テニスの全米オープンで、2年ぶり2度目の優勝を果たした大坂なおみ選手に、多くの称賛の言葉が寄せられていることを改めて振り返ってみましょう。

 2020年9月12日(現地時間)に行われた同大会の決勝戦でヴィクトリア・アザレンカを破った大坂選手は、同時にグランドスラム3勝目をあげたことになります。

 英BBCは大会終了後、新型コロナウイルスのパンデミックがトレーニングやキャリアそのものに与えた影響について、大坂選手は次のように語っていると報じていました。

 「自主隔離期間が、自分が成し遂げたいことや、自分がどのように記憶される人になりたいかなど、色々なことを考える機会になったことは確かです。大きな意味を持つ数カ月だったことは間違いありません」
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 大会期間中は、米国内で警官に殺害された黒人7人の名前が入ったマスクを着けて試合に出場。このマスクについて大坂は試合開始前、スポーツチャンネル「ESPN」のインタビューで次のように述べていました。

 「殺害された人たちの数からみれば、7枚のマスクでは足りません。とても悲しいことです。決勝まで勝ち進んで、7人全員の名前を示したいと思っています」

 宣言どおり大坂選手は決勝に進出し、実際に7枚のマスクすべてを着用したことを覚えている方も多いことでしょう。

 それらに書かれていたのは、ブリオナ・テイラーさん、トレイヴォン・マーティンさん、ジョージ・フロイドさん、フィランド・カスティールさん、イライジャ・マクレーンさん、アフマド・アーベリーさん、タミル・ライスさんの名でした。

 人種差別問題への意識を高めようと行動に出たことにより、さらに大きなプレッシャーにさらされていたであろう大坂選手。そんな状況下での優勝に、改めてここで拍手をおくりましょう。

From Harper’s BAZAAR US

From: Harper's BAZAAR JP