日常のささやかな楽しみのひとつに「コーヒーブレイク」を挙げる方も多いのではないでしょうか? 飲む機会の多いコーヒーだからこそ、缶やペットボトルでなく、美味しくてお手頃で、自分だけのお気に入りをコーヒーを見つけ、自らの手で淹(い)れたいものではないでしょうか。
そこで、コーヒーの味を選別する最大の決め手が、その豆の品種と産地です。南米のコロンビアやアフリカのキリマンジャロなど、産地名は比較的よく知られているかもしれません。ですが、コーヒー豆の品種による味の違いに関しては、意外と知られていないでしょう。
そこでこのページではコーヒーを愛しながらも、そこまで追求する時間もなく、または最近コーヒーに目覚めた…という方たちに向けて、コーヒー豆の品種と特徴、そしてお手頃価格でネットから購入できるおすすめのコーヒー豆をご紹介しましょう。
コーヒー豆の種類
まずは、コーヒー豆の種類を解説します。
一口にコーヒー豆と言っても、豆の種類や産地によって酸味や苦味、あっさり系や濃いめなどの味わいが大きく異なります。ここでは大きく分けて、4種類のコーヒー豆をご紹介しましょう。
アラビカ種
現在、世界中で生産されているコーヒー豆の約60%がアラビカ種だと言われています。アラビカ種の栽培はとても難しく、病気になりやすいデリケートな品種として知られています。ですがその分、コーヒー豆としての品質が高く、香り豊かで美味しいと評判の豆でもあります。
同じアラビカ種でも、テイストは産地によってさまざまです。が、一般的には風味が豊かで酸味が際立っているのが特徴となります。
ロブスタ種
アラビカ種と並んで、二大メジャー品種と言われているのがロブスタ種です。上記でご紹介したアラビカ種とロブスタ種を合わせると、世界で流通しているコーヒー豆の99%を占めると言われるほど、メジャーな品種となります。
ロブスタ種は病気に強く、1本のコーヒーの木から収穫できる豆の量が多いことで知られています。芳醇なアロマと強い苦味が特徴的で、ブレンドコーヒーのアクセントとして使われることも多くあります。ロブスタ種には、アラビカ種の約2倍のカフェインが含まれています。どうしても眠りたくないときなど、カフェインが必要な際はロブスタ種を選んで飲むと、よりその効果が期待できるかもしれません。
ティピカ種
ティピカ種とは、アラビカ種から派生したコーヒー豆の品種となります。生産量が極めて少ない上に品種改良も進んでいるので、“純粋な”ティピカ種はあまり流通していません。
品種改良されていない本来のティピカ種は甘みがあり、すっきりとした酸味が楽しめると、コーヒー好きの間で高い人気を誇ります。生産量が少なく、なかなか出合えない貴重な品種です。なので、もしも見つけたら即購入するというコーヒーマニアも少なくありません。特別なときにじっくりと味わいたい、貴重なコーヒー豆です。
ブルボン種
ティピカ種同様、ブルボン種もアラビカ種から派生した品種です。大航海時代、フランスがレユニオン島に持ち込んだティピカ種が、突然変異したものがブルボン種の起源と言われています。
ブルボン種は樹木が弱く、隔年収穫となるために流通量は少ないですが、甘みとしっかりとしたコクが特徴的な品種となります。
おすすめコーヒー豆のご紹介
それでは、コスパに優れたおすすめの市販のコーヒー豆をご紹介しましょう。知る人ぞ知る人気銘柄ですので、ぜひ一度お試しください。
成城石井 / マンデリンブレンド
- 品種:アラビカ種
- テイスト:苦味があり、しっかりした味わい
アラビカ種の中でも、日本で高い人気を誇るのがマンデリンブレンドです。アラビカ種の特徴でもある酸味を活かしながらも、苦味と甘味のバランスが良く、しっかりとした味わいが口いっぱいに広がります。
ここでご紹介している成城石井のマンデリンブレンドは、インドネシアやコロンビアなどで収穫されたコーヒー豆をブレンドしたものとなります。マンデリンの苦味と風味を残しながらも、まろやかな味わいを楽しむことができるでしょう。
KUKU / ベトナムコーヒー
- 品種:ロブスタ種
- テイスト:苦味としっかりしたコクがある味わい
ロブスタ種のしっかりとした苦味と香りを楽しみたいなら、ベトナムコーヒーがおすすめです。KUKUは本場ベトナムで愛されている現地のコーヒーブランドです。ベトナムコーヒーの特徴でもあるチョコレートのような芳しいアロマを存分に楽しむことができるでしょう。
深煎りでコクがあるので、アイスコーヒーにしても美味です。本場のベトナムコーヒーのように牛乳やコンデンスミルクと合せれば、スイーツとして楽しむこともできるでしょう。ブレンドコーヒーに少量足して、コクをアップさせる粋なテクもあります。これはぜひともお試しを。
神戸ファクトリーナコーヒー / ロイヤルキリマンジャロ
- 品種:アラビカ種
- テイスト:甘酸っぱい味わい
キリマンジャロは、タンザニア北部のキリマンジャロ山脈で生産されたコーヒーで、品種はアラビカ種となります。芳醇で甘酸っぱい味わいが特徴です。8段階に分かれた焙煎の度合いの中で、4番目に深煎りとなるシティーローストで焙煎しているので、酸味と苦味のバランスがちょうどよく仕上がっています。
また豆は、「大粒AA規格」という、最高規格のコーヒー豆を使用しています。長時間焙煎で余計な渋みや雑味を飛ばしていて、丸みのある優しい味わいが特徴です。
自家焙煎コーヒーマウンテン / コロンビア
- 品種:ティピカ種
- テイスト:甘味と果実味があり、ややしっかりめの味わい
酸味の強いコーヒーが苦手な方にぜひお試しいただきたいのが、自家焙煎コーヒーマウンテンのコロンビアです。コーヒーの本場・ヨーロッパでは、砂糖やミルクを入れて飲むことが多いので、酸っぱいコーヒーがよく飲まれています。しかし、ストレートで飲むとなると、酸味が強過ぎると飲みづらくなってしまいます。
その点、自家焙煎コーヒーマウンテンのコロンビアは、希少なティピカ種を100%使用しているので甘味と果実味があり、酸味が前面に出てくることはありません。
さらにこの商品は、コロンビアで主流とされる水洗式ではなく、天日乾燥で甘みを引き出したスペシャルな豆を焙煎しています。希少な品種をこだわりの製法で仕上げたコロンビアをこの価格で飲めるなんて、コスパ抜群のコーヒー豆と言えます。
サザコーヒー / ブラジル
- 品種:カツーラ種
- テイスト:甘味と酸味、コクのバランスがよい味わい
ブラジル産のコーヒー豆はブルボン種が多いのですが、サザコーヒーのブラジルはカツーラ種を使っています。カツーラ種とはブルボン種の突然変異で生まれた品種で、ブラジルで発見された豆です。甘さとコクがあり、ヘーゼルナッツのような香りが楽しめます。
サザコーヒーのブラジルは天日乾燥を行っているので、一般的なブラジル産のコーヒー豆と比較すると、より甘みが引き立っているのが特徴となります。甘みと酸味のバランス、そしてスイートな香りを存分に楽しめることでしょう。
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コーヒー豆はチョコレートやワイン同様に、とことんこだわることのできる奥の深い世界です。豆の産地や品種に加え、焙煎の微妙な違いによる風味を楽しんだりと、趣味にするのもきっと楽しいことと思います。
ここでは、どれも厳選に厳選を重ねたコーヒー豆をご紹介しました。これをきっかけにぜひ、コーヒー豆の魅惑のコーヒー豆の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?
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