ランニングシューズを履くことと、お風呂に横になること、どちらが好きですか?

 多くの人は、後者を選択するでしょう。そして、そんな人たちにとって良い知らせがあります。新研究によれば、「お風呂に入ることと、長い散歩に行くことは同等」のようなのです。

◇イギリスで行われた「入浴」と「ダイエット」に関する研究

 英・レスターシャーの国公立大学であるラフバラー大学では、受動的な体温(体を動かしたことによって生じるものではなく、外的要因によって温められたこと)の変化が与える影響について研究をすすめていました。そして、その調査によれば、「お風呂に浸かることは、30分散歩に出ることと同じくらい多くのエネルギーを燃焼できる」という結論に達したということなのです。

 あるグループに、まずはエアロバイクでの訓練の時間を割り振り、他のグループには、その間40度の温浴を指示しました。するとこの実験の結果、14人の男性が2つのグループに分けれていたのですが、どちらの場合も体温が1度上昇したということなのです。また、体温に加えて血糖値と消費カロリーについても調査されました。その結果は…。

◇入浴の消費カロリーと健康効果

Afvallen zonder sporten
Caiaimage/Tom Merton / Getty Images

 エアロバイクのグループは当然汗を多くかき、多くのカロリーを燃焼しました。が、驚くべきは温浴のグループです。彼らはただお風呂に浸かっていただけにもかかわらず、30分のウォーキングに相当する約150キロカロリーを燃焼していたのです。

 また血糖値に関しても、両方のグループで同じ効果が見られました。

 さらに定期的なスポーツが感染症や病気を予防することができることに対し、温浴は体の炎症反応(体内に細菌やウイルスなどの異物が入ったときに生じる、生体の防御反応)にも良い効果をもたらすことという数値も出したのです。

 つまり、カロリー燃焼を主に考えると「お風呂に浸かることは、スポーツと同じくらいの効果を持つ」ということが、この研究で示されたということになります。

 受動的な体温に関しては、これまであまり研究が行われてきませんでした。にも関わらず、数少ない事例の中、この研究は以前行われた研究結果とも合致していたということ…。

 それはフィンランドで行われた調査で、「サウナに定期的に通うことで、男性の心臓発作や脳卒中のリスクが軽減される」というものでした。

 また定期的な入浴は、糖尿病患者(II型)がより確実な糖レベルを維持できるようになるという研究結果もあります。

 …という風に、この研究結果も含めて考えるに…「何もしたくないけど、痩せないかな~」とぼやいている方には、「ぴったりの”すぼらダイエット”方があるよ」と言えるのではないでしょうか。「お風呂ダイエット」、試してみる価値はありそうですね。

Source /Esquire NL


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