日本時間の2022年8月22日(月)、午前10時より配信が始まったドラマ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』。シーズン1のエピソード2が公開される2日前に、シーズン2の制作が正式に決定しています。この作品は「ゲーム・オブ・スローンズ」の前日譚であり、エピソード1はその日の夜におよそ1000万人が視聴。HBO史上「もっとも視聴された第1話」の記録を更新しました。アプリでの初週の視聴者数は、2500万人以上を記録。第2話の視聴者数は、さらに増加しました。

この早急なシリーズ継続の決定は、HBOが全精力を傾けて「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズの製作に臨んでいたことを再び思い出させます。現在、他にもいくつかのスピンオフ番組の計画が推し進められてもいます。そんなHBOはウェスタロス最強の海軍の長、「海蛇」ことコアリーズ・ヴェラリオンを演じるスティーヴ・トゥーサントの人気を測っているのかもしれません。彼は「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」と同じ時期に企画されたと報じられている、世界一周大航海を描いたもうひとつのスピンオフドラマ「Sea Snake, Flea Bottom and 10,000 Ships(9 Voyages)」の主人公でもあります。

しかしながら今後のシリーズの指揮を、ミゲル・サポチニクがとることはありません。彼はシーズン1で、ライアン・コンダルと共同ショーランナーを務めましたが、HBOの新しいプロジェクトを進めるためこの作品を降りることを発表しました。彼はこれまでに「ゲーム・オブ・スローンズ」の人気エピソード、「堅牢な家(シーズン5第8話)」や「落とし子の戦い(シーズン6第9話)」などを監督してきました。とは言え、「ハリウッドリポーター」オンライン版が確認したところによると、サポチニクは今後も引き続き製作総指揮としてクレジットされます。

サポチニクは声明でこう語っています。

「この数年『ゲーム・オブ・スローンズ』の世界で仕事をすることは、名誉であり恩恵でした。特にこの2年間は『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』の素晴らしいキャストやクルーと共に過ごすことができました」「シーズン1で成し遂げたことを、非常に誇りに思います。また、視聴者の方々の熱狂的な反応に心から喜んでいます。この作品を終えて次に進むのを決断するのは非常につらいことでしたが、個人としてもプロとしても正しい選択であることはわかっています」。

シーズン2からはライアン・コンダルが単独でショーランナーを務め、サポチニクと同様「ゲーム・オブ・スローンズ」で監督を務めたアラン・テイラーが監督および製作総指揮として参加する予定です。

HBO側は「サポチニクには同じ役割を続けてもらいたかったのですが、彼が新しいクリエイティブな立場で私たちとコラボレーションを続けてくれることに感激しています」と声明を出しています。

「私たちは数十年にわたって、アラン・テイラーと関係を築いてきました。今後彼が、ライアンを始めとする才能豊かなメンバーが集まったチームに加わることをうれしく思っています」と続けています。

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シーズン2の公開日はまだ発表されていませんが、最も早くて2023年末、もしくは2024年に配信されるかもしれません。シーズン1は撮影だけで10カ月かかりました。これにはポストプロダクションにかかった膨大な時間や、視覚効果が完成するまでに必要だったであろう数カ月は加算されていません。

サポチニクはこのドラマについて、エンタメサイト「EW」にこう語っています。

「私たちは映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』のようなストーリーを選びました。タイトル通り新たなる希望です。私たちは遡(さかのぼ)ることも先に進むこともできます。ここには、たくさんのチャンスがあるのです」。

Translation: Yoko Nagasaka

From: Esquire US