[目次]

▼ デキャンタを使う効果とは?

▼ デキャンタージュに向いているワインは?

▼ ワインを美味しく飲むためのデキャンタの選び方

▼ ワイン用デキャンタのおすすめ7選

▼ まとめ


デキャンタは、ワインを入れて食卓に提供するための容器です。ワインをデキャンタに入れるのには、注ぐ際にワインの中に入っている澱(おり)と呼ばれる物質を取り除いたり、空気を触れさせることでワインの味をまろやかにするなどの意味合いがあり、ワインを美味しく飲むためにも必要とされています。

そんなデキャンタにはいろいろな大きさ、形状のものがあり、値段もさまざまです。そこでここでは、デキャンタを使うことで得られる効果やデキャンタを買うときの選び方を解説するとともに、おすすめのワイン用デキャンタを紹介します。

デキャンタを使う効果とは?

デキャンタ おすすめ
IL21//Getty Images

楽しみにしていた赤ワインの栓を開け、いざ飲んでみたら、渋みが強くて美味しくなかったり、なんだか口当たりがザラザラしていた経験はありませんか?

そんなとき、デキャンタを使うと美味しくなることがあります。ここでは、デキャンタを使うことで得られる効果を紹介します。

ワインが空気に触れることで味わいがまろやかになる

熟成年月が1~5年程度とまだまだ若い赤ワインの場合、ボトルから直接グラスに注いで飲むと渋みを感じることがあります。そんなとき、デキャンタに注いで空気に触れさせると、酸化が進んで味わいがまろやかになります。

このことはワインを「開く」とも表現され、手頃な価格のテーブルワインなども美味しく飲めるようになります。

赤ワインの澱(おり)を取り除ける

年代物の赤ワインには澱と呼ばれる、酒石酸やタンニン、ポリフェノールが結晶化したものが浮いていることがあります。

澱を飲んでも害はありませんが、口に入るとざらついて感じられ、風味が崩れてしまいます。そのため、美味しく飲むためにぜひ取り除きたいものです。

方法はシンプルで、数日ボトルを立てて澱を瓶底に沈めておき、デキャンタに赤ワインをそっと注ぐことで澱をボトルに残し、ワインだけをデキャンタに移せます。

デキャンタージュに向いているワインは?

デキャンタ おすすめ
Image by Marie LaFauci//Getty Images

ワインをデキャンタに移し替えることを、「デキャンタージュ」と言います。では、どのようなワインにデキャンタージュが必要なのでしょうか?

デキャンタージュは基本的に赤ワインで行うものです。熟成が浅いワインや、反対にヴィンテージワインで効果を発揮します。

ぶどうの品種でいうと、重厚な味わいのカベルネ・ソーヴィニヨンやシラーからつくられた赤ワインが特に向いています。また、ヴィンテージの白ワインで澱が含まれている場合も有効です。

一方、デキャンタージュに向かないワインもあります。赤ワインの中でも、繊細な味わいが魅力的なピノ・ノワールや、炭酸が含まれるスパークリングワインはデキャンタージュしないほうが美味しく飲めるとされています。

ワインを美味しく飲むためのデキャンタの選び方

デキャンタ おすすめ
Yana Iskayeva//Getty Images


デキャンタの大きさはデキャンタージュする量に合わせて

デキャンタの大きさは、飲む量に合わせましょう。デキャンタージュしたい量が、ボトル1本分なのか? ハーフボトル1本分なのか? グラス1杯分でいいのか? によって、使いやすいサイズが異なります。

選ぶ際は、以下を目安にしてください。

  • グラス1杯(125ml)→ 200ml程度のデキャンタ
  • ハーフボトル(375ml)→ 500ml程度のデキャンタ
  • フルボトル(700ml)→ 1000ml程度のデキャンタ

目的に合わせてデキャンタの形状を選ぶ

デキャンタにはいくつかの形状があり、目的によって使い分けが必要です。

底の部分が大きく広がっている広口タイプは中が広くなっていて、ワインが空気に触れやすくなっています。そのため、若いワインを空気に触れさせて「開く」用途に向いています。

一方、ヴィンテージワインの場合は十分酸化が進んでいるため、空気に触れさせるというよりは、澱を取り除くことがデキャンタージュの主目的となります。よって、縦に長い形状の細口タイプをおすすめします。

素材は主に「ガラス」か「ステンレス」

デキャンタの素材は、主に「ガラス」か「ステンレス」です。

ワインのデキャンタージュのために購入する場合は、基本的にはクリスタルガラス製のデキャンタが選ばれます。ワインの風味への影響がなく、デキャンタに澱が入っても目視できるためです。

製品数は少ないですが、ステンレス製のデキャンタもあります。中身が見えないことから澱を取り除く目的には向きませんが、ガラスよりも耐久性が高く、お手入れが簡単です。

ワイン用デキャンタのおすすめ7選

ボルミオリ ロッコ(Bormioli Rocco) プレミアム デキャンター

プレミアム デキャンター
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Bormioli Rocco プレミアム デキャンター

世界有数の食器メーカーである、イタリアの「ボルミオリ・ロッコ」のワインデキャンタです。下部が大きく広がったオーソドックスな形状で、若いワインのデキャンタージュに向いています。容量は1.9Lあるため、フルボトル1本分のデキャンタージュも問題なく可能です。

  • 容量:1.9L

BIRDY. TABLE TABLE DC700

TABLE DC700

BIRDY. TABLE DC700

ワインを1~2杯、多くてもハーフボトル1本分のデキャンタージュに向いた、コンパクトなステンレス製デキャンタです。

ステンレスはガラスより耐久性が高く、割れる心配がないため、気兼ねなく使えます。内側表面には微細な凹凸がつけられており、ワインの味をよりまろやかにしてくれます。

  • 容量:700ml

Amlong Crystal 無鉛クリスタルワインデキャンタ 55オンス

無鉛クリスタルワインデキャンタ 55オンス

Amlong Crystal 無鉛クリスタルワインデキャンタ 55オンス

透明度が高く、硬度にも優れた「無鉛クリスタル」のワインデキャンタです。簡易的なストッパーとして、ゴルフボールの形をしたガラス玉がついていますが、他に野球ボールやバスケットボールの形をしたバリエーションもあり、遊び心がうかがえます。

  • 容量:約1700ml

リーデル(RIEDEL) デカンタ アップル 1500ml

デカンタ アップル 1500ml

RIEDEL リーデル デカンタ アップル 1500ml

アップルという名前のとおり、りんごのような形をしたデカンタです。容量は1500mlと大容量で、フルボトル1本がちょうどよいサイズになっており、どんな食卓にも合うノーブルなデザインが魅力となっています。

りんごの形は、ニューヨーク市のニックネームである「Big Apple」から取られたとのこと。高さが20cmほどに抑えられており、冷蔵庫にも入れやすくなっています。

  • 容量:1500ml

青山硝子(Aoyamaglass) デキャンタ 350ml

デキャンタ 350ml

青山硝子 デキャンタ 350ml

350mlと容量の少ない、縦に長い形状のデキャンタです。グラス2杯分程度を入れておくのにちょうどよいサイズです。本体は280g程度と重すぎず、女性でも扱いやすい重さと大きさと言えるでしょう。日本製です。

  • 容量:350ml

リーデル(RIEDEL) リーデル デカンタ オー・シングル 980ml

リーデル デカンタ オー・シングル 980ml

RIEDEL リーデル デカンタ オー・シングル 980ml

美しいフォルムのワインデキャンタです。底部に指を引っ掛けるくぼみがつけられており、さらに注ぎ口が斜めにカットされているため、力が弱くても安定してワインを注(つ)げるようになっています。

人間工学的に優れたデザインであると評価され、2005年にはシカゴ建築デザイン博物館グッドデザイン賞を受賞。美しさと使いやすさを両立したデキャンタを探している人におすすめです。

  • 容量:980ml

リーデル(RIEDEL) デカンタ ウルトラ 1230ml

デカンタ ウルトラ 1230ml

RIEDEL デカンタ ウルトラ 1230ml

底部が大きく広がった、スタンダードな形状のデキャンタです。さまざまなデキャンタを販売しているリーデルでも、「デカンタ ウルトラ」は代表的な製品のひとつとされています。

本体は、密度と透明度が非常に高い「レッドクリスタル」を使用。熟練の職人がひとつひとつ手拭きで作っており、同じものは二つとありません。末永く愛用したくなるデキャンタと言えるでしょう。

  • 容量:1230ml

まとめ

ワインをグラスに直接注ぐのではなく、デキャンタに入れてしばらく待つのは、少々面倒かもしれません。しかし、その手間によってワインはポテンシャルをフルに発揮できるようになります。

ここで紹介したデキャンタは、どれも評判のいいものばかりですから、気に入ったものがあればぜひ購入してぜひ使ってみてください。今までより、さらに美味しくワインを飲めるようになることでしょう。