2019年1月22日(現地時間)、スイスのダボスで開催中の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)にて、ウィリアム王子とイギリスの動物学者デヴィッド・アッテンボロー卿の対談が行われました。

 英BBCの海洋ドキュメンタリー『The Blue Planet(ブルー・プラネット)』や、野生動物ドキュメンタリー『Dynasties(ダイナスティーズ)』のナレーションも務めるアッテンボロー卿は、ウィリアム王子に対し「深い尊敬と愛情をもって、自然環境の保全を行う必要があります」と訴えたそうです。

 さらにウィリアム王子から、「未来を担う次世代のリーダーたちへのアドバイスはありますか?」との質問を受けると、「人間と自然との関係が、これまでにないほど希薄化しています」と指摘したうえで、アッテンボロー卿はこう続けました。

 「私たちが吸う空気も食べるものも、すべて地球からの恵みであるということを忘れてはいけません。自然環境にダメージを与えるということは、自分たちにもダメージを与えているということなのです」とのこと。さらに続けて…。

 「私たちは首尾一貫した生態系です。見た目の美しさや興味があるかないか、疑問を持つか持たないかの問題ではありません。自然は人間にとって必要不可欠な要素です。私たちの生活に必要なのは健康な地球なのです。でも私たちは、自らの手でそれを壊そうとしています」。

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 アフリカ野生動物保護組織「Tusk(タスク)」のパトロンを務めるウィリアム王子にとって、アッテンボロー卿との対談は、一生の思い出となった模様です。

 「こうしてあなたに質問できるのは、私にとっても貴重な体験です。たまには、逆の立場になってみるのもいいものですね」とウィリアム王子。

 するとアッテンボロー卿は、ウィリアム王子がかつて救急ヘリのパイロットだったことにちなみ、「あなたは以前、パイロットとして働いていましたね。仕事は大変でしたか?」と質問。それに対し王子は、「大変なこともたくさんありましたよ、デヴィッド」と、まさに逆転した様子をデフォルメしたカタチでいたずらっぽく答え、その場を和ませてくれました。

preview for Prince William interviews Sir David Attenborough


 なお『Netflix』では、アッテンボロー卿の新ドキュメンタリーシリーズ『Our Planet 私たちの地球』が2019年4月より配信予定。全8話からなるドキュメンタリーは、世界50カ国で撮影され、北極や深海、アフリカの大自然、南米のジャングルなど、さまざまな地域に生息する生物と彼らを取り巻く環境に焦点が当てられているのだとか…。

 ウィリアム王子も、以前からアッテンボロー卿のファンであるエリザベス女王も、きっと番組をチェックするはずですね。



From Country Living
Translation: Reiko Kuwabara


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Our Planet | Teaser [HD] | Netflix
Our Planet | Teaser [HD] | Netflix thumnail
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