いよいよ5月16日(火)に開幕を迎える2023年カンヌ国際映画祭 。最高賞パルム・ドールの行方を決める審査員団の面々が発表されました。

カンヌ国際映画祭2023 審査員
Van Eecke
[(いずれも左から)上段]ジュリア・デュクルノー(Julia Ducournau) © Stephane Cardinale – Corbis / Getty Images - ダミアン・ジフロン(Damián Szifrón) © Gabriel Machado - ルンガーノ・ニョニ(Rungano Nyoni) © Gabriel Gauchet - [中段]ポール・ダノ(Paul Dano) © Jay L. Clendenin / Getty Images - リューベン・オストルンド(Ruben Östlund) © Julien Lienard / Getty Images - ドゥニ・メノシェ(Denis Ménochet) © Sabine Villiard - [下段]ブリー・ラーソン(Brie Larson) © Randy Holmes / Getty Images -アティーク・ラヒーミー(Atiq Rahimi) © Frédéric Stucin - マルヤム・トゥザニ(Maryam Touzani) © Lorenzo Salemi

発表された審査員は8名。うち5名は映画監督。

『TITANE/チタン』(2021)で第74回パルム・ドール受賞監督となったジュリア・デュクルノー。直近の監督作2作『モロッコ、彼女たちの朝』(2019)『青いカフタンの仕立て屋』(2022)がある視点部門入りしたマルヤム・トゥザニはモロッコから。アフガニスタン出身の小説家としても成功を収めるアティーク・ラヒーミー(アティック・ライミ)。長編第一作『I Am Not a Witch(原題)』(2017)で世界中の映画賞を席巻し、英国アカデミー賞で最優秀デビュー作品賞を手にしたザンビア出身のルンガーノ・ニョニ。『人生スイッチ』(2014)のアルゼンチン監督ダミアン・ジフロン

俳優部からは3人。オスカー受賞俳優ブリー・ラーソン、『フェイブルマンズ』(2022)での演技も記憶に新しいポール・ダノ、『ザ・ビースト』(2022)でゴヤ賞を獲得した仏俳優ドゥニ・メノシェが任命されました。

すでに指名されていた審査員長ルーベン・オストルンドを中心に、合計9人でメインとなるコンペティション部門を選び抜きます。

ある視点部門の審査員長はジョン・C・ライリー

カンヌ国際映画祭2023 審査員
FESTIVAL DE CANNES
(左から時計回りに)ジョン・C・ライリー(John C. Reilly) © Kirk MacKoy / Getty Images - アリス・ウィノクール(Alice Winocour) © Aurélie Lamachère - (エミリー・ドゥケンヌ)Émilie Dequenne © Delphine Ghosarossian - パウラ・ベーア(Paula Beer) © Christian Hartmann - デイヴィー・チョウ(Davy Chou) © Julien Lienard

また、新人発掘の場でもある「ある視点部門」の審査員も発表されました。ジョン・C・ライリーを筆頭に、ヴェネチアとベルリン両国際映画祭で俳優賞を獲得しているドイツの天才若手俳優パウラ・ベーア、『ロゼッタ』(1999)でカンヌ映画祭女優賞に輝き、2022年のグランプリ『CLOSE/クロース』(日本では7月14日公開)での演技も印象的だったエミリー・ドゥケンヌ。そこに『ホワイト・ビルディング』『ONODA 一万夜を越えて』(いずれも2021)などのプロデュース作でも知られるデイヴィー・チョウと、『博士と私の危険な関係』(2012)のアリス・ウィノクールという2名のフランス人監督が加わります。

規模・質ともに「世界最高峰の国際映画祭」と称されるカンヌ国際映画祭は、審査員が果たさなければならないタスクが多く、その任務はかなり重労働であることでも有名。パルム・ドールの行方はもちろんのこと、レッドカーペットからパーティまで、映画界そのものへの貢献のため東奔西走する彼らの12日間にも注目です。