なんとうれしいサプライズ!

日本自動車工業会の会長として、トヨタ自動車の社長として、そして、クルマ好きの「モリゾウ」さんとして…。豊田章男氏の異なる3つの立場で書かれた、素敵な感謝状をいただきました!

賞状をいただくなんて、何年ぶりでしょうか? しかも感謝状なんて、生まれて初めていただくのかも!

実はワタクシ、2021年6月28日~29日にかけて、自動車業界の有志10名(私を含む)とともに『トヨタの水素燃料電池車「MIRAI」で、水素満タンでどれだけの距離を走れるか』という世界記録に挑戦してきました。その結果、見事1040.5kmという世界記録を達成しました!

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
トヨタ水素自動車 新型「ミライ1000kmチャレンジ」世界記録に挑戦!吉田由美編 #吉田由美ちゃんねる #yumiyoshida
トヨタ水素自動車 新型「ミライ1000kmチャレンジ」世界記録に挑戦!吉田由美編 #吉田由美ちゃんねる #yumiyoshida thumnail
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トヨタ「MIRAI」に乗って、めざすは世界記録!

ことの発端は今年の5月29日(土)。トヨタ「MIRAI」で、1回の水素充填で走行できる航続距離の世界記録(1003km)を達成したというニュースが「フランスから」飛び込んできたこと。

そこで立ち上がったのが、モータージャーナリストの国沢光宏さん。

「フランスの記録を抜きたいと思います。一緒に走っていただける有志の方、いらっしゃいますか?」との問いかけに、あっという間に集まった10名(国沢光宏さん、寺田昌弘さん、小林和久さん、「MIRAI」開発チームの有志として野正 斉さん、山本シンヤさん、岡崎五郎さん、松下 宏さん、柏 秀樹さん、菰田潔さん、私)で記録に挑戦です。

ちなみにそれが、2021年6月3日(木)の話。

国沢さんは新型「MIRAI」のオーナーということもあり、その思いは人一倍強かったのかもしれません。参加表明からわずか4日後には、福島県いわき市の水素ステーションをスタートし、都内のゴールを目指すというコースが確定。1人が約2時間、約100㎞を走行するということも決まりました。

最も懸念されたのが天候でした。

雨が降るとタイヤの抵抗が増えたり、ワイパーや車内の曇り止めなどの使用で消費電力が増加してしまいます。また、晴れれば晴れるで、暑さ対策が必要となってしまう事態も想定されます。当初は台風までも懸念されましたが、予定通り6月28日(月)13時スタート。ゴールは…走れなくなるまで。

私の走行時間は、深夜2時~4時に決定しました。

もともと夜型体質なのと、紅一点なので、もしかしたら皆さんが暑さを考慮してくれたのかも(笑)? 担当する走行コースは首都高の箱崎パーキングエリアをスタートし、走行コースは自由。その時間は交通量も少ないので、電費良く走行するチャンスです。

そしてついに、吉田の出番…

私は自分のスタート時間よりも少し早めに集合場所へ向かい、「MIRAI」の電費アップのコツを、すでに走り終えた仲間から伝授してもらおうと考えていました。しかし、予想以上に私にバトンタッチするまでの時間が押していて、私のスタートは2時間以上も遅れることに…。

さすがに夜型の私でも、4時過ぎから6時過ぎとなると一番眠気が襲う時間。集合場所には早めに到着しましたが、スタート時間が遅くなることを知って、まずは仮眠。

仮眠を取ったことで体調も万全。そしてついに私の出番に。モータージャーナリストの岡崎五朗さんから午前4時半ごろにバトンタッチ。

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Yumi Yoshida
箱崎パーキングエリアを出発する前の吉田。モータージャーナリストの岡崎五朗氏からバトンタッチ。握手ではなく、グータッチのふり。

この日、一番の問題は雨でした。福島県をスタートしたときは晴天でしたが、夜になるとずっと雨模様。しかも、思った以上の降雨量…。そしてもう1つ想定外だったのは、2人乗車だったこと。当初は私1人乗車と聞いていましたが、後席に「MIRAI」の開発チームの主幹として参画し、今回のチャレンジでも4人目のドライバーとして参加している、トヨタ自動車株式会社 製品企画本部の野正 斉さんが乗ることになりました。

エアコンやワイパーなど、わずかな電力も気をつけているのに、男性1人が乗るのは大きなハンデとなります。しかも、他の人のときは乗ってないのに、私の番だけ…。前日に髪の毛をカットし、さらに暑さ対策も兼ねてショートパンツスタイルという涙ぐましい(?)軽量化まで図ったのに…。

しかし、野正さんが同乗してくれたお陰で車内で相談相手ができ、むしろリラックスしながらドライブできたので、結果オーライでした。雨は私の走行中ずっと降っていて、水溜まりを避けて通ったり、水の抵抗で電費も伸び悩みました。ですが、気温は20℃ほどで快適温度でした。

試行錯誤しながらのドライブでしたが、約2時間少し走行した後、走行距離は約100kmほど。そうこうしている間に次のドライバー、モータージャーナリストの松下 宏さんにバトンタッチ。「みんな、頑張れ!」と心の中でエールを送り、お役御免です。その後、天気は快方に向かい、道路も乾いたので燃費向上が期待できます。

他のドライバーの走行の状況は非公開のYouTubeで確認し、電費情報なども逐一、グループFacebookで共有。フランスチームの航続距離を超えることを確信し、ゴールに立ち会うことにしました。この頃には夏空に戻り、記録は少しずつ伸びています(このときのドライバーさんは暑さ対策が大変だったと思います…)。

そしてゴールは東京・豊洲の水素ステーション。

皆さんがきっちり仕事をしてくれたおかげで、走行時間は約27時間、走行距離は1040.5km。もちろん世界記録樹立!やったあ!

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新型MIRAI発表会
新型MIRAI発表会 thumnail
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感謝状に感動です

このところ水素は再び話題。ランドローバーも水素燃料電池車を開発中で、2021年中に走行テストを開始するとのこと。

今年5月には、トヨタが水素を燃料として走る水素エンジン車で24時間耐久レースにチャレンジしました。こちらは私も取材に行きましたが、まあ、すごい数の取材陣。世界初の水素エンジン車のレースということもありますが、ドライバーにモリゾウ選手(もちろん、その正体は豊田章男社長です)が出場するという、2つの大きなトピックが話題を集めました。

さらに最新情報としては、ルノーグループも水素モビリティ分野に進出するという情報も飛び込んできています。 

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Yumi Yoshida

そして今回いただいたのが、冒頭にもある通りの豊田章男氏からの感謝状です。その文面がまた素晴らしいんです。まさに豊田章男会長、豊田章男社長、そしてモリゾウさん(同一人物ですが…)、それぞれの立場から、それぞれの言葉で書かれた感謝状は、これまで見たことがない温かいものでした。本当に魅力的な方です! そして皆さんも、この文面を読んだら感動すること間違いなしです。

実は副賞もいただいてしまいました! 「水素」と言えば、世界最大級の水素製造施設「福島水素エネルギー研究フィールド」のある福島県の浪江町が有名。ということで、選んでいただいた浪江町のナミエウォーター1年分。私は分割で送っていただくことにしたので、500mlのペットボトル24本入りが8カ月の間、毎月2箱づつ届くそうです。

私が普段飲んでいる甘いドリンクを全部お水に変えたら…美肌になりそうです!

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新型MIRAIで満充填航続距離の世界記録1040km@国沢ちゃんねる
新型MIRAIで満充填航続距離の世界記録1040km@国沢ちゃんねる thumnail
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TATS YUASA

カーライフ・エッセイスト
吉田由美

2月23日、岩手県生まれ。短大在学中に「ミス渋谷」、「ミス・チェッカーモータース」、「準ミス・エチュード」など、10個以上のミスコンタイトルを受賞。卒業後、本格的にモデル活動をはじめる。1998年より、モデル業とともに日産ドライビングパークで、セーフティ・ドライビング(安全運転講習)のインストラクターに。3年間務めた後、現在は「カーライフ・エッセイスト」として、著書、雑誌、ブログなどの執筆活動を行っている。