※本記事は、米国人記者ステーシー・リースカ氏が、実際にこの40キロ減のダイエットに成功した男性にインタビューをしたものです。


 その男性の名前は、シャレド・スクラー。彼は、「愛」というものが腰回りのサイズに大きな影響を与えるということをよく理解しています。ロサンゼルス在住の27歳のこの男性は、10代のころは野球やホッケーなどの運動をしていたにもかかわらず、「愛」を見つけるやいなや、すべて(体調管理やスポーツ)を忘却の彼方へと追いやってしまったそうです…。

 恋愛において、付き合い始めのころにはよくありがちな…彼はそれまでのスポーツから得られていた健康的な習慣を怠るようになり、そしてデートのために外食を繰り返すようになり、さらには、家でテレビを見ながらグータラしたりなどと…、もともと持っていた“やる気”というものを、どこかに押しやってしまったのです。

 そうしてある日、スクラーさんの体重計は130キロの目盛りを刻んだのでした…。そして冷蔵庫を開けると、いくつかのピザの箱が彼を誘惑してきたそうです。その瞬間、彼は「変わらなくてはならない…」と決心したそうです。そして90キロ台までの減量を目標にしたのでした。

 「私の体重増加につながった主な原因は、単純に怠けグセでした。でも、怠慢になろうと思ったわけではありません。いまの彼女と付き合い始めて、自宅にいて週に何度かピザを食べることが、実に楽しく、『楽ちん』だったからなのです…」と、スクラーさんは当時を振り返ります。

 経験したのは、無数のピザの箱だけではありません。健康、そして運動レベルに対しも、さまざまな「不幸」な経験をするようになっていたのです。

 「公の場で、Tシャツを着ることさえ常に恥ずかしくなっていました。そうして洋服が縮んだわけではなく、『自分が太っってきている』という事実を徐々に認識し始めたのです」と彼は振り返ります。

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 最愛の彼女を手に入れ、そして満足し、なすがままの生活、そしてきつくなったTシャツだけでなく、体重の増加はスクラーさんの家族の血統も起因して、彼に大いなる不安を抱かせたのでした。なぜなら、彼の祖父は心臓発作で60代半ばに亡くなっており、二人の叔父も30代で心臓発作の後に亡くなっていたからなのです。

 2018年10月、スクラーさんの父親は動脈の1つに90%の血管閉塞が見つかったため、緊急バイパス手術を受けました。幸いにも彼の父親は、その手術を乗り越えました。しかし、自身にも起こりうる可能性を目の前で実感したことで、彼はこのことを「絶対に忘れない」と誓ったのでした。それから彼は、彼女に助けを求めたのです。

 「私と彼女は、それぞれの考え方を持っていて、一緒にジムに通うことはしていませんが、お互いに敬意を払っています。当時、彼女はジムに行くことを重視していましたが、私は反対して食事に気をつけることを提案したのです。最終的には、実際に結果を得るのであれば、『自分たちのライフスタイル全体を完全に変える必要がある』という考えに行き当たったのでした」とスクラーさん。

 彼は食事療法のために、「効果がある」と言われているいくつかの方法を試したそうです。その中には、毎日特定の時間の枠内で食事をするという「断続的な断食(インターミッテントファスティング)」も含まれていました。この方法は彼の説明によると、「自分が食べているものを、より認識させてくれます。この断食は、自分にとって重要なこととなりました。なぜなら、ポジティブな効果があるだけでなく、長期的な成功へとつながる『持続可能な変化』をもたらしてくれたのです」とのこと。

 彼はまた、赤身肉を食べない代わりにギリシャヨーグルトに大好物のサワークリームを合わせるといった、交換条件を自身に課しました。

 「全体的に私の食事療法における、ちょっとした変化が大きな成功になったことを証明できたと思っています」とスクラーさんは言います。次に彼は、自身の日常的なフィットネスの改善に取り掛かりました。そして、「スピンバイク(室内用トレーニング&ダイエット器具)」に可能性を見いだし、自尊心を保てる人生に出合ったのです。

 「スピンバイクは、文字通り私の命を救ったのかもしれません。私はいまもですが、週6日自転車に乗っています」。ヘッドフォンを手に、高強度インターバルトレーニング(HITTトレーニング)を一人だけで始めたのです。私はスピンバイクとの相性が良かったようで、最終的には他の人にも指導することも始めました。それから自身のワークアウトを締めくくるために、ウェイトトレーニングもルーティンに加えました。新たな健康的な食事と合わせた健康維持のための活動は、40キロも減量させることへとつながり、そして自身の体重は90キロになったのです。

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JARED SKLAR

 「すぐに結果は出てきました。とても悪い体型をしていたことも、それまでやっていたワークアウトの種類を変えたということで、最初の週の途中から体重は減り始めていたのです」とのこと。健康を取り戻したことで、「精神的にも肉体的にも、信じられない感覚があります」とスクラーさんは言います。

 「いまでは人と話すときに、以前より自信を持てるようになりました。本当にこれまでの人生を見直しています」と話してくれます。肉体的なことを越えて、エネルギーレベルが非常に高くなっていると付け加えてもいます。仕事の後も力はみなぎっていて、一晩中ソファーに腰掛け続けるのではなく、より多くのことに参加することを楽しんでいるそうです。

 彼のストーリーから私たちが何を学べるかと言うと、『シンプルに自分に合うと感じるような…いわゆる相性がよく、役立つものを見つけることがベストだ』ということです。

 最後に、「流行のダイエット方法やワークアウトやトレーニングは、いまの時代あふれかえっています。ですが、1カ月後にやめてしまっていては何にもなりません。大きな長期的な効果を望むのであれば、ライフスタイル自体を変えることが必要となります。その変化とは、常軌を逸したものである必要などないのです。つまり、小さな変化をたくさんすることで、最終的には大きな結果となるということを忘れずにいてください…」と、スクラーさんは最後を締めくくってくれました。

Source / Men’s Health
Translation / Kazuhiro Uchida 
※この翻訳は抄訳です。