ヨット好きで自らも大型ヨットを所有するジョルジオ・アルマーニ氏が、世界有数のヨットメーカーThe Italian Sea Group(イタリアン シー グループ)と共同でAdmiral(アドミラル)ブランドのスーパーヨットをデザインするというプロジェクトが立ち上がったのは2020年のことでした。
イタリアン シー グループはかつてランボルギーニとコラボレーションもしたラグジュアリーなヨットの建造・改造を手がけるメーカーであり、「アドミラル」は格調高くエレガントなメガヨットづくりで知られるイタリアン シー グループ傘下のブラントです。
そして2023年2月、イタリア トスカーナ州のマリーナ・ディ・カラーラに位置するイタリアン シー グループ本社で開催されたエクスクルーシブなイベントで、ジョルジオ・アルマーニ氏がデザインしたそのメガヨットがついに発表されたのです。イベントには発表を祝して、ブラックタイを着こなした600人以上のゲストが来場しました。
なお、このメガヨットは2024年に納品が予定されていますが、2隻造られるヨットの内1隻はギリシャ出身の仮想通貨長者が手にしています。
私たち(『TOWN & COUNTRY』誌)は完成した立派な船体を見上げると、「このなめらかな曲線が美しい236フィート(約72メートル)の船上で、どんなぜいたくな時間が待っているのだろうか…」と、大いに想像を膨らませることになりました。
『TOWN & COUNTRY』誌の最新号を片手に、アルマーニ / カーザのカシミヤのブランケットに身を包み、なめらかな雲のような心地の丁寧に手づくりされた長椅子でゆったりとくつろいで…。大理石のインテリアが放つ柔らかなベージュの輝きは、スライド式パネルから差し込む地中海の日差しと見事にマッチすることでしょう。
ジョルジオ・アルマーニ氏は次のように述べています。
「海とデザインの2つは、私が深い情熱を注いでいるものです。この新しいコラボレーションにより、家具や装飾のアイデアをファッションと同じように、美学と機能性が自然でエレガントなスタイルで融合する航海の世界へと広げました。
素材の選択、ディテール、製造においてクラフツマンシップを発揮したからこそ、カスタマイズされた空間をアルマーニ / カーザでつくることができたのです。それはまさに、オーダーメイドの服をつくるかのようでした」
イベントでは、2023年春夏コレクションのランウェイがアンコールで披露されました。そこでは、堂々としたシルエットの船を背景に次々とモデルたちが繰り出してくると、エレガントなシルクや完璧に仕立られたセパレートが、ブルー、グレー、クリームのパレットといった色彩できらめき、私たちをより一層きらびやかな世界へと導いてくれたのです。
最後にはジョルジオ・アルマーニ氏自身が現れましたが、その巨大なヨットを見上げたとき、彼自身も88歳にして成し遂げたこの偉業に驚きを隠せなかったようです。
Source / TOWN & COUNTRY
※この翻訳は抄訳です