【 INDEX 】
- 「マッスルアップ」 正しいやり方を解説
- 順手懸垂:どの筋肉に効く?
- 注意点
- 「マッスルアップ」習得:事前運動2種目
―バーの握り方
―肩の準備運動 - 正しいフォームとNGなやり方
- 「マッスルアップ」習得:ウォーミングアップ2種目
- 「マッスルアップ」習得:取得すべき5つの運動
- 「マッスルアップ」筋トレ:何回行うべき?
- まとめ:動画で一連の流れを解説
トレーニングの中には、驚くようなものもあります。信じられないほどのバランス感覚、集中力、それに力強さ、物理学の法則を曲げ重力に逆らうように見える動きなどなど、皆さんもそういったものをいままで目にしたことがあるはずです。それは、「ヒーロームーヴ(Hero moves=英雄の動き)」と「メンズヘルス」US編集部が呼んでいるもので、このようなハイレベルの動きをInstagramで見て驚かれたこともあるのではないでしょうか。
そして、「絶対に自分じゃできるわけはないよ…」と思ったのでは…。しかし、ここで再び朗報です! 正しいプランがあれば、このような「ヒーロームーヴ(英雄の動き)」をマスターすることができるのですから。
美しい筋肉(上半身)を手に入れる鉄棒「マッスルアップ」 正しいやり方を解説
そこで、「CrossFit」の指導者であり、かつての米国体操選手権チャンピオンであるデイビット・デュランテが、挑戦可能なあらゆる“順手懸垂(プルアップ)”の中でも「最もハイレベルなもの」と彼が考える、鉄棒やストレートバーを使った「マッスルアップ」のコツをこのたび教えてくれました。
彼のプランに沿ってじっくりと筋トレを行っていけば、上半身の力強さと、その上半身の筋肉の強調も見せつけることができることでしょう。
順手懸垂(プルアップ)― どの筋肉部位に効くか?
- 広背筋
- 上腕二頭筋
- 僧帽筋(そうぼうきん):背中のいちばん表層にある筋肉
- 大円筋(だいえんきん):肩甲骨の下側に付いている筋肉
…順手懸垂は、特に広背筋の上部を効果的に鍛えることができます。
《メモ》
懸垂を行う際は、「順手」と「逆手」でバーを握る方法があり、両方行うことによって広背筋全体を鍛えることができます。
注意点
重要なことは、これはCrossFitのキッピング(反動を使う)スタイルでの「マッスルアップ」ではありません。ここでフォーカスすべきポイントは、完璧なフォームであり、速度や「WOD(ワッド):workout of the day (その日のトレーニング)」を締めくくるためのパンプアップのピークへと誘うものでもありませんので、ご注意ください。
さあ、挑戦する気になったのであれば、そのことを頭に入れて練習に励んでください。一連のトレーニングの動きは記事冒頭で動画にてご紹介しています。次から、一つひとつの動きを写真と一緒に細かく確認していきましょう。
「マッスルアップ」習得までのコツ:事前運動2種目
ノーマルバージョンの順手懸垂をやったことがないのであれば、「マッスルアップ」はおそらくできないでしょう。
デュランテは、「順手懸垂が苦手…例えば、もしバーの上に顎(あご)を乗せるので精一杯だったり、目線がポールに達するだけしかできないのであれば、このマッスルアップの最終形へと辿り着くことは非常に難しいことになるでしょう」と言っています。
これから説明する筋トレメニューを行う前に、まずは完璧に胸をバーまで持ちあげる順手懸垂が、7〜10回はできることを必ず確認してください。
【事前運動1】バーの握り方:フォールスグリップ
まずは、「フォールスグリップ」をマスターすることが必要となります。
この「フォールスグリップ」とは、体操競技でも使われるグリップ方法で、腕と手のひらの間の手首のわずかな角度で、筋肉を上向きに引き上げるために必要なテコの原理を生み出します。このグリップを覚えるために、以下の2つの筋トレメニューを行って鍛える必要があります。
- ウェイティッド・リスト・カール
…それぞれの向きで10回ずつを2セット
- フォールスグリップ・ボール・ホールド
…それぞれの手で10秒間のホールドを2回ずつ
【事前運動2】肩の準備運動
厳しい「マッスルアップ」では肩にも大きな負担がかかります。以下の2つの筋トレメニューもマスターしておく必要があります。
- スキャピュラー・プル
…7〜10回を2セット - ウェイティッド・ショルダー・サークル
…両腕それぞれ前回し5回、後ろ回し5回
正しいフォームとNGなやり方|動画解説
動画の左は、「マッスルアップ」に見えないNGなものです。右は、完璧なフォームです。
「マッスルアップ」習得するコツ:ウォーミングアップ2種目
ここから紹介するウォーミングアップのメニューは、「マッスルアップ」の最終形態をシンプルにしたバージョンのように思われるかもしれません。ですが、後につながる脳への重要なパターンを構築していくためのものになります。
トレーナーのデュランテはこう言います。
「体操競技のスキルにおいて運動パターンというものは、着実に、安全に、そしてしっかりとした技術で行うことが重要な要素の1つです。我々はいつでも必要な強さというものを引き出すことができるので、運動パターンと、より良い可動域のことに集中することができるわけです。そのことにより、身体が自然に必要な方法をより理解していくのです」。以下の2つの筋トレメニューもマスターしておきましょう。
- バンデッド・ターンオーバー・ドリル
…10回繰り返しを2セット - ストレートバー・プッシュアップ
…5〜10回繰り返しを2〜3セット
「マッスルアップ」習得のコツ:取得すべき5つの運動
さあ、ウォーミングアップは終了です。いよいよプログレッションへと進みます。
・ハーフ・プル
…3〜5回繰り返しを2セット
・ピークの順手懸垂
…3〜5回繰り返しを2セット
・マッスル・ネガティブス
…10秒間かけて下げる動作を5〜7回繰り返す
・ジャンプ・マッスルアップ
…5〜7回繰り返しを2〜3セット
・エクスロッシブ・プル
…3〜5回繰り返しを4〜5セット
ここまでのすべての“取得すべき運動”をマスターできていれば、いよいよ本格的に「マッスルアップ」を行う準備ができたということになります。
「マッスルアップ」筋トレ:何回行うべき?
「マッスルアップ」をマスターするためにトレーニングを行うには、デュランテは週に2〜3回はプルとプッシュを鍛えるトレーニングをすることをおすすめしています。
この動きに慣れてきたら、週に3〜4回プログレッションすべてをやってください。日々のセッションに過度の負担をかけないように注意してください。「次のセッションへと進む前に体力を完全に回復させるため、トレーニングセッションごとに休息日を必ずとるようにしてください」とデュランテは付け加えています。
この動きを確実にモノにできたら、月に2〜3回だけしっかりと行ってください。
まとめ:動画で一連の流れを解説
一連のトレーニングの動きは動画にてご紹介します。参考にしてみてください。そして他にも、「ピストルスクワット」に、「スーパーマン・プッシュアップ」や「Lシット」の説明もぜひチェックしてみてください。
Source / Men’s Health US
Translation / Kazuhiro Uchida
※この翻訳は抄訳です。