約1カ月前、天才テニスプレイヤーの大坂なおみ選手がアスリートのメンタルヘルスについて、切実な問題提起をしました。大坂選手は全仏オープン中に記者会見を欠席したことで、1万5000ドル(約165万円)の罰金を科せられています。その直後、大坂選手は大会の辞退を発表し、Twitterに声明を投稿しました。

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
大坂選手のツイート一部:
「2018年の全米オープン以降、長い間うつに苦しんでおり、その対処に本当に悩まされてきたというのが真実です。私を知る人は誰でも、私が内向的だと知っています。大会で私がヘッドホンをしているのに気づいた方もいると思いますが、それは不安を和らげるのに役立つからです」

 『TIME』誌に寄稿した記事の中で、大坂選手は全仏オープンの棄権を決めたこと、メンタルヘルスの問題、そして東京オリンピック出場への意気込みを語っています。

 この記事の中で大坂選手は、彼女が全仏オープンの棄権を決めた後に、「いくつかの誤解や誤ったストーリーラインがあった」と考えていることを明らかにしています。それは主に、「大坂選手がメディアを嫌っている」というものです。

 大坂選手が寄稿した記事の一文を、ここで確認してみましょう。

「これは決して報道関係者のことではなく、記者会見という伝統的な形式のことについてです。後に続く人たちのために、もう一度言います。メディアのことは大好きです、でも、すべての記者会見が好きなわけではありません」

「私の考えでは(これはあくまでも私の考えであり、ツアーに参加しているすべてのテニスプレーヤーの考えではないことを補足しておきます)、記者会見の形式自体が時代遅れであり、刷新する必要がある思っています。記者会見をより良く、より面白く、より楽しくすることができると信じています。主体 vs. 客観ではなく、仲間 vs. 仲間というカタチで」

 さらに大坂選手は、「選手は病欠を自由に取ることができ、雇用主に正確な症状を開示する必要はない」という指摘をしました。スポーツ選手にも少なからず「病欠」を設けて、選手のプライバシーへの影響を最小限にとどめることを提案しています。

 また、ミシェル・オバマ氏、マイケル・フェルプス氏、ステフィン・カリー氏、ノバク・ジョコビッチ氏、メーガン・マークル氏など、自分を支えてくれた人々に感謝の言葉も述べています。そして彼女は、今後の状況がどのように変化していくのか、自分が何を望んでいるのかを明らかにしました。

「報道機関や大会組織から理解を得ることができず、症状を公表することに大きなプレッシャーを感じていました」

「私は誰にもそのようなことを望んでいませんし、特に弱い立場にあるアスリートを守るための対策が講じられることを願っています。また、私の個人的な病歴を詮索さるようなことは二度されたくありません。ですから、次回お会いするときには、ある程度のプライバシーと共感を得られるよう、報道関係者の皆様にお願い申し上げます」

Source / ESQUIRE US
※この翻訳は抄訳です。

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