歴史的・地理的・文化的な観点から、米国の人種差別問題の真の側面を理解することは困難です。したがって安易に判断を下したり、特定のタイプの抗議を批判したりする前に、われわれ海の向こう側に住む人々は耳を傾け、読み、改める必要があるのではないでしょうか…。

 抗議運動を遠くから観ることで、誇張されて暴力的に見えたり、危険なものとして認識されている人もいるかもしれません。しかし、人種差別そのものが心に大きな暴力をふるい、冷たく、軽蔑されるべき、否定されるべきものであることは否定できません。この壁を取り壊すために立ち上がった先駆者たちが、いま #BlackLivesMatterを掲げて運動している人々であり、その多くが平和的かつ芸術的に訴えているのです。

 2020年5月25日(月)に起きた、警察暴力によってジョージ・フロイドさんが亡くなった事件から数週間のうちに、壁画・ポスター・ジェスチャーなどさまざまなカタチで人種差別に関する訴えがなされており、それらは何百もの写真やビデオによりインターネットに拡散されています。今日、米国のさまざまな都市で何十人ものアーティストが作成した、道路上に描かれたロードアートを集めてみました。


ワシントンD.C.

protesters demonstrate in dc against death of george floyd by police officer in minneapolis
Tasos Katopodis//Getty Images

 2020年6月5日(金)、ワシントンD.C.にあるホワイトハウス北側の16番街に描かれたのが、最初のロードアートでした。ワシントンD.C.のミューリエル・バウザー市長は同日、この通りを「Black Lives Matter Plaza」と改名しています。

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シアトル

protests continue across the country in reaction to death of george floyd
David Ryder//Getty Images

 キャピトルヒル周辺の通りに描かれたロードアートは、サッカー場ほどの大きさです。ボランティアアーティストによって、16文字の大きなメッセージが描かれました。下のインスタグラムの投稿では、ロードアートの周りを歩く人と比較して、そのサイズがどれだけ大きいのか示されています。

 シアトルで描かれたロードアートは、米国の他都市の中でも比較的後半に描かれたものであり、他の都市よりも色とりどりのカラーリングとデザイン性に凝っており、そこには計り知れないほど、比喩されたメッセージが込められています。


ブルックリン(ニューヨーク)

blacklivesmatter
Getty Images
blacklivesmatter
Giphy

ハリウッド(カリフォルニア州)

protests continue across the country in reaction to death of george floyd
Mario Tama//Getty Images

シャーロット(ノースカロライナ州)


サンフランシスコ(カリフォルニア州)


オークランド(カリフォルニア州)

Source / ESQUIRE ES