※本記事は、「メンズヘルス」US編集部専属トレーナーであり、米軍の特殊部隊からNBA選手、俳優までを顧客にもつ人気トレーナー、ボビー・マキシム氏による寄稿によるものです。
長距離のジョギングをいちばん最近したのはいつですか?
無駄のない筋肉をつけようと、ウエイトルームでの筋トレを中心にトレーニングしている場合、おそらく有酸素運動はもっぱらインターバルトレーニングだけで、ジョギングはしばらくしていないことでしょう。
私(筆者マキシム氏)は、とても負荷の高いインターバルトレーニングが大好きです。
そして、米国・ユタ州の州都ソルトレイクシティーにある私のジムに世界中から集まってくる人たちの多くは、私が開発した悪名高いIWTトレーニングを体験するは目的なのです。これらのトレーニングに加え、「ホリー・トリニティ(The Holy Trinity)」「プリゾン・バーピーズ(Prison Burpees)」といったトレーニングに関しては、どれも私の歴代のお気に入りとなります。
でも、「インターバルトレーニングだけやっていれば有酸素運動は十分だ」と思っている人がたくさんいることでしょう。でも、それはかなりの勘違いです。全体的なフィットネスを高めるには、昔からの負荷の低い有酸素運動をすることも大切だからです。
ペースの速い有酸素運度とゆっくりとした有酸素運動とでは得られるメリットが異なり、コンディショニングのためのよく練られたプランでは、このふたつをバランスよく組み合わせて行うようになっています。
すべての力を出し切るような負荷の高いインターバルトレーニングをすれば、トップエンドのフィットネスが高まり、負荷の高いトレーニングを維持する能力が向上します。また心臓で変化が生じ、心臓が血液を送り出す力も押し上げられます。
「ウエイトリフティングをやる人には、負荷の低い有酸素運動は『よくない(bad)』という話を聞いたことがあるかもしれませんが、それは大きな間違いです」とマキシム氏は言います。
負荷の低い有酸素運動、ゆっくりとしたペースのジョギングやローイング(ボート漕ぎ)、水泳などは回復力を高め、カロリーを燃やし、中枢神経系を「リセット」することに役立ちます。またこうしたトレーニングをすると心臓の心室も拡がります。
ふたつの有酸素運動を組み合わせて行えば、回復力が向上するだけでなく、心臓が血液を体中に送り出す力も高まり、結果的に全体的なフィットネスがより短時間に向上します。ウエイトリフティングをやる人には、負荷の低い有酸素運動は「よくない(bad)」という話を聞いたことがあるかもしれません。ですが、それは大きな間違いなのです。
私の目標は、「どのジムに行ったとしても、そこでいちばん体が大きく、いちばん力が強い人間でありたい」いうことになりますが、それでも毎週有酸素運動系のトレーニングをたくさんしており、1万メートルを50分で走ることができます。有酸素運動をすることで、ウエイトトレーニングのトレーニングから得られる効果も高まり、毎日の生活で行うどの活動の質も改善するのです。
体重250ポンド(約113キログラム)で筋肉ムキムキな男性の多くは、たとえば長距離のハイキングに出かけると大変な目に遭います。
それは彼らが、60〜100ポンド(約27〜45キログラム)もの余計な負荷を背負って歩くことになるからです。しかし2017年、私は妻と一緒にザイオン国立公園まで長距離のハイキングに出かけ、そして息切れすることもなく山の頂上までたどり着くことができました。
私たちは話をし、リラックスし、世界でもっとも素晴らしい場所のひとつにいることを楽しむことができたのです。
私のフィットネスプログラムのすべてに、時間をかけて行う負荷の低い有酸素系のトレーニングがなんらかのカタチで含まれている理由は、そこにあるのです。それが、米軍の特殊部隊に所属する兵士からNBA選手さらに俳優まで、私のクライアントの全員が信じられないほどの結果を手にしている理由のひとつでもあるのです。
あまり激しくない有酸素運動の筋トレとして、私が使っているふたつのエクササイズをご紹介します。
ラン、ローイング、階段昇り
- 心拍数120〜140の状態で60分間
このレベルの心拍数であれば、会話することが可能なはずです。その程度の激しさで十分ですので、1時間しっかり続けてください。そうすれば効果が出ることでしょう。
ハイキング
- やや速めのペースで60分間
これは、公園での散歩とは違います。丘陵のような、歩くことが簡単ではない地形の場所へ出かけてください。それには、自然に触れることでストレスが軽減し、回復力がさらに高まるという効果も狙ってのことでもあるのです。
紹介した時間をかけて行うトレーニングは、あまり激しくやり過ぎないことが肝心となります。激しくやり過ぎると、心臓への効果が得られず、回復力を損なうことになるからです。その点を忘れないようにしてください。
Source / Men's Health US