最近のインタビューでジョージ・クルーニーは、私たちがここ数日間、そして過去10年考えてきたことを語りました。クルーニーはトランプ支持者の暴徒による議事堂襲撃により、トランプ氏と彼の家族は永遠に「『歴史のゴミ箱』の中で朽ち果てる」と発言したのです。

 アメリカのラジオ局KCRWの『The Business』のエピソードで、クルーニーは襲撃の混乱と残忍性について、「国民のための議事堂があのように冒涜されているのを見るのは、衝撃的だった」と話しています。また、トランプ氏の終わりなき犯罪行為に対しての、国民の無感覚化も指摘しています。

 「誰もが我慢の限界に達するであろうと待っていましたが、その境界線はどんどん移動し続け、ジョージア州の国務長官に電話をかけて圧力をかけた段階ですら、その怒りは遠のいてしまったように思えました。もはや、そのことは重要なことではない…そんな雰囲気ですが、それは間違っています」と、クルーニーは続けました。

 憎悪と暴力をあおり、ネオナチと白人至上主義者を支持し、気候変動を否定し、人権侵害を行い、その他無数の犯罪を犯した大統領の4年間を経て、武装集団の米議事堂への侵入におけるトランプ氏の役割は、「国民の堪忍袋の尾が切れた歴史的な瞬間になった」と、クルーニーは訴えています。

 「これでドナルド・トランプ、ドナルド・トランプ・ジュニア、イヴァンカら全員が、歴史のゴミ箱に入ったことになります。その名前は、永遠に暴動と関連づけられて記憶されるでしょう」と話しました。

 この出来事のよって厳しい現実に直面したにもかかわらず、潜在的な希望に満ちた場所を見つけたというクルーニー。彼は、トランプを罷免するために憲法修正第25条の発動を支持したジョン・ケリー元米大統領首席補佐官に言及しました。憲法修正第25条とは、大統領が死去・辞任したり職務を遂行できなくなったりした場合の権限継承について定めた憲法の条文です。

 このうち第4項では、「副大統領および閣僚または議会が指定した機関の長の過半数が、『大統領は職務上の権限と義務の遂行が不可能』と議会に通告した場合、副大統領が大統領代行として大統領職の権限と義務を遂行する」と定めています。つまりは、ペンス現副大統領に意向にかかっていると言っていいでしょう。ちなみに、この第4項は過去に1度も使用されたことはありません。また第4項には続きがあって、大統領が「自分には問題がない」と議会に通告すれば、職務に復帰できます。そこで再び大統領を職務停止させるためには、議会両院の3分の2の賛成を得なければいけない…としています。

 「これは非常に大きな違いをもたらします」と話すクルーニー。さらに、「これが私たちを正しい道に導くために必要なのだとすれば、このこと自体に価値があるとは言い切れませんが、少なくともこの惨事から、われわれは希望に満ちた何かを見つけられることでしょう」と語ります。

 映画『ミッドナイト・スカイ』の主演俳優は、これまでにも何度も現在の政権を批判しており、アメリカのABCテレビで放映されているトーク・ライブ番組『Jimmy Kimmel Live!』では、トランプ政権の気候変動否定を「馬鹿げたことだ」と批判。トランプがセレブのたまり場に招かれてもいないのに現れて、ウェイトレスを覗き見るような「間抜けなやつ」だと暴露しています。

 "ハリウッドで最もセクシーな男性"が、再びトランプ氏がいるべき場所に言及してくれたのは、多くのアメリカ国民にとって気持ちのいいものでした。そんなわけで今の彼の居場所は、「ゴミ箱」というわけです。来週は、連邦刑務所かもしれません…。

Source / ESQUIRE US
Translation / Yuka Ogasawara
※この翻訳は抄訳です。