バーで注文できるものと言えば、どんなものを思い浮かべますか? サーバーから注がれるビールやワイン、ハードセルツァー(アルコール入り炭酸水)、辛味ソースたっぷりのチキンウィング、フライドポテト、ピザなどなど魅力的なメニューを想像することでしょう。
しかし、何よりも注文したくなるのは、やはりお酒。特に暑い夏に喉を渇かせた多くの方の頭に浮かぶのは、ビールに違いないでしょう。ですが、清涼感あふれる色彩にあふれたカクテルも外せませんよね。なにせカクテルにはビール以上に、ロマンティックな(時にむっつりとした)気分にさせてくるのですから。
とは言え、新型コロナ禍の現在、アメリカでは多くのバーが屋外に面した販売口で注文を取り、プラスチック容器による持ち帰りのカタチでドリンクを販売しています。バーをこれほど恋しく思う日が来るとは、誰もが想像などしていなかったでしょう。ですが、こんなときこそ、お酒に関して新たな学びを得る良い機会ではないでしょうか。贅沢なホームバーセットでカクテルづくりを楽しんだり、バーで飲む日常が戻ったときに最初に注文するカクテルに思いを巡らせたり、できることはいくつもあるはずです。
いずれにしても、カクテルについてある程度の知識を持っていることは、クールに違いありません。外で飲める日常が戻ってきたときであれ、バー初心者のように思われたくはありませんから。
今回、アルコール飲料業界のニュースサイト「Drinks International」の集計データと、「エスクァイア」の定番カクテルレシピを参照にし、バーで注文される15種類の人気カクテルを選び出しました。
「ダーク・アンド・ストーミー」のつくり方
甘くてシャープなダーク・アンド・ストーミーは、バミューダ諸島生まれで、カリビアンラムベースの最も人気のあるカクテルの1つです。
材料
・ダークラム 60ml
・ジンジャービール 90ml
・ライム果汁 15ml(お好みで)
つくり方
1.コリンズグラスを氷で満たす
2.最初にラムを加え、その後ジンジャービールとライム果汁を入れる
3.バー・スプーンでステアする
4.ライムスライスを添える
「フレンチ75」のつくり方
一見すると、フレッシュな発泡系ドリンクですが、その見た目に騙されてはいけません。
ジンとシャンパンをベースにしたフレンチ75には、強烈なパンチ力があり、飲みやすいからこそ危険なドリンクです。
材料
・ロンドンドライ・ジン 60ml
・上白糖 小さじ1杯
・レモン果汁 15ml
・シャンパン(ブリュット) 150ml
つくり方
1.冷やしたシェイカーにジン、レモン果汁、砂糖、クラックド・アイスを入れてよくシェイクする。
2.氷を半分ほどの高さまで入れたコリンズグラスに注ぐ。
3.グラスがいっぱいになるまで、シャンパンを入れる。
「ブールバーディエ」のつくり方
ブールバーディエは、20世紀初頭にパリで暮らしていたアメリカ人のためにつくられたウイスキーベースのカクテルで、言わばネグローニの冬版です。
材料
・バーボンまたはライウイスキー 45ml
・カンパリ 22m
・スイートベルモット 22ml
つくり方
1.氷を入れたミキシンググラスに材料を入れ、冷えるまでステアする
2.クープグラスに注ぐ
3.オレンジツイストを添える
「ブラッディ・メアリー」のつくり方
自家製のブラッディ・メアリーは、一度はつくってみるべきです。大変な作業となるかもしれませんが、とにかくアレンジが豊富で、ホースラディッシュ(西洋わさび)と柑橘類、ホットソースのバランスはお好み次第です。
材料
ブラッディメアリー・ミックス
・トマトジュース 120ml
・みじん切りにしたホースラディッシュ 6mm
・ウスターソース 小さじ1杯
・セロリシード 1振り
・ホットソース(タバスコ、タパティオなど) 4振り
・生レモン果汁 1/2個
・生ライム果汁 1/2個
・海水塩 1振り
・ブラックペッパー 1振り
・ウォッカ 大さじ1杯
ドリンク
・ウォッカ 60ml
・ブラッディメアリー・ミックス 180~240ml
つくり方
1.トマトジュースとホースラディッシュ、ウスターソース、セロリシードを滑らかになるまでよく混ぜる
2.ホットソースとレモン果汁、ライム果汁、塩、ブラックペッパーを加えて混ぜる
3. 好みの辛味や塩味、柑橘感に合わせて味を調整する
4.ミックスを安定させ、果汁をフレッシュに保つためにウォッカを大さじ1杯加えて、さらに混ぜる
5.氷を入れたグラスに180~240mlのミックスを注ぎ、60mlのウォッカを混ぜる
6.グラスを3~4回注ぎ変えながらよく混ぜ、最後に好みのガーニッシュ(飾り)を添える
「ギムレット」のつくり方
ローズ社のライムジュースとハーブ感のあるドライジンの完璧なバランスでできるのが、酸味たっぷりの鉄板ブリティッシュ・カクテルです。
材料
・ロンドンドライ・ジン 60ml
・ローズ社のライムジュース 22ml
つくり方
1.クラックド・アイスが入ったシェイカーに材料を入れて、よくシェイクする
2.冷えたカクテルグラスに注ぎ、ライムを添える
「モスコミュール」のつくり方
ひんやりさわやかで、どんな季節にもぴったりのカクテルです。また、一般的には銅製マグで提供されるのも素敵です。
材料
・ウォッカ 60ml
・ジンジャービール 120~180ml
・ライム果汁 15ml
つくり方
1.モスコミュール・マグにライム果汁を絞り、絞ったライムをそのまま入れる
2.氷2〜3個とウォッカを加え、ジンジャービールでマグを満たす
「アペロールスプリッツ」のつくり方
日中にお酒を楽しむとき、アペロールスプリッツに勝るものはありません。定番ですが、それこそが魅力なのです。
中庭でのパーティーで、グラスを手に雑談を楽しむバーの常連客が思い浮かびます。
材料
・アペロール 60ml
・プロセッコ 90ml
・クラブソーダ 60ml(またはグラスいっぱいになるまで)
・オレンジスライス
つくり方
1.氷を入れたワイングラスにアペロールとプロセッコ、クラブソーダを入れて混ぜる
2.フレッシュオレンジのスライスを添えて、完成
「モヒート」のつくり方
ラムとライム、ミントと炭酸の組み合わせよりフレッシュなドリンクを想像できるでしょうか?
モヒートを生んだキューバに、心から感謝したいところです。
材料
・ホワイトラム 60ml
・生搾りライム果汁 15ml
・上白糖 小さじ1杯
・ミントの葉 3枚
・クラブソーダまたは炭酸水
つくり方
1.小さめのコリンズグラスにライム果汁と小さじ1/2〜1の上白糖を加え、潰しながら混ぜる。ミントの葉を加え、グラスの側面に当てながら潰す
2.その後、グラスの2/3の高さまでクラックド・アイスを入れ、ラムを注ぐ
3.絞った後のライムを入れ、クラブソーダまたは炭酸水でグラスを満たす
「マンハッタン」のつくり方
マンハッタンは、あらゆる点で強烈なドリンクです。味わいはストレートで深く、アルコール度数も決して馬鹿にできません。不動のカクテルであり、お酒が弱い人にはオススメできません。
材料
・ライウイスキー 60ml
・イタリアンベルモット 30ml
・アンゴスチュラ・ビターズ 2振り
つくり方
1.各材料とクラックド・アイスをよく混ぜ、冷やしたカクテルグラスに注ぐ
2.ツイストまたはマラスキーノチェリーを添える。
「マルガリータ」のつくり方
マルガリータは、夏にひっぱりだこのドリンクです。コアントローでつくるのが一番で、少し甘めが好きな人はアガベシロップを加えれば完璧です。
材料
・シルバーテキーラ 60ml
・コアントロー 30ml
・ライム果汁 30ml
・コーシャーソルト(グラスのふちにつける)
つくり方
1.冷やしたカクテルグラスのふちをライム果汁で濡らし、塩をつける
2.テキーラとコアントロー、ライム果汁、氷をシェイカーに入れてシェイクする
3.先ほど塩をつけたグラスに氷を入れ、シェイクしたものをこの上から注ぐ
「ウイスキーサワー」のつくり方
お酒を飲んだ後の口直しをしたい夜には、深みあるウイスキーサワーがオススメです。定番はバーボンですが、ライウイスキーを使えば少しパンチが効いた味になります。
材料
・バーボンまたはライウイスキー 60ml
・レモン果汁 20ml
・上白糖 小さじ1杯
・卵白 1/2個分
つくり方
1.各材料とクラックド・アイスをよくシェイクし、冷やしたカクテルグラスに注ぐ
2.レモンスライスあるいはマラスキーノチェリーを添える
「ドライマティーニ」のつくり方
クラシックなマティーニは厳密にはジンでつくり、キンキンに冷たい状態で提供されるべきです。
「007」のジェームズ・ボンドはステアよりシェイクが好きですが、その点は好み次第です。
材料
・ドライベルモット 30ml
・ジン 120ml
・オリーブまたはレモンツイスト
つくり方
1.クラックド・アイスを入れたシェイカーにドライベルモットを加え、軽くステアする
2.ジンを加えて軽く10秒ほどステアする
3.冷やしたカクテルグラスに注ぎ、オリーブまたはレモンツイストを添える。
「ダイキリ」のつくり方
ラムとライムがマッチしたカリビアンな柑橘系カクテルのダイキリは、シンプルながらも満足できるものです。氷なしで楽しみましょう。
材料
・ホワイトラム 60ml
・上白糖 小さじ1/2杯
・ライム果汁 15ml
つくり方
1.シェイカーにライムを絞り、上白糖を加えてステアする
2.ラム、クラックド・アイスを加えてよくシェイクし、冷やしたカクテルグラスに注ぐ
「ネグローニ」のつくり方
ネグローニは甘さと苦さ、爽快感がある洗練された夏のドリンクの代表です。
材料
・ロンドンドライ・ジン 30ml
・カンパリ 30ml
・ベルモットロッソ 30ml
つくり方
1.シェイカーに各材料とクラックド・アイスを入れ、よくステアする
2.角氷を入れたグラスに上から注ぎ、オレンジツイストを添える
「オールド・ファッションド」のつくり方
元祖ウイスキーカクテルのオールド・ファッションドは定番中の定番です。誕生から2世紀が経った今も世界中で尊敬を集めるカクテルであり、決して時代遅れになることがありません。バーボンではなく、ライウイスキーを使うとよりスパイシーになります。
材料
・バーボンまたはライウイスキー 60ml
・アンゴスチュラ・ビターズ 2~3振り
・角砂糖 1個(または粉砂糖小さじ1/2)
・クラブソーダ
つくり方
1.オールド・ファッションドグラスに砂糖を入れる
2.アンゴスチュラ・ビターズでこれを濡らし、クラブソーダを注いで潰しながら混ぜる
3.大きめの角氷とウイスキーを加える
4.ステアし、オレンジツイストを添える。
関連記事
家でカクテルをつくる際にそろえておきたい、12種類の「お酒&ドリンク」
家飲みには、通がこだわるトニックウォーターを!「 カクテルを引き立てるおすすめ5品」
バーボンを使用したクラシカルなカクテル10選
Source / Esquire UK
Translation / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。