐべきか?』を見つけ出そうと思うようになりました。私の子どもたちにも、『何が自分たちを駆り立てるのか?』 を見つけ出してほしいし、彼らがそれを見つけるための手助けをしたいです」

クーパーには3歳のワイアットと、19カ月のセバスチャンという2人の息子がおり、友人で元恋人のベンジャミン・マイサニと一緒に育てています。2人の息子はまだ幼く、富について話をすることはまだできませんが、クーパー自身も「(富とは何か?について)私も考えてきましたが、まだそれに対する答えを持っているわけではありません」と話します。

だからといってクーパーは、自身の家族の歴史、世襲や資産について調べることに興味がないわけではないようです。彼は、ヴァンダービルト家についてつづった『Vanderbilt: The Rise and Fall of American Dynasty』という本を2021年に出版しています。新著『Astor:The Rise and Fall of an American Fortune』も、出版されたばかりです。

Astor: The Rise and Fall of an American Fortune

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出版社によれば、「(後者の)アスター家の物語は、野心、発明、破壊、そして再発明という、典型的なアメリカの物語です。ドイツからの移民ジョン・ジェイコブ・アスター4世が初めてアメリカに訪れた1783年から、ブルック・アスター夫人の息子アンソニー・マーシャルが、自身の年老いた母をだました罪で有罪判決を受ける2009年まで、アスター家の名はアメリカ社会で独自の地位を占めていました」とのことです。

Source / TOWN&COUNTRY
Translation & Edit / Satomi Tanioka
※この翻訳は抄訳です。