「ブガッティを手に入れたい…けれど、『シロン』のような3億円もするクルマは縁遠いなぁ」と思っている方へ、ブガッティより小さなギフトが届きました。

 これはブガッティが創立から110周年を記念してつくり上げた新車(復刻)なのです。そしてもちろん、その希望小売価格はかなりリーズナブルなものとなっています…。

 このクルマはブガッティ「タイプ35」の3/4スケールのエレクトリックカーで、その名はブガッティ「ベイビーⅡ」。価格は34000ドル(376万1080 円:2019年3月26日 14:22 UTC)となっています。

 クラシックレースカー好きの方にとっては、かなり嬉しいことではないでしょうか。このオリジナルの「タイプ35」は、ブガッティの創立者であるエットーレ・ブガッティ氏による設計で、ブガッティ史上最も成功したレーシングカーの傑作のシリーズです。

 「タイプ35」が初めてレースに参加したのは、1924年のリヨン・グランプリでのこと。それから1926年までの2年間の間にグランプリ・チャンピオンを含む1000以上の勝利を記録した逸材なのです。

 そんな大人も熱狂する「タイプ35」でしたが、「ベイビーⅡ」という名前からもうお察しの方もいるでしょう…この「ベイビー」がつくられたのは、今回が初めてではありません。ブガッティ氏は1926年に息子の4歳の誕生日プレゼントに、この「タイプ35」のレプリカ版を製作。子どもも熱狂するクルマをつくり上げたのです。

 そのレプリカ版の名前、「ブガッティ・ベイビー」でした。当時、この「ベイビー」を欲しいという声が殺到し、約500台ほど生産・販売していたと言われています。

 そしてこの度、110周年を記念してその後継車ともいえる「ベイビーⅡ」が誕生。しかし、今回登場したクルマは子ども用だけではなく、成人した大人も乗車可能となっています…。

 「ベイビーⅡ」は、取り外し可能なリチウムイオン電池パック、後輪駆動の電気モーター、およびスリップ防止差動装置が装備。そして同車には、2つの異なる電力モードがあり、1つは1kwの出力と最高速度が12.4mph(約20km/h)となる「チャイルドモード」、そしてもう1つは、4kwの出力と最高速度が28mph(約45km/h)となる「アダルトモード」となっているというこだわりようです。これにより子どもも運転でき、大人も楽しむことができるようになっているのです。

 より速いスピードを出したい場合は、オプションの「スピードキー」(『シロン』にもあるような)によって10kwまでパワーアップ。速度制限を解除することも可能となっています。さらにバッテリーを充電するため、運動エネルギーを活用してモーターで発電することができる回生ブレーキまで装備されているのです。

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 そのデザインは、オリジナルの「35タイプ」のミニチュア版であり、8本スポークのアルミホイール、ワーキングヘッドライトを採用。ボディに関しては、フランチレーシングブルー(その他カラーオプションはあります)にペイントされています。

 また、アルミ製のダッシュパネル、革製のシート、カスタムのインストルメントクラスター、そして4本スポークのステアリングホイールで、コックピットのつくりも正確に再現されています。

 「ベイビーⅡ」の優れている点は、その価格です。他のブガッティのクルマと比べても最安価と言えるでしょう…そう、これは「ミニカー」と言っては失礼なものなのです。

 確かにこのクルマは時速261マイル(約時速420キロ)を繰り出すスーパーカーではありません。ですが、オリジナルの「35タイプ」を購入するよりもはるかに、低予算で手に入れることが可能となっているのですから…。そして、限定500台のみの製造となっているわけです。これはもう、オーダーを検討する時間はないかもしれません。「これは!」と思った方は、急いでこちらからコンタクトを。




Source / Road and Track
Translation / Esquire Digital
※この翻訳は抄訳です。


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