経験を積み重ねたことで、若いころよりも知恵は授かってはいます。ですが、その一方でまさにジムのような状況では、加齢による体の変化に対応するため、その動きを少し変える必要も生じます。つまり40代の男性におすすめの筋トレは、綿密に計算されたプログラムに重点を置き、若い世代とはちょっと異なるフィットネスアプローチをとるべきなのです。
「メンズヘルス US」編集部が独自に発表した新プログラム、『マッスル・アフター・40(40歳からの筋トレ方法)』では、その年齢に応じた筋トレ用にスマートで計算されたプランを紹介しています。
この12週間のフィットネスガイドでは基礎体力や筋トレレベルに応じ、安全にトレーニングを行うためのインストラクションはありません。このプランはあなたの身体能力の範囲内で休憩し、回復をしながらベストな状態で行えるように考案されているからです。
そして『マッスル・アフター・40』は3つの異なる段階(フェーズ)に分かれていて、各フェーズは3週間で構成されたトレーニングプログラムになっています。
今回は第2段階となるフェーズ2の1週目となります(ちなみにフェーズ1の1週目は、こちら『40歳からの筋肉のつけ方 ― おすすめのトレーニング・プラン【上級者向け】』からご覧ください)。
《概要》
週に4回、4週間トレーニングし、上半身を1日目と3日目に、下半身を2日目と4日目に鍛えます。
月曜日、火曜日、木曜日、金曜日をトレーニングのスケジュールに設定しています。しかしながら連続したトレーニングによる筋肉痛や疲れによって、この2つのトレーニングの効果を最大限引き出すことが困難であれば、休みを1日追加しても大丈夫です。例えこのフェーズ2を完了するために余分な週が必要になったとしても、常に自分の体に耳を傾けて行うことは大切です。
今回のエクササイズの中には、なじみのないモノもあるかもしれません。目新しいからと言って、特定のパフォーマンス基準を達成するために、自身にプレッシャーをかけないでください。エクササイズの中には、負荷をかけることに果敢に挑戦する前に「フォームをマスターしたい!」と思う方もいると思います。が、いくつかのエクササイズでは軽いウェイトを使用しています。
《ウェイトの選択》
大部分の動きは、対になっている拮抗筋の組み合わせになっています。つまり、例えば上腕二頭筋と上腕三頭筋、または胸部と背部というように、対になっている2つの筋肉に対して作用するようになっているのです。そして交互のセットとして、それぞれのペアでトレーニングをしていくわけです。
その特定のペア用に指示されたすべてのセットを終えるまでは、「A1」のセットをやって、休憩。「A2」のセットをやって、休憩のようにです。終わったら、次に「B1」と「B2」へと進みそのペアを達成していきます。
それぞれのトレーニングの中の「A1」エクササイズでは、順序に沿ってセットを活用するだけです。ただし、この違いは覚えておいてください。セットの中では、ほとんどのセットでレップ数が指定された回数に達していないうちは、すべてのセットにおいて同じウェイトを使用してください。重さを上げていいのは、すべてのセットにおいて、多くのレップ数をこなせるようになってからです。他のセットにおいては、2〜3レップを上回ることが可能になったら、重さを上げることができます。
《休憩》
拮抗筋(きっこうきん=筋肉運動の際に反対の動きをする筋肉)の組み合わせでは、準備ができていれば次のエクササイズを始めることが可能です。
しかし、最初のエクササイズからウエイトを下げた直後では行うべきではありません。少なくとも数秒は息を整えるといった十分な取り組みをしてから始めてください。
それでは、筋トレ方法を写真にて説明していきます。
◆第1週 1日目
《第1週 1日目》ダンベルショルダープレス
…この「ダンベルショルダープレス」で「三角筋」を鍛えます。
座ると腰に痛みが走るといった人におすすめです。立って行う際には、姿勢を真っ直ぐに保つために、しっかりと体幹周りに力を入れて引き締めながら行いましょう。
《第1週 1日目》ラット プルダウン
…この「ラット プルダウン」で「広背筋・大円筋」を鍛えます。
この筋トレでは、肩甲骨を上下させるイメージで行うことが大切です。
《第1週 1日目》ダンベル・ベンチプレス・ウィズ・ニュートラルグリップ
…この「ダンベル・ベンチプレス・ウィズ・ニュートラルグリップ」で「三角筋・大胸筋」を鍛えます。
関連記事:【動画】大胸筋の効果的な鍛え方「フロアプレス」
《第1週 1日目》ワンアームダンベルロウ
…この「ワンアームダンベルロウ」で「肩の後部・上腕三頭筋」を鍛えます。
筋トレのアドバイスとして、ダンベルを腕だけで引くと、上腕三頭筋に効きやすくなるので、背中の収縮を感じた後に腕で引くことを意識しましょう!
《第1週 1日目》サイド・レイズ
…この「サイド・レイズ」で「三角筋」を鍛えます。
《注意点》
肩を上げてしまうと、僧帽筋の筋肉に刺激が分散するため、三角筋への刺激が薄れてしまいます。
ですので、サイドレイズでは肩を上げずに、常に下げた状態で腕を上げ下げするように意識して取り組みましょう。
《第1週 1日目》ハンマーカール
…この「ハンマーカール」で「上腕二頭筋・前腕筋」を鍛えます。
【動画】太い上腕二頭筋をつくり上げるトレーニング ―「ハンマーカール」の正しい方法
《第1週 1日目》ダンベル・オーバーヘッド・トゥライセプス・エクステンション
…この「ダンベル・オーバーヘッド・トゥライセプス・エクステンション」で「両肩・トライセプス」を鍛えます。
ダンベルを頭の後ろに下げ、肘は固定して保ちます。ダンベルの端が首に触れそうな位置で止め、その後、腕を伸ばして頭の上に腕を伸ばした姿勢に戻ります。
《注意点》
ダンベルを頭の後ろに持っていくときは、上腕を動かさないようにしましょう。
次からは◆第1週 2日目のトレーニングプログラムです。
《第1週 2日目》バーベル・フロント・スクワット
…この「バーベル・フロント・スクワット」で「大臀筋・大腿四頭筋」を鍛えます。
関連記事:スクワットだけでは足りない、人生を好転させる尻トレ ― 体で最も大きな筋肉を鍛えるメリット
《第1週 2日目》ダンベル・スプリット・スクワット
…この「ダンベル・スプリット・スクワット」で「大腿四頭筋・大臀筋・腹筋」を鍛えます。
腰を下げる場所があるように、両足を十分に離しましょう。体を上げるときに、両膝(ひざ)が内側を向かないように意識してください。
《第1週 2日目》ライイング・レッグ・カール
…この「ライイング・レッグ・カール」で下半身強化の筋トレとして「ハムストリング(太ももの裏の筋肉)」を鍛えます。
関連記事:週2回で逆三角形ボディーを! 下半身を鍛える6種の筋トレメニュー
《第1週 2日目》 アブ・ホイール・ロールアウト
…この「アブ・ホイール・ロールアウト」で「腹直筋・腹斜筋・上腕三頭筋・脊柱起立筋」を鍛えます。
《第1週 2日目》スタンディングカーフレイズ
…この「スタンディングカーフレイズ」で「ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)」を鍛えます。
ポイントは、つま先立ちになり、軽く前傾気味の姿勢になるようにしましょう。
次からは◆第1週 3日目のトレーニングプログラムです。
《第1週 3日目》インクラインダンベルプレス
…この「インクラインダンベルプレス」で「大胸筋・三角筋」を鍛えます。
注意点として、ベンチ台に胸を張って座り、鎖骨(さこつ)に向かってダンベルを下ろしましょう。
《第1週 3日目》インクラインベンチ・チェストサポーテッドダンベルロウ
…この「インクラインベンチ・チェストサポーテッドダンベルロウ」で「背筋(僧帽筋)」を鍛えます。
この筋トレは、上体が床に対して完全に水平にならないので、僧帽筋への負荷が若干高めになります。
《第1週 3日目》シングルアーム・ランドマインショルダープレス
…この「シングルアーム・ランドマインショルダープレス」で「三角筋」を鍛えます。
《第1週 3日目》ダンベル・ワンアーム・インクラインサイドレイズ
インクラインベンチに横になりながら行うサイドレイズの筋トレです。この動きで「三角筋」を鍛えます。
ダンベルを腰の上に下ろせば、常に三角筋に負荷がかかるため、「パンプアップ」が期待できます。
《第1週 3日目》リアレイズ(ダンベルで肩の筋肉後方(リアデルト)を鍛える)
…このダンベルを使った「リアレイズ」で「肩の筋肉後方(リアデルト)」を鍛えます。
座って行うことで、腰への負担が軽減されるといったメリットがあります。腰に不安を抱えている人は、座位で行い、三角筋後部を集中して鍛えましょう。
《第1週 3日目》インクラインハンマーカール
…このダンベルを使った「インクラインハンマーカール」で「上腕二頭筋の長頭」を鍛えます。
ハンマーカールは、体側より肘(ひじ)を少し後ろにすることで刺激が入りやすくなります。
《第1週 3日目》インクライン・ダンベル・トライセップス・エクステンション
…このダンベルを使った「インクライントライセップス・エクステンション」で「上腕二頭筋の長頭」を鍛えます。
注意点として、肘が外側に広がらないようにします。肘を身体から離さず脇を締め前に向けましょう。
最後、◆第1週 4日目のトレーニングプログラムです。