彼はきっと笑いながら、銀行へ直行したことでしょう。

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 50セント

 ヒップホップMCであり俳優であり、そして企業家、エグゼクティブプロデューサー、プロボクシングプロモーターと多くの顔をもつ「50セント(本名:カーティス・ジェームズ・ジャクソン三世)」は、2015年に自己破産の申請を行った後、1年半かけて2200万ドル以上(約23億8000万円)の負債を返済。借金をゼロにしました。 

 そして2018年初頭の現在、「50セント」は偶然にもビットコイン富豪になっています。2年もあると、実にいろいろなことが起こるものです。 

 エンターテインメントサイトの「TMZ」の報道によれば、「50セント」は2014年にアルバム「Animal Ambition」をリリースした際、報酬の一部をビットコインで受け取っていたそうです。 

 現在とは異なり、当時は仮想通貨の値動きを狙って利ザヤを稼ごうと必死な人はそれほどいませんでした。ビットコインの相場は、当時わずか662ドル(約7万円)。「50セント」は合わせて700ビットコインを受け取ったのです。そして彼は、このビットコインのことをすっかり忘れていたのが実のところです。 

「あのビットコインのことは、本当にすっかり忘れてしまっていたんだ(笑)」と、「50セント」はこのニュースが流れた後、インスタグラムにコメントしていました。 

 しかし、これが実に素晴らしい投資のテクニックであったことが明らかになったのです。彼が受け取った700ビットコインの価値は現在(本記事執筆時点)、約780万ドル(約8億4000万円)にも増加しいるのです。もし、アルバムのリリース後に換金していたら…約40万ドル(約4300万円)にしかならなかったことでしょう。 

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「(ニューヨーク・クイーンズ地区ジャマイカの)サウスサイド出身の子供にとっては悪くない、自分のことを誇りに思う」とも、「50セント」は記しています。おそらく過去数カ月の間に、ビットコインを購入したすべての投資家が羨むほど自慢に思っていることでしょう(ビットコインの相場は、今では高値をつけていますし、その価値は乱高下しています)。 

 相場と言えば「50セント」にとって、ビットコインの価値がゼロになる前に換金しておくことは悪いことではないかもしれません。もしくは、仮想通貨という奇怪な投資の世界に関する専門家になるという手もありそうです。 

 しかしながら、ここ数週間で仮想通貨ビットコインの急下落は大きな波紋を呼んでおり、実際にビットコインを所有していた投資家は涙目になっていることでしょう。今後の展開が読みづらいビットコインですが、成功と失敗の両方を体験することになるかと思います。 

 今後、ビットコインが世界中に富をもたらす時はあるのか、動向をじっくりと確認してみましょう。


By Sarah Rense on January 25, 2018
Photos by Getty Images
ESQUIRE US 原文(English)

TRANSLATION BY Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。


編集者:山野井 俊