[目次]

▼ 医師が記事を監修

▼ 赤ニキビ跡の対処法

▼ 色素沈着ニキビ跡の対処法

▼ クレーターになったニキビ跡の対処法

▼ ニキビ跡をつくらないためのスキンケア方法

▼ ニキビにまつわるQ&A


皮脂の多い男性の肌は、ニキビができやすい環境の可能性があります。さらに角質がはがれやすい人であれば、その角質が皮脂とともに毛穴に詰まりやすくなるわけです。さらにヒゲ剃りで肌が荒れたり、雑菌がつくことも考えられるでしょう。

そして、そのニキビによる炎症により周囲の組織がダメージを受け、炎症後の色素沈着のみばかりでなく、「瘢痕(はんこう)」と呼ばれる傷跡が残ってしまうこともあります。

ニキビが同じところに何度もできてしまい、その炎症の繰り返しでダメージはさらに深くなることで、ニキビが治ったとしてもそこに目立つほどのニキビ跡が残してしまう危険性もあるのです。そんなニキビ跡があまりにも多くなれば、肌から透明感や清潔感が失われかねません。これは事前にそのメカニズムを知り、ケアすべきことでしょう。

そこでこのページでは、男性のニキビ跡への適切な対処法を紹介します。

ニキビ跡を「赤ニキビ跡」「色素沈着ニキビ跡」「クレーターになったニキビ跡」の3つに分け、詳しく説明していきます。また、ケアにおすすめの製品も合わせて紹介します。


医師が記事を監修

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◇PROFILE
LonaLona CLINIC / 三輪菜つ美 院長
2013年北里大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院にて研修終了後、1日診察人数平均100名以上の都内クリニックにて内科・皮膚科として勤務。2017年5月から2020年6月まで院長として都内美容クリニックにて勤務。
自身の肌荒れの経験から、食事療法や生活習慣の見直しなど、根本的な解決を目指す診察が好評。2019年3月には、”女医が教えるシンプルケア“「ラメラの秘密」(幻冬舎)を出版。紀伊国屋書店やブックファースト等の書店で週間ランキング1位を獲得。講演、TV、ラジオ、雑誌、webなど幅広く活躍中。
2020年7月より、美容皮膚科と美容院が一体となった「LonaLona CLINIC(ロナロナ クリニック)」を開業。院長就任。美容皮膚科医、日本抗加齢医学会専門医。

※監修者は医学的見地からニキビケアに関する知識の監修を行っております。掲載しているニキビケア商品は監修者が選定したものではなく、編集部が選定したものとなります。


赤ニキビ跡の対処法

 
Dean Mitchell//Getty Images

赤ニキビとは、赤みを帯びたニキビ跡のことを指します。一般的にニキビと呼ばれる症状の中で、このタイプが最も多いと考えられています。まだ炎症が治まっていないか、破壊された肌を再生しようと毛細血管が拡張しているため赤みを帯びています。

そのため、基本的な対処法は「炎症を抑える」ことになるでしょう。炎症がひどい場合は皮膚科に行って、抗生物質やステロイド剤を処方してもらうべきです。が、そこまでではない場合には、抗炎症成分の含まれた市販薬や化粧水で対処するといいでしょう。

代表的な抗炎症成分は、「グリチルリチン酸ジカリウム」や「アラントイン」です。

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アラントイン配合。吹きかけるタイプの化粧水

海外で人気のスキンケアブランド「YEOUTH(ユース)」。日本のコスメ好きの女性の間でも、少しずつ知られてきているアメリカのブランドです。

YEOUTHで最も有名なのは、エイジングケア成分として話題のレチノール配合の美容液ですが、ニキビケア用の製品も多数販売しており、力を入れています。

コチラは、抗炎症作用のあるアラントインを配合した化粧水。シュッと吹きかけて使うタイプなので、化粧水を使い慣れていない男性にもおすすめです。

色素沈着ニキビ跡の対処法

 
Mike Kemp//Getty Images

色素沈着ニキビとは、炎症を伴うニキビの跡が茶色くシミのようになったものを指します。このシミは炎症が長引き、肌を守ろうとメラニンがつくられた結果起こるものであると考えられています。

肌が健康な状態であれば、ターンオーバーにより排出されるものです。が、ニキビができてしまうとターンオーバーが乱れて古い角質が残ってしまい、メラニンの排除がスムーズにいかなくなる傾向にあります。

そこで、色素沈着ニキビの対処はメラニンの生成を抑制し、ターンオーバーを正常化に導く「ビタミンC」でケアをするのがおすすめとなります。同じくメラニン色素の生成を抑えるプラセンタエキスや、トラネキサム酸によるケアも対策になるでしょう。

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ビタミンC誘導体配合。ニキビ跡ケア専用商品

ニキビ跡のシミを防ぐことに特化した、ニキビ跡ケア専用のジェルです。有効成分としてメラニン色素の生成を抑制し、新陳代謝を高める「ビタミンC誘導体」を含みます。

さらに、抗炎症成分として「GK2(グリチルリチン酸ジカリウム)」と、角質まで浸透して肌を保湿する「ヘパリン類似物質」を有効成分として配合。肌を健やかに保ち、乾燥を防ぎます。

Amazonなど通販サイトの口コミを見ても、その効果を実感している人は多い模様です。ニキビ跡のケアに特化した商品は少ないので、一度試す価値がありそうです。

クレーターになったニキビ跡の対処法

 
Tim Grist Photography//Getty Images

この状態は、ニキビの炎症が皮膚の真皮層(表皮と皮下組織の間にある乳頭層と真皮網状層から構成される皮膚の層のこと)まで達し、ニキビの炎症が治まった後にクレーター状の凹みができてしまった状態のニキビ跡です。

炎症がひどく、膿(うみ)を持つほどニキビが悪化すると、毛穴周辺の組織が破壊され、過剰にコラーゲン修復が行われます。その結果、凹凸ができてしまうわけです。眉間や鼻、こめかみなどに起こりやすく、体質も関係すると考えられています。

クレーターになって皮膚が硬くなり、元の状態に戻すことは難しくなります。自身でできるケアは限られますが、保湿をしっかり行って角質層を乾燥させないこと、ターンオーバーの正常化を促し、バリア機能の改善を図ることで肌を良い状態に保つことが大切となるでしょう。

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ヘパリン類似物質の高い保湿力で潤いを保つ

抗炎症成分「アラントイン」と「グリチルリチン酸ジカリウム」を有効成分として配合した、肌への負担の少ないローションです。ニキビ肌にも効果が期待できます。

もう1つの有効成分「ヘパリン類似物質」は、人間の肝臓でつくられる糖類の一種「ヘパリン」に似た成分であり、「保湿」と「血行促進」さらに「抗炎症」の作用が期待できるとされています。

このヘパリン類似物質は、肌の表面で保湿をするワセリンなどとは異なり、角質層まで染みこむため、保湿効果が長続きします。肌を絶対に乾燥させたくないときにおすすめです。

ニキビ跡をつくらないためのスキンケア方法

ニキビ跡をつくらない有効な方法は、ニキビそのものをつくらないこと。そして、もしできてしまっても正しく対処することです。

ニキビの予防には、正しい洗顔、保湿、十分な睡眠を

ニキビを予防するには、まず丁寧なスキンケアが大切です。1日2回、洗顔料を使って、こすらず優しく洗います。洗い終わったら保湿力のある化粧水や乳液を使って、肌を乾燥から守りましょう。

「十分な睡眠を取ることも大切」と考えられています。皮膚の回復を助ける成長ホルモンは、睡眠中に多く分泌されます。朝、日の光を浴びて、夜は遅くならないうちに寝るようにしましょう。

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レチノールが毛穴を清潔に保つ

毛穴を清潔に保ち、ニキビの予防に貢献する「レチノール」を含んだ美容液です。洗顔、保湿のスキンケアにプラスして使います。

レチノールは肌のトーンやシミが改善する、エイジングケア効果で話題の成分です。が、毛穴を清潔に保つ作用も見逃せません。ニキビを予防しつつ、若々しい印象へと導いてくれるでしょう。ぜひ、普段のケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。

ニキビができたら清潔に保って触らない

 
kyonntra//Getty Images

もしニキビができてしまったら、まずはそこを清潔に保って、できるだけニキビに触らないことが大切となります。潰したくなる気持ちはわかりますが、なんとか我慢しましょう。その上で、ニキビ肌用のスキンケア用品を使うことをおすすめします。

男性の場合、髭剃りで悪化する場合もあります。これは女性にはない、男性特有の悩みです。カミソリでニキビを剃り落としてしまわないよう、十分注意しましょう。また、髭を剃ったあとは殺菌や抗炎症作用のある化粧水・アフターシェーブローションで、肌を清潔に保つようにしてください。

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ニキビ肌に使えるノンコメドジェニックテスト済

皮膚の悩みが気になる人でも、心地よく使える化粧品として生まれた「NOV(ノブ)」。皮膚の専門家の知見を集めた製品開発で、デリケートな肌に使えるスキンケア製品として不動の地位を誇ります。

この「NOV A アクネローション」は、抗炎症作用のあるアラントインを含みます。また、ニキビの原因になりづらいことを証明する「ノンコメドジェニックテスト」済みの製品なので、そういった面でも安心感があります。ニキビができたときはもちろん、普段使いにもおすすめです。

ニキビにまつわるQ&A

 
zoranm//Getty Images

男性にニキビができやすい原因とは?

ニキビはターンオーバーが乱れ、男性ホルモンが優位になることで皮脂が過剰に分泌され、その皮脂が角質とともに毛穴に詰まって、さらにそこにアクネ菌が増殖することで起こるとされています。

男性はもともと男性ホルモン優位なので、皮脂の分泌が多く、ニキビができやすい環境と言えます。また、男性のほうが角質層が厚いため、毛穴が詰まりやすい傾向にあります。

さらに、そこに髭剃りが加わるため、肌を清潔に保つことが女性以上に難しくなっています。これが、男性がニキビができやすい原因と言っていいでしょう。

なぜ男性のほうがニキビ跡が残ることが多いのか

最近はZ世代を中心に、性別を超えてスキンケアに注力する人が増えています。ですが、実践している男性数にクロージアップするなら、まだまだ少ないと言えるでしょう。さらに、しっかりとスキンケアを行う男性となれば、さらにその数は減るのは確か…。

ニキビができてしまったら、ニキビケア用のスキンケア製品を使って適切に対処を行えば、肌全体に炎症が広がっていく事態は抑えることができるでしょう。また、市販の製品で対処しきれないようであれば、病院の皮膚科に行くことも必要です。

特にクレーター状のニキビ跡になった場合には、今後ずっと残ることになるでしょう。そんな事態をなるべく避けたいと考えるのであれば、面倒がらず毎日のスキンケアとニキビ後の正しい対処を行うようにしましょう。