日本では2022年7月1日(金)から公開となるバズ・ラーマン監督作品、伝説のミュージシャンの伝記映画『エルヴィス』はすでに6月24日(金)に公開されたアメリカで非常に高い評価を受けています。本作では、エルヴィス・プレスリーの初期と晩年が印象的に描かれています。
しかし本作で、「最も有益」と言えるのは間違いなく、主役オースティン・バトラーの演技と言えるでしょう。後に『デューン』続編にも参加することとなった彼は、エルヴィス・プレスリーの歩き方、話し方、そして歌い方を学ぶために、かなり骨の折れる役づくりに臨んだことが伝えられています。
さっそく劇場でこの作品を観た人はおそらく、そこでその物語自体を楽しむ一方で、「作中で展開する 『Can't Help Falling in Love(邦題:好きにならずにいられない)』を代表とする名曲の数々は、実際バトラー自身の歌唱力で描かれたものだよな?」と、ネット検索などで確認したくなることでしょう。ではここで、事前にお知らせします。その答えは「イエス」です、完全とまでは言えませんが…。
『エンターテインメント・ウィークリー』誌はバトラーにインタビューを行い、「この映画において、いかに準備をしたか?」に関して訊いています。そこで彼は、「自分にとって一番重要なことは、音楽をいかにうまく表現するか?でした」と明かしています。そして、「これまで音楽というものは、私にとって常に人生の一部ではありましたが、それはとてもプライベートなものでもありました」とバトラーは語っています。
そして、こう続けています。「音楽は私自身にとって、心をケアするセラピーのようなものだったのです。なので、この音楽が持つ重要な役割を皆さんに共有することで、多くの方に何らかのお役に立てればと願い、この役に臨みました。これは本当にやりたかったことでもあります」。
さらに同誌によると、「エルヴィス初期の楽曲は、すべてバトラーの声が使われている」ということ。エルヴィスのキャリアの後期を描いたシーンにおいては、ラーマン監督は「バトラーとエルヴィスの声をミックスした」と言っています。「(準備と撮影中は)毎日歌っていました。朝一番から歌の練習ですよ」と、バトラーは付け加えています。
「歌を歌うということは、筋肉をつけることに似ています。撮影を通して、最初は出せなかった声域が、出せるようになったことに気づき始めました。声域が広がったんですよね。でも、ただ歌うだけでなく、声の出し方も考えないといけないので…これにはちょっとコツが要りました」
「キング・オブ・ロックンロール」と称されるミュージシャンを演じるのは、並大抵のことではありません。それをやってのけたバトラーのクレジットがある楽曲は、以下になります。 また、サウンドトラックアルバムにはわずか36曲しか収録されておらず、以下の楽曲がすべて含まれているわけではありません。
- 『I'll Fly Away(邦題:アイル・フライ・アウェイ)』
- 『That's All Right(邦題:ザッツ・オール・ライト )』
- 『Baby, Let's Play House(邦題:ベイビー レッツ プレイ ハウス)』
- 『Blue Suede Shoes(邦題:ブルー・スエード・シューズ )』
- 『Heartbreak Hotel(邦題:ハートブレイク・ホテル )』
- 『Working on the Building』 (with Yola)
- 『Hound Dog(邦題:ハウンド・ドッグ )』
- 『Are You Lonesome Tonight?(邦題:今夜はひとりかい?)』
- 『Trouble(邦題:トラブル)』
- 『Crawfish(邦題:クロウフィッシュ )』
- 『Here Comes Santa Claus(邦題:サンタ・クロースがやってくる )』
- 『If I Can Dream(邦題:明日への願い)』
- 『Suspicious Mind(邦題:サスピシャス・マインド )』
- 『Can't Help Falling in Love(邦題:好きにならずにいられない )』
加えて、敏腕(すぎる)マネージャーのトム・パーカー扮するトム・ハンクスの演技も必見です。 それでは皆さん、The greatest show on earth(地上最大のショー)をぜひ劇場でお楽しみください。
Source / ESQUIRE US
※この翻訳は抄訳です。