- ボストン・ダイナミクス社の犬型ロボット「スポット」が、ノルウェーの石油ガス会社アケルBPで新たな仕事を得ました。
- 「ブルームバーグ」によれば、このロボットは石油・ガスの海上生産設備でパトロールや調査に従事するとのこと。
- ボストン・ダイナミクス社では、2019年9月から「スポット」の商用リースを開始しています。アケルBPは、マサチューセッツ州警察の爆弾処理班に続いて「スポット」のリース契約を結ぶ2つ目の組織となりそうです。
「ドアを開ける」、「階段を難なく昇る」、「食洗機から洗浄済みのお皿を取り出す」といった姿が話題になっている犬型ロボットの「スポット(Spot)」が、ノルウェーの石油ガス企業の監視員としてフルタイムの仕事に採用されました。
ニュースメディア「ブルームバーグ」によれば、このボストン・ダイナミクス社のロボットは、年内にもノルウェー海のスカルヴ油田にあるアケルBP(Aker BP)の石油・ガス海上生産設備でパトロールの仕事を開始するとのこと。この犬型ロボットは、現地で点検やガス漏れの調査などを行い、収集したデータに基づくレポートをまとめる予定となっています。
石油・ガス業界のデジタル化に多額の投資を行っているアケルBPは、2020年2月11日(欧州時間)、オスロで行ったこの犬型ロボットのプレゼンテーションの中で、「スポット」を海上作業の安全確保に活用したい考えを明かしました。「ブルームバーグ」によれば、アケルBPは自社の親会社傘下のソフトウェア企業と共同でテストを実施するとのことです。
アケルBPの事業部長を務めるシェティル・ディグレ(Kjetel Digre)氏は「ブルームバーグ」の取材に、「これらのロボットは疲れ知らずで、優れた適応能力やデータ収集力を持っています」と語りました。同社のカール・ジョニー・ハースヴィック(Karl Johnny Hersvik)CEOによれば、「今後さらに多くのロボットが掘削事業に採用されるのは確実だ」と語っています。
ボストン・ダイナミクス社は、2019年9月から「スポット」の商用リースを開始しています。当初は、マサチューセッツ州警察署が「スポット」を爆弾処理班に採用し、米国自由人権協会(ACLU)から懸念の声が挙がっていました。
ボストン・ダイナミクス社のウェブサイトでは、建設、公安、石油・ガス、エンターテイメントなどの業界での「スポット」の採用を推奨しています。このため、この犬型ロボットの職歴には今後さらなる肩書きが加わっていくことでしょう。
Source /Popular Mechanics
Translation / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。