1966年にフォード「GT40」は、アメリカのチームとして初めてル・マン24時間耐久レースで優勝したクルマになりました。

 そして実はその裏に、「フォード・チームはわずか90日間でフェラーリに勝てるクルマをつくらなくてはならない」というストーリーがあったのです。このことは不可能のように思えました。が、2019年11月に米国で公開予定となっている映画『Ford v Ferrari』(原題)の中では、マット・デイモン演じるキャロル・シェルビー(アメリカ人カーデザイナー)がクリスチャン・ベールが演じるケン・マイルズ(伝説のドライバー)に対して、「こっちのマシンのほうが軽量でスピードが出る。もしそれがダメなら、こっちは意地悪になるだけさ…」と語っています。 
 
 ジェームズ・マンゴールド(『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』や『LOGAN/ローガン』を手がけた映画監督)を監督に起用したこの作品は、「キャロル・シェルビーというビジョンを持ったアメリカ人カーデザイナーと、ケン・マイルズという怖いもの知らずのイギリス人ドライバーについての驚くべき実話となっています。

 ふたりは力を合わせ、企業による干渉や物理の法則、自分たちの中に存在する悪魔と戦いながら、革新的なレースカーをフォード社のために開発し、1966年のル・マン24時間耐久レースでエンツォ・フェラーリが送り込んだ超強力なレースカーに襲い掛かった」と…、公式の筋書きにはそう書かれています。 
 
 『Ford v. Ferrari』(原題)は、米国では11月15日に公開予定。ですがこの時期は、毎年、翌年のアカデミー賞を視野に入れた作品がたくさん公開される時期でもあります。そして2018年の『バイス』でディック・チェイニー役を演じ、ゴールデングローブ賞で主演男優賞を受賞、またアカデミー賞でも主演男優賞にノミネートされていたベールは、この作品でふたたび主演男優賞候補になる可能性もあるのです。

 映画賞関連の専門家たちはすでに、複数のカテゴリーでこの映画の動きを追跡しています。ですので、この作品がこれからしばらくの間、目を離さずにおくべき映画であることは間違いありません。 
 
 体重の増減を繰り返すことで、カメレオン俳優として知られるベール。ですが、この映画では(自動車の役を演じたわけではないので)役作りのため、体重を増加する必要はありませんでした。つまり、健康的なベールを見ることができるという見所もあります。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
FORD v FERRARI | Official Trailer [HD] | 20th Century FOX
FORD v FERRARI | Official Trailer [HD] | 20th Century FOX thumnail
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 マット・デイモンとクリスチャン・ベールと…二人の2000年代を代表する(現在のところ)名優が共演する新作映画は、それだけでも注目に値することでしょう。そのうえ予告編をお確かめください。もう早く全編を鑑賞したくてたまらなくなることでしょう。特に、迫力あふれるカーレースシーンを期待しながら…。 

 

 
 

From Esquire UK 
Translation / Hayashi Sakawa 
※この翻訳は抄訳です。