• 名前:マーク・ティバッツ
  • 年齢:44歳
  • 家族構成:妻、息子、娘
  • 勤務地:香港
  • 3カ月半の成果:体重約11.8kg減、体脂肪率は27パーセントから13パーセントに落ち、筋肉量は約1.4kg増量

肉体改造の取り組みとその結果について、マークさんにお話をうかがいました。


肉体改造に取り組む決心をしたきっかけ

振り返ってみると、私(マークさん)は軽度の“中年期の危機”を迎えていたのだと思います。すくすくと成長する子どもたちをありがたく眺めれば、「元気で活動的な父親でいたい」、そう願う気持ちを抑えることはできません。

40代も半ばを迎えると、仕事と家庭生活とのバランスを上手に取るのと同じくらい、健康を意識せざるを得なくなります。コロナ禍が起きる前には出張も多く、なかなか落ち着いて健康を気遣えずに過ごしてきました。しかし昨年(2021年)の夏、このパンデミックによって出張が無くなり、家族と過ごせるようになったことで生まれた良い影響もあったのではないか? と気づいたのです。その瞬間、今こそ身体のケアをするときだと直感したのです。

以前から気になっていたことですが、食生活や運動習慣の改善に一貫性を持って取り組むのはなかなか困難でした。香港にあるジムでトレーニングをしている妻の知人が何人かいて、その効果の程はよく聞かされていました。そして、妻自信が実勢にそのトレーニングで目覚ましい効果を上げたことで、私もついにやる気になったのです。

妻からの良い影響と、子どもたちのロールモデルになりたかった

なにより一人の父親として、「我が息子と娘にとってのロールモデルと成り得る活動的なライフスタイルを示したい」という気持ちがありました。

我が家はそもそもアクティブな一家で、子どもたちもそれぞれスポーツを楽しんでいます。特に息子のハリーは、身体を動かすのが大好きです。まだ8歳ですので自由にやらせてきましたが、これからはより健康な人生を送ることができるよう、私が彼の手本となるべく頑張る姿勢を可能な限り見せて行こうと決意しました。

ちなみに私には二人の兄弟がいますが、うち一人は香港で暮らしています。ライバル心の高い兄弟なので、相乗効果を狙って兄にもジムを紹介しました。先に始めていた私の結果に刺激を受けたようで、兄もまんまとジムに登録し、最初の数カ月で見事な変容を遂げていました。

私自身、過去にもウエイトトレーニングの指導を求めたことがありましたが、今回のように適格なアドバイスを受けたのは初めての経験でした。肉体改造に取り組み始めた時点で、すでに心肺機能は理想的な状態でした。が、体型についてはやや崩れていました。体脂肪率は27パーセント、上半身の筋肉はちょっと自慢できる状態になく、体幹についても強いとは言えなかったのです。

カロリー摂取制限とファスティングの効果

まず取り組んだのが、カロリー摂取制限です。一日あたり1500キロカロリーを上限とし、その大半をタンパク質(プロテイン)で摂取するよう調整を行いました。水分摂取量についても意識しました。それまで断続的にファスティング(断食)を行なうなど、特に平日の間は減量を意識して過ごしてきました。ですが週末は、ほとんど自分をコントロールできず、炭水化物を摂り過ぎてしまう傾向にありました。

そこで自分が口に運ぶ食料の全てをアプリで記録した上で、計算することにしたのです(スマートフォンを常に手放さなくなったので、家族からは嫌がられました)。「チートデイ(ダイエットのオフ日)」も、もちろん組み込みました。という言え、食事制限をしながら目標とするタンパク質(プロテイン)の摂取量を達成するのはなかなか困難で、ホエイプロティンシェイクとプロテインバーの助けを借りたことも告白しておきましょう。もちろん、野菜はできる限り食べるよう心がけました。

最大の発見と言えるのは、炭水化物がいかにグリコーゲン(糖原質)の確保と、特に水分保持に影響を及ぼすかということでした。以前から体重の増減には悩まされてきたのですが、今では自分の身体の仕組みを理解し、うまくコントロールできるようになりました。

筋トレメニューの改善|有酸素運動と休息日が大切

トレーニングの面でも、メニューの組み立て方や特定の筋肉郡をターゲットにする方法に関する知識を得ることができました。まだまだ初心者であることに変わりはありませんが、以前より自信をもってジムへと通い、その効果を実感できるようになったのです。

週3日のジム通いの合間に、5kmのランニングやトレイルラン、サイクリングなどの有酸素運動を取り入れました。

週1日は「トレーニングをしない休養日」と決めていましたが、一時は週7日毎日身体を動かし、「それが快適!」とさえ思うほどでした。スクワットとデッドリフトにはいつも苦戦させられましたが、その他のエクササイズは、「むしろ楽しい!」とさえ感じるようになりました。スプリットスクワットペンデュラムスクワット(振り子の動作を利用したスクワット)は特に大変でしたが、これらのエクササイズにより体幹が大いに鍛えられ、慢性的に悩まされてきた腰の状態が、気づけばいつの間にかとても良くなっていました。「努力は裏切らない」、という言葉の意味を実感した瞬間です。

40代 肉体改造,体脂肪,筋骨隆々,筋肉,腹筋,トレーニング,ワークアウト,
ULTIMATE PERFORMANCE

育児に時間を割かざるを得ない父親という立場ですから、仕事の前後に時間をつくるのは大変でしたが、午前9時前、ランチタイム、そして午後5時過ぎにはトレーニングの時間を確保するように心がけました。

理解ある家族と職場の存在は貴重で、そのお陰で私は毎週平日に2回はジムに通うことができました。もちろん仕事を疎かにせず、また、妻子と過ごす時間を大切にすることにも心がけました。ときにはトレーニングのために早起きしたり、夜遅くや週末にトレーニングの時間をどうにか確保することもありました。職場がフレキシブルな勤務を許可してくれたということも、この健康的習慣を維持するのにとても役立ちました。

結果と副次元的効果

体重は3カ月半で約11.8kg(26ポンド)減り、体脂肪率は27パーセントから13パーセントに落ち、また筋肉量は約1.4kg(3ポンド)ほど増加しました。体力面での効果は当然のことながら、認知能力が高まったのは大きな成果と言えます。仕事がより素早く、そして正確にこなせるようになり、また熱意も増していることが実感できました。家族の不満の的だった鼾(いびき)に関しても、なんと、きれいに解消できたのです!

正直なところ、当初は80kg(176ポンド)以下に減量し、その体重を維持することができるか自信がありませんでした。ですが、結果的に72.5kg(160ポンド)まで体重を落とせたことが大きな励みになりました。今では、この体重を維持できるだろうと思えるようになりました。自分の健康状態を管理できると分かれば、ちょっとリラックスして贅沢な食事やドリンクを楽しみたいときや、また数日間トレーニングを休みたいというときに不安を覚えずにすみます。以前なら、そうはいきませんでした。

40代 肉体改造,体脂肪,筋骨隆々,筋肉,腹筋,トレーニング,ワークアウト,
ULTIMATE PERFORMANCE

肉体改造を成功させるアドバイス|トレーナーの重要性

「最も困難な時期は終えた」と思っていますが、でも、まだこの先があります。さらなる目標は持っていますし、それも達成できると実感しています。

これからフィットネスに取り組もうという人々へのアドバイスがあるとすれば、「ジムに通うときばかりでなく、日常的にもサポートしてくれるトレーナーの力を借りるべきだ」ということです。ジムで身体を動かす時間が重要なのは間違いありませんが、私にとって何よりありがたかったのが、やる気の起きないときにも健康的なアドバイスを与えてくれるトレーナーの存在でした。

その日の目標に到達するために3000歩余計に歩いたり、レストランで誘惑に負けずに正しいメニューを選んだり、きつい仕事を終えた後で夜の10時にランニングに出たり、トレーナーの助言があればこそ、自らの意思で自分を奮い立たせることができました。ジムだけでなくその外でも、しっかりサポートしてくれたおかげです。

「1回のジム通いで得られる成果」などといった、目に見えるところでの費用対効果ばかりに意識を奪われないことが重要だと思います! 思い返してみると、私のトレーナーは文字通り一日中、私の体調管理を気遣ってくれており、そのために時間を割いてくれていたのです。

そこには、数字だけでは測ることのできない“価値”がありました。自分一人だけで成し遂げることなど到底できたとは思えません。そして皆さんに最後のアドバイスですが、私のような年齢の皆さんへ。この年齢になったら、健康に対してこそ投資すべきです! そう私は強く思っています。

Source / Men’s Health US
Translation / Kazuki Kimura
※この翻訳は抄訳です。