デビューから36年経った現在でも、ゲームソフトの最も人気のあるシリーズ作品と言えば、「マリオ」シリーズでしょう。
そして主人公マリオは、世界で最も有名なゲームキャラクターの名前でもあります。「マリオ」シリーズは滑稽で、ストーリー的にはあまり面白みはなく、「つまらない」とも言える部類のものかもしれません。ですが、何よりゲームメカニクスとアドベンチャー感が、他のどの人気ゲームシリーズにも勝るとも劣らず最高なのです。
「マリオ」シリーズの第1作目の発売は、1983年7月までさかのぼります。なんと当初は、ゲームセンター用のアーケードゲームでした。そこから36年間、マリオのアドベンチャーは続いています。
取り上げたいゲームの数があまりにも多すぎるので、今回は『マリオスポーツ』、『マリオパーティ』、『マッシュアップ』を除いた「本流」の「マリオ」ソフトに絞って、ランキングしてみました。それでは、マリオシリーズの傑作15作品をランキングをお楽しみください。
第15位:『スーパーマリオ3Dランド』(2011年)
『スーパーマリオ3Dランド』のリリースが発表された当時、スクリーンから「飛び出す」というコンセプトに、ファンの心はざわついたものです。
実はこれより前に、立体視を謳った「バーチャルボーイ」が発売されたことがあったのですが、ファンの反応はいまひとつ。以来、それは「黒歴史」とも表現されています。ですが結果的に、『スーパーマリオ3Dランド』は本当に立体視が可能になりました…。
第14位:『スーパーマリオRPG』(1996年)
スクウェア・エニックスと任天堂のコラボレーションによる唯一のマリオ作品が、『スーパーマリオRPG』です。
「ファイナルファンタジー」シリーズを手がける、スクウェア・エニックスによる「マリオ」シリーズ本格的RPGという企画自体が圧巻です。
最も記憶に残る、「スーパーファミコン」ソフトの一つと言えることでしょう。
第13位:『ペーパーマリオRPG』(2004年)
アクション・リアクション型のミニゲームと従来のRPG戦術を合体させ、さらにファンタジックなアートスタイルを採用した「ゲームキューブ」用ソフト。これは、新たなマリオの面白さを引き出しました。
従来の優れたバトルシステムを拡張することによって、メカニクスとビジュアル両方が秀逸な、何度でも楽しめるゲームとなっています。
第12位:『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』(1995年)
『ペーパーマリオRPG』同様、『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』はアクションゲームの原型をつくったものの一つです。
プレイヤーは主人公ヨッシーとして、「タマゴを投げる」などの新アクションで赤ちゃんマリオを守らなければなりません。赤ちゃんマリオが、ヨッシーから離れたときの泣き声がうるさいのが難点ですが、父性をくすぐる他とは異なるスタイルで、楽しいゲームであることに変わりありません。
また手書き風のタッチが、美しいビジュアルとして印象的です。
第11位:『スーパーマリオUSA』(1992年)
『スーパーマリオブラザーズ』の成功を受け、シュールさのある新境地を開拓した続編が、『スーパーマリオブラザーズ2』です。その『スーパーマリオブラザーズ2』のアメリカ版が『スーパーマリオUSA』となります。逆輸入盤ゲームタイトルとして、日本でも発売されました
現在では酷評の対象ともなっているようですが、それでもなお人気を誇っています。カブなど野菜のアイテムが地中に埋まっており、それらアイテムを引き抜いて使うことはとても画期的なものです。
第10位:『Newスーパーマリオブラザーズ Wii』(2009年)
極めて人気の高かった「3DS」用『Newスーパーマリオブラザーズ』の続編であり、4人同時プレイが可能となっています。
プレイヤーキャラクターには、人気のあおキノピオときいろキノピオも選べます。時にはプレイヤー同士で協力し、また時にはちょっかいを出し合ったりと、マルチプレイならではの楽しさが魅力となっています。
新たなパワーアップアイテムや各ワールドの美しさが、冒険をさらに楽しいものにしてくれます。
第9位:『New スーパーマリオブラザーズ U』(2012年)
「New スーパーマリオブラザーズ」シリーズは「Wii」用ソフトの発売以来比較的変わらず、新たなキャラクターモードなど手直し程度にとどまっています。
しかし、今は製造中止となった「Wii U」用の本作を「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」用に再リリースし、「New スーパールイージ U」を加えてパワーアップした「New スーパーマリオブラザーズUデラックス」が2019年1月に発売されました。
『New スーパーマリオブラザーズ U』は新旧両方の要素を持つアクションゲームで、キノピオがスーパークラウンを取ると、ピーチ姫のような「キノピーチ」に変化することが話題となりました。
第8位:『スーパーマリオ3Dワールド』(2013年)
「New スーパーマリオブラザーズ」シリーズの熱狂的なゲーム性と、「3DS」専用ソフト『スーパーマリオ 3Dランド』の立体視を活かしたコース風景を融合させた3Dアクションゲームが、この『スーパーマリオ3Dワールド』です。
様々なキャラクターを選ぶことができ、障害物やパワーアップアイテムや敵などのしかけも、これまでになく画期的なものになっています。
第7位:『スーパーマリオギャラクシー』(2007年)
64ビットCPUが搭載された「ニンテンドー64」が登場し、3D空間を動き回れるようになったことを受けて、ファンは次の舞台がどこになるのか楽しみにしていました。
「スーパーマリオギャラクシー」シリーズは、宇宙を舞台にして「スーパーマリオ64」の流れを受け継いだ3Dアクションゲームとなっており、その効果は当時の絶大な人気からも証明されています。
第6位:『スーパーマリオブラザーズ』(1985年)
マリオファンの原点となる本作『スーパーマリオブラザーズ』は、人気ゲーム『ダックハント』とセットで発売されたファミコン用ソフトです。
マリオはここで初登場したわけではないのですが、ここがシリーズ化のスタートになったとされています。キノコやファイアフラワーなどのアイテム、ジャンプして足場を飛び移るゲームスタイルは本作から生まれました。
そして何より、マリオという主人公を世界的に有名にした功績は大きいと言えるでしょう。
第5位:『スーパーマリオ オデッセイ』(2017年)
「マリオ」シリーズ最新の3Dアクションゲームは、シリーズ史上における名作の一つです。『スーパーマリオ64』で人気を博したアドベンチャー感を再現し、「Nintendo Switch」の成功を不動のものにしました。
相棒「キャッピー」を新登場させるという開発者側の大きな賭けは、吉と出たようです。
第4位:『スーパーマリオギャラクシー2』(2010年)
「スーパーマリオギャラクシー」の続編となる本作。宇宙を舞台にしたシリーズは、ヨッシーをキャラクターに追加し、ゲームメカニクスを強化して新たな段階のゲームとなりました。
現在の「3Dマリオ」に直接つながるものとは言えませんが、その後の本格的な3Dシリーズの流れをつくったものとなっています。
第3位:『スーパーマリオワールド』(1990年)
「マントマリオ」へのパワーアップ機能や新鮮なカラーパレットに加え、キャラクターデザインも一新されました。
シリーズ最後の横スクロール型アクションゲームですが、その意義は素晴らしいもの。サウンドトラックCDの発売や新キャラクター、コクッパの登場など、シリーズ史上に残る重要な要素を備えています。
第2位:『スーパーマリオ64』(1996年)
ビデオゲームの概念を完全に変えた一作であり、発売からほぼ四半世紀経った現在でも、その魅力は色褪せていません。
当時、本作を真似ようと、多くのゲームタイトルが出回りましたが、子どものような好奇心を刺激するこの元祖3Dアクションゲームは、他の追随を許しませんでした。
第1位『スーパーマリオブラザーズ3』(1988年)
数ある歴代マリオゲームの中からベストを選べと言われたら、決めるのは難しいところです。が、やはり、「スーパーマリオブラザーズ3」は外せません。
マリオシリーズの中で、最も人気が長続きしたタイトルにして、名作中の名作とも言えるかもしれません。任天堂が世に送り出した「スーパーマリオ」というタイトルは、ファン層を広げ、より手の込んだゲームシリーズとなりました。
プレイヤーは何時間でも冒険の世界に熱中でき、新たな世界へと入っていくことができるわけですから…。まさに、マリオゲームの歴史を塗り替えた作品であります。
しっぽマリオの存在は、注目ポイントの一つです(笑)。
From Esquire UK
Translation / Keiko Tanaka
※この翻訳は抄訳です