ブルース・スプリングスティーンがアメリカの音楽業界の「ボス」であるならば、彼の娘のジェシカ・スプリングスティーンは、馬術の世界でそのボスの遺産を引き継ごうとしています。
伝説のロッカーの2021年現在、29歳の娘ジェシカ選手。彼女は乗馬の世界で独自の道を切り開いており、2021年東京五輪の障害馬術個人に出場する選手の1人として注目を集めています。ジェシカ選手は最近のInstagramの投稿で、「物心ついたときから(五輪出場を)夢見ていました!」とコメントし、出場への想いを語りました。
また『Sports Illustrated』誌によると、2016年に愛馬の12歳のDON JUAN VAN DE DONKHOEVEが脚を痛め、その年の大会に出場できなかったため、今回が初めてのオリンピック出場となります。
2014年にデューク大学を卒業したジェシカ選手は、ショージャンプやモデルの道に進み、「GUCCI(グッチ)」の馬術アンバサダーにも就任しました。しかし、同時に彼女は幼い頃からロイヤル・ウィンザー・ホースショーをはじめとする馬術競技にも出場していたのです。
ジェシカ選手は『Vogue』誌に、「乗馬を始めたときからの夢だったので、いまだにすべてが超現実的に感じられます」と語っています。また、チームメイトのマクレイン・ワード選手、ローラ・クロート選手、ケント・ファリントン選手についてもこう語っています。
「チームメイトは、私がキャリアを通じて尊敬してきたライダーや、元オリンピック選手たちですから、彼らと一緒にこの経験を分かち合うことをとても楽しみにしています。国を代表することは常に名誉なことであり、この大会でそれができることは私にとって大きな誇りです」と。
ジェシカ選手は、これまで脚や体幹を鍛えるための幅広いトレーニングを行ってきたそうです。また、プロライダーは基本的に脚や体幹を鍛えるためのトレーニングにも力を入れており、それにはライディングに勝るものはないようです。「自分自身をシャープに保ち、障害飛越競技のための体型を維持するための最良の方法は、常に乗り続けることです」と、彼女自身語っています。
ジェシカ選手のオリンピック出場でもう1つ大いに注目されているのが、乗馬用のアンサンブルです。彼女は出場前に、どのブランドを着るかは明らかにしていませんでしたが、衣装そのものについては詳しく説明してくれました。それは柔軟な動きが重要であるため、通気性と伸縮性のある素材が使用されているということ。
「白いブリーチ(ボトムス)、襟付きのシャツ、背の高いブーツ、そしてUSA製のショーコートを着る予定です。とてもクラシックなユニフォームですが、特に生地は何年もかけてよりアスレチックなものにアップデートされたものなんです」とのこと。
残念ながら父親であるブルースは、ジェシカ選手の競技を直接見ることはできません。ですが、きっとアメリカから応援していることでしょう。
ブルースと妻のパティ・シャルファは、ニュージャージー州のコルツネックにある400エーカーの牧場に住み、ジェシカ選手はここで乗馬を学びました。ジェシカ選手はCNNの取材に対し、「私たちは本当に地に足のついた教育を受けてきたので、いつも乗馬に集中して、少しでも自分のためになるものを持つことができたのは良かったと思っています」と語っています。
ジェシカ選手は、大会終了後にアメリカに戻り、愛する人たちと特別な経験を振り返ることをとても楽しみにしているようです。「家に帰って、友だちや家族と一緒にいることが一番の楽しみです」と、『Vogue』誌に語っています。「この経験をみんなと共有できたらいいのですが…。みんなが家からサポートしてくれていることを感じとって頑張ります」とのこと。
ジェシカ選手のオリンピックへの旅は2021年8月3日(火)に始まり、予選通過すれば同月4日(水)に決勝が行われます。障害馬術団体は、同月6日(金)と翌日7日(土)に予定されています。
Source / TOWN&COUNTRY US
※この翻訳は抄訳です。