あなたは衣類を着て寝る派でしょうか、それとも”裸で寝る”派でしょうか?

 生まれたままの姿で寝ると、直接肌に触れるベッドのシーツが心地よかったり、パートナーがいる場合は、相手の温もりを感じながら眠りにつけたり…と、メリットは多いように見えます。そして実際に、「服を脱いで寝ることで、健康や性生活を向上させる」ということが科学的に証明されています。

 その理由をこれからご紹介しましょう。早速今晩から、裸で寝てみたくなるに違いありません…。
 

1.より早く眠りにつける

 アメリカ国立睡眠財団によると、完全に目覚めた状態から熟睡するまでの時間を“入眠潜時(にゅうみんせんじ)”と言い、これは睡眠の満足度に対し直に影響を与える要素だと言われています。

 そして昔ながらのお話にある、「天井を見つめて羊の数を数える…」という行為は、「どう定義しても有効な手段とは言えない」とも言われているのです。(ロマンがなく残念です。でも、アンドロイドは電気羊を数えても有効かもしれませんが…)

 この入眠潜時を短くする鍵となるのは、「体温を下げること」になります。体温が下がることで、体に対し“寝る時間だ”というサインを送ることができ、それゆえ、その体温を下げる一番の方法が「裸になること」というわけなのです。
 

2. より深く眠れる

 「体温を下げること」で早く眠りにつけるだけでなく、もっとぐっすり眠ることもできるとも言われています。

 「裸で寝ることで、多くのメリットがある深い睡眠を得ることができます」と、『The Sleep Solution: Why Your Sleep Is Broken and How to Fix It』の著者であり、睡眠のスペシャリストであるW・クリストファー・ウィンター医学博士は言います。

 博士によると、眠りに最適な室温は約18度。また、体温は夜の間に変化し続けるのですが、裸で寝ることで体温を調節しやすくなる傾向にあります。服を着ていると、脱ぎ着しなければ体温調節できませんが、裸でブランケットをかけていればシンプルに温度を調節でき、眠りを妨げないということになります。

これはpollの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

3. パートナーとの関係が改善される

 世界で信用度の高い綿のライセンシー企業である「Cotton USA」が、既婚または恋人がいるイギリス人成人1000人にアンケートを取り、「どのように寝ているか? そしてパートナーとの関係についてどう感じているか?」を聞いた結果、「裸で寝る人のほうが、よりパートナーとの関係が良好だ」と回答したと言います。

 裸で寝る派の57%もの人が、「パートナーとの関係に満足している」と答えたのに対し、パジャマ派は48%、ネグリジェ派は43%にとどまったのです。つなぎ派(赤ちゃんが着ているような、オールインワンタイプのパジャマ)に至っては、「関係に満足しているのは38%のみ」という悲しい結果になりました…。

 この結果は科学的に証明されたものではありませんが、素肌で触れ合うことで愛が深まるのは納得できます。「素肌の触れ合いによって、『愛情ホルモン』とも呼ばれるオキシトシンが分泌されるため、カップルの親密度が高まるのだ」と、ウィンター博士は話します。

4. ストレスや不安が緩和される

 素肌の触れ合いで分泌されるオキシトシンには、ストレスを軽減させる効果も大いに期待できます。

 ウィンター博士はこう話しています。「パートナーと一緒に眠る人にとって、ベッドに入る前に服を脱ぐという簡単な行為により、ストレスが解消される可能性があるのです」と。そして、リラックスして睡眠環境に入ることで、より深い眠りにつくことができるのです。

 深い眠りにつくことで、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑えることができると博士は説明します。ストレスは体の様々な機能に影響を及ぼすため、ストレスを抑えることで血圧を下げたり、脳卒中や心臓発作のリスクを減らすことができます。また、あまりストレスを抱えていない人のほうが、人間関係や性生活に満足しているのは、疑うまでもないでしょう。

5. セックスの頻度が増える

 裸で触れ合ったほうが、自然とセックスの流れになりやすいのは納得できます。とは言っても、必ずしも回数が多い=気持ちのいいセックスではありませんが、“習うより慣れろ”というものです。回数を重ねればテクニックも磨かれるでしょう。

6. 減量できる

 裸で寝ることで体温が下がり、深い睡眠を得ることができるのは、ここまででお分かりいただけたかと思います。ウィンター博士によると驚くことに、「深い眠りにつくことで、体重を減らせる可能性も高まる」と言うのです。

 「裸で寝るだけでダイエットになるなんて…!」と思う方は、少なくないでしょう。ウィンター博士によると、睡眠中に少し温度を下げることで体温を保つために体にエネルギーを消費させ、カロリー消費につながると言うのです。ベッドから出ずにカロリーを消費できるとは…まさに夢のような最高のダイエット方法ではないでしょうか。

7. 見た目が若返る

 これにも驚いた方はいらっしゃることでしょう。若さの秘訣は、裸で寝ることかもしれません。

 「深い眠りは、ヒト成長ホルモンの分泌に欠かせません。その成長ホルモンは体の成長を助けるだけでなく病気と闘ったり、一日の疲れを癒したり、若々しくいるためにも重要な役割を担っている」と、ウィンター博士は話しています。
 

8. 自信がつく

 裸で寝ることにより、ありのままの姿でいることに慣れ、その過程で自分に自信が持てるようにもなるとのこと。

 ある調査によると、体の一部だけ裸でいるだけでも、自分の体に対して持っているコンプレックスを改善させ、自尊心を高めることができるそうです。そして自信こそ、あなたを幸せにする鍵。さらに、素晴らしい人生を送るための基礎になるものです。ぜひ今日から、「裸で睡眠」を試してみてはいかがでしょうか。

From Women's Health US
Translation / Yuka Ogasawara
※この翻訳は抄訳です。