麗(うるわ)しの70年代の憧れを2019年今夏、手に入れた方がいます。それはラリー仕様の1979年型ランチア「モンテカルロ」。「やっぱりイタリアのデザイナーは天才だ!!」と思わず言ってしまいそうな、その見事なルックスをご覧ください!

これはpollの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

  アバルトが開発を担当し、ランチアのブランドでフィアットグループが1982年の世界ラリー選手権(WRC)に投入したラリーカーおよびグループB認証のために150台ほど生産した伝説のロードカーであるランチア「ラリー037」ではありませんが、同じくミッドシップ仕様で後輪駆動、そしてなにより、この素晴らしいビジュアルをご覧ください。オーナーになれなくとも、見ているだけで満足できる1台です。

 落札されたこのランチア「モンテカルロ」ですが、70年代にはランチア「スコーピオン」という名で、北米でも販売されていました。そして今回のこのクルマは、2012年に完全レストアされた1台であり、オランダからの出品になります。

 真っ赤なボディーに加え、マット・ブラックに塗られたボンネットには、巨大なランチアのデカール(日本では一般的にステッカーの意)があり、両サイドにはマティーニ(世界的に有名なベルモットのブランドであり、ランチアのラリー黄金期をともに歩んだスポンサー)のステッカー、そしてなんと言っても、このフォグランプがたまりません。

 また、直列4気筒2Lエンジンはオーバーホール済み。5速トランスミッションも新品同様です。さらにエンジンルームにスペアタイヤ…、これはこの時代のランチアの代名詞と言っていいでしょう。

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 運転席と助手席のバケットシートには、4点式シートベルトが…。このクルマは過去に4人のオーナーの手元を渡り歩いた1台だったのですが、どこかの時点でラリー用のトリップメーターが装備されたようです。よく言えば、今回購入したオーナーは、「ラリーへの出場だって可能!」というわけです。しかしそのためには、ロールバーを組んだり、他にもいくつか安全面での改造が必要となりますが…。

 こちら前述のとおり、オランダからの出品であり、3万ドルの即決価格も設定されていました。そうして「いつかはランチアのオーナーになってみたい…」、そんな私たちと同じ夢を持っていた方が落札したに違いありません。

 エレガントさを感じさせつつ…、遊び心のある自由なデザインは最高です。その姿を写真集にてご確認ください。


From Road & Track
Translation / Kazuki Kimura
※この翻訳は抄訳です。