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 モーターショー仕様として、ワイルドにカスタマイズされたクルマというのは特別な価値を生むものであり、心をときめかせるものです。よって、特別にカスタマイズされた第三世代であるC3型シボレー「コルベット」のステーションワゴンがこのように残念な状態で放置されていることは、実に忍びないわけです。

 ゼネラルモーターズ(GM)のデザイナーによって製作されたこのクルマは、「もしこの世にシボレー『コルベット』のシューティングブレイクが存在し、しかも、そのヘッドライトが6つ目だったら」というような、大人の悪戯な心を具現化したモデルになります。しかし残念なことにこのクルマは、1997年に起きた事故のため、20年間以上走ることもできないでいました。

 そうして今まさに、このクルマは米国インターネットオークション「eBay Motors」で売りに出されているのです。誰か、ぜひともこのクルマを救ってあげてください。退屈な通勤用セダンの代わりに、「本当に買うべきクルマとは、この1台ではないか⁉」と数秒ほど迷わせることでしょう。でも、「クルマ文化に貢献したい」という大志と心と懐の余裕にある方はぜひクリックしてください!

 この6つのヘッドライトを持つシボレー「コルベット」は、(1968年に販売を開始したダイキャストカーブランド)『ホットウィール(Hot Wheels)』でキャリアを積む前、1960年代にGMでデザイナーとして働いていたハリー・ブラッドリー氏が考案したものになります。

 彼の目的は、可能な限り多くのGMの部品を使用して、工場から提案される可能性がある(かもしれない)コルベットのステーションワゴンを製作することでした。このクルマの荷物を入れるカーゴスペースは完全なカスタムで、スチールが格子状になった構造で組まれています。

 後部は1971年製のフォード・サンダーバードのテールライト部分をフルサイズ使用してつくり替えています。収納エリアはリアウィンドウから利用するようになっていて、ハンドメイドの蝶番で開閉するようになっています。

 そしてフロント部分は、6つの四角型シールドビームによる巨大なヘッドライトの配列。このヘッドラインした目に入らないほど、インパクト大なルックスに仕上がっています。このライトの外側の4つのユニットは通常のヘッドライトとして作動し、内側の2つはハイビームになっています。製造番号から判断すれば、パワートレインはV-8エンジンで、4速のマニュアルミッションと対になってボンネットの下に配置されています。

 実際売り手は、この「コルベット」の現状を撮影した写真を多く掲載はしておりません。ですが見る限り、かなりのメンテナンスが必要となるでしょう…。

 このカスタムカーのノーズ部分は残念ながら酷い状態で、リアウィンドウもありません。いくつかの損傷はありますが、このユニークな6つのヘッドライトは生き残ったようです。そして、いくつかのダッシュボードのパーツを除けば、インテリアの状態も良いと言えるでしょう。

 今回この「コルベット」は、即決価格1万7000ドル(約186万円)で、カリフォルニア州カストロバレーの「eBay Motors」で売りに出されていす。どなたか、ぜひともこの「コルベット」を救ってあげてください。いま世界は、より奇抜なコルベットを求めているはずですから…。

 この幻の1台…20年以上の眠りから覚めた6つ目の「コルベット」ステーションワゴンに関して、もっと知りたい方は写真集をぜひご覧ください。


From ROAD & TRACK

Translation / Kazuhiro Uchida
※この翻訳は抄訳です。